携帯電話が自宅パソコンを抜く時代…インターネット機器としてのモバイル機器とパソコンの年収別利用率をグラフ化してみる(2014年)

2014/07/07 11:00

インターネットの窓口となるパソコンも携帯電話(従来型とスマートフォン双方)も、そして家庭用ゲーム機やタブレット型端末ですら、昔と比べると随分と価格は安くなったものだが、まだまだ誰もが気軽に購入できる領域のものでは無い。当然その所有率・利用率は個々のお財布事情と浅からぬ関係がある。いわゆる「デジタルデバイド」の要因として経済力が挙げられるのも納得がいく話。今回は総務省が2014年6月27日に発表した「通信利用動向調査」の公開値などを元にして、所属世帯の年収別に主要インターネットアクセス機器の利用状況を検証していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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ついに来る、携帯>>自宅パソコンの時代


今調査の調査要項は先行記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

まずは全体的な「パソコン」「モバイル機器」「タブレット型端末」「ゲーム機など」における、インターネット機器としての利用率。「インターネット利用の有無を問わず、該当属性全体に対する比率」で算出していることに注意。またパソコンに関しては、概して「自宅利用のパソコン=自分の世帯所有」「自宅外利用のパソコン≒会社や学校、公共機関の所有」となるため、今回は前者に絞って値を算出した。なお「モバイル機器」はスマートフォンや従来型携帯電話、PHS、「ゲーム機など」は家庭用ゲーム機全般(携帯型、据え置き型)を指し、テレビそのもの(いわゆるスマートテレビ)は含まれない。

↑ 世帯年収区分別・インターネット機器としてのパソコン、モバイル機器、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2013年末)(全員対象)(全体値)
↑ 世帯年収区分別・インターネット機器としてのパソコン、モバイル機器、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2013年末)(全員対象)(全体値)

例えば「パソコン(自宅)」は58.4%なので、調査対象母集団の6割近くが「自宅のパソコンをインターネット端末として利用している」と回答している。モバイル機器は62.6%と「パソコン(自宅)」を抜いており、自宅のパソコンに限れば、「インターネットへのアクセス窓口はモバイル機器が最上位」という状況にある。これは2013年末になって初めての出来事で、ある意味日本のインターネット上の歴史における転換点とも呼べるかもしれない(自宅内外を合わせた「パソコン」全体の利用率は残念ながら統計値が無い)。

これを回答者の所属世帯における年収別で区分したのが次のグラフ。

↑ 世帯年収区分別・インターネット機器としてのパソコン、モバイル機器、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2013年末)(全員対象)
↑ 世帯年収区分別・インターネット機器としてのパソコン、モバイル機器、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2013年末)(全員対象)

概要的には「自分が所属する世帯が低年収ほど、パソコンもモバイル機器もその他端末でも(インターネット)利用率が低い」傾向が見える。特に低年収区分での低さが目立つと共に、パソコンとモバイル端末との差が大きい。コスト面ではパソコンよりもモバイル機器の方が(特に初期費用の点で)安上がりなため、低年収層では重宝がられているのだろう。そしてその傾向も合わせ、低年収世帯では、インターネットの利用が(多分に)金銭的なハードルに阻まれていることが推測される。

また同じ傾向が高年収層でも確認できるが、こちらはコスト問題では無く、多分に高年収層が同時に高齢者層であるため、パソコンを避け携帯電話を介してインターネットに馴染んでいる結果によるものである。

一方、ゲーム機などは年収別の差異はほとんど無い。やや高年収ほど高利用率を示しているていど。それと比べてタブレット型端末は、年収による差異が大きく出ている。あれば便利だが必要不可欠では無い端末であることから、余力が無いと手は出さないという心理が働いているのも一因。年収1500-2000万円未満層では、実に1/4以上の割合でタブレット型端末を利用してインターネットにアクセスしている計算になる。

高齢層でもモバイル機器は大活躍


年収区分とは直接関係がないが、高年収層≒高齢者周りのインターネット接続に関する話を裏付けるため、同じような仕切り(各属性の全体対象、利用端末区分)で、60歳以上総計と65歳以上総計における、インターネットの利用率をグラフ化しておく。

↑世代区分別・インターネット機器としてのパソコン、モバイル機器、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2013年末)(一部)(全員対象)
↑世代区分別・インターネット機器としてのパソコン、モバイル機器、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2013年末)(一部)(全員対象)

すでに若年層では「パソコン(自宅)」よりも「モバイル機器」によるインターネットアクセスのほうが上回っているが、現役引退世代でもそれに近い状況と化している。そして今回は略しているが、このモバイル端末の多くはスマートフォンでは無く、従来型携帯電話(フィーチャーフォン)である。シニア層においてもインターネットの窓口は、多分に携帯電話であることは、昨年から何ら変わるところはない、ということだ。


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