若者は携帯>>パソコンの時代に…インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率をグラフ化してみる(2014年)

2014/07/05 14:00

パソコンや携帯電話(従来型、スマートフォン双方)は現状ではほぼイコール「インターネット利用機器」として存在している。家庭用ゲーム機ですら、パソコンなどと比べると融通は利かないものの、インターネットへのアクセスが当たり前となりつつある。それでは実状として、それらの機器のインターネット端末としての利用率はいかなる状況なのだろうか。総務省が2014年6月27日に発表した「通信利用動向調査」を基に、その実情を確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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今調査の調査対象母集団数や調査期間など、調査要項は先行記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

今回精査するのは、「モバイル系端末(スマートフォンは含むが、タブレット機は別途単独項目があるので含まない)」における「インターネットの利用率」。比較対象としてパソコンを、「自宅パソコン」(=自己世帯所有パソコン)と「自宅以外パソコン」(≒会社や学校など、他人のパソコン)に細分化して集計、さらに単独で「タブレット型端末」をカウントしている。

また、今件利用率はインターネットそのものを利用している・していない人全員を対象にした、全体比であることに注意。例えば今回の2013年末時点で「自宅パソコン」で6歳位以上全員は58.4%であることから、調査対象母集団全員の6割近く(インターネット利用者全体の、ではない)は、自宅のパソコンを使ってインターネットにアクセスしている計算になる。

↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比)(年齢階層別、2013年末)(パソコン)
↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比)(年齢階層別、2013年末)(パソコン)

↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比)(年齢階層別、2013年末)(パソコン以外)
↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比)(年齢階層別、2013年末)(パソコン以外)

【モバイルは大きく増加、ラジオ・新聞・雑誌は減少中…メディア接触時間推移(2014年)】でも解説しているが、携帯電話やパソコンの利用時間は圧倒的に若年層ほど長い。当然のことながら、その世代における利用率も高いものと考えられる。今結果はそれを裏付けた値である。

パソコン関連を見ると、未成年者では「自宅」「自宅以外」の差が大きく開いている。今や学校教育でもパソコンの利用は欠かせないものとなったが、インターネットにアクセスできるか否かは別の問題(リスクを考え、非接続とする事例も多い)。また、自宅、そして学校以外でパソコンを使ってインターネットを使う機会もあまり無く、値は低め。

成人に達すると「自宅以外」は上昇するが、これは当然企業などで職務上利用するため。それでも「自宅」との差が一定量生じているのは、専業主婦が自宅以外で使う機会を得られない事情による。また就業者でもパソコンを使わない職種も多数存在する。さらに「成人は企業でパソコン経由のネット接続をするから『自宅以外』が増える」動きについては、定年世代以降になると急激にその値が落ちることからも、その事由を説明できる。

パソコン以外では「スマートフォンを含めた携帯電話の利用率」が圧倒的。そして携帯電話そのものの普及率と同じように、20代-30代が高率値のピークとなり、それ以降は漸減していく。今件では「自宅」「自宅外」で分割していることもあるが、それぞれのパソコン利用率とスマートフォン利用率とを比較すると、10代後半から40代までは「携帯電話>>パソコン」という値が出ている。若年層から中堅層までは「インターネットといえば携帯電話(多分にスマホ)がメイン」という世代となりつつある(シニア層でもわずかに携帯電話が上だが、これは誤差の範囲だろう)。

さらに冒頭でも触れたが、家庭用ゲーム機によるインターネットへのアクセスが、未成年者を中心に高い値を示している。特に6歳から12歳の世代では3割近くを数えている。そして家庭用ゲーム機には及ばないものの、タブレット型端末も同世代で2割近くと、30代に近い高率を示しているのは注目に値する。

携帯電話と比べると数分の一でしかない「タブレット型端末」「ネット対応型家庭用ゲーム機等」だが、それぞれその機種の特性を指し示す特徴が見えている。具体的には次のような動きである。

・家庭用ゲーム機経由は「6-12歳」がピークで、以後漸減。30代までは1割を維持するが、使っている層は実質的に40代まで。見方を変えると、その程度までには「家庭用ゲームもオンラインゲームが浸透している」とも表現できる。
・タブレット型端末のピークは30-40代。しかし「6-12歳」でも18.7%が利用している。子供用のデジタル玩具としてスマートフォンでは無く、タブレット型端末を与える事例が急増している(この世代では自ら同機種を購入することは考えられない)。

スマートフォンの若年層から中堅層への加速度的な浸透ぶり、タブレット型端末のシニア層までをも含めた確かな普及率のかさ上げ、そしてタブレット型端末と家庭用ゲーム機の若年層の利用拡大化など、インターネット利用端末におけるトレンドを垣間見ることができる。

中でも幼少児におけるタブレットの保有率の高まりは、注目に値する。流行を引っ張る立場としてだけでなく、育児スタイルそのものにも影響を与えるに違いない。



やや余談になるが、今件取り上げた各項目の、前年分、つまり2012年分における値との差異を算出し、グラフとして起こしたのが次の図。

↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比、変移)(年齢階層別、2012年末→2013年末)(パソコン)
↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比、変移)(年齢階層別、2012年末→2013年末)(パソコン)

↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比、変移)(年齢階層別、2012年末→2013年末)(パソコン以外)
↑ インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率(全体比、変移)(年齢階層別、2012年末→2013年末)(パソコン以外)

「若年層から中堅層におけるパソコン、特に自宅以外パソコン利用率の激減」「シニア層のパソコン利用率の増加」「モバイル端末全体の利用率増加」「幼少児の携帯電話利用率の減少と、家庭用ゲーム機・タブレット型端末の増加」という、現在のインターネット界隈の変化を示す動きが、非常に分かりやすい形で表れている。この流れは今年、つまり2014年も続き、来年発表される今件数字にも表れることだろう。


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