サラリーマンの昼食時間の変化をグラフ化してみる(2014年)

2014/07/29 15:00

一日のほとんどを職場で過ごすことになるサラリーマンにとって、数少ない憩いのひとときが、お昼休みの間に取る食事の時間こと昼食時間。それでは昼食時間は、昔も今もその長さに変化は無いのだろうか。それとも昼食スタイルの変化や食事そのものの移り変わりと共に、変わり映えを見せているのだろうか。今回はおこづかい動向を中心にサラリーマンのライフスタイルを長年に渡って定点観測している、新生銀行の「サラリーマンのお小遣い調査」、及び2012年に発表したその調査の中長期的な集約レポート「サラリーマンのお小遣い調査30年白書」を基に、公開されている範囲での動向を探ることにする(【新生銀行・おこづかい調査一覧】)。

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お昼ご飯を食べる時間は短くなりつつある


今調査において昼食時間の具体的値を調査・公開した年は都合4回、1983年・1993年・2012年・2014年。加えて2013年は全体値のみが明らかにされている。また1983年は10分以下の選択肢、1993年は「食べない」の選択肢が無いなど多少条件が異なるものの、大勢を推し量ることはできる(見方を変えれば前世紀当時は「昼食無し」「10分以下で食べ終える」という状況は想定しにくかったものと考えられる)。

まずは世代別の平均昼食時間変遷。20代を除けば2012年ではすべて20分以下となっている事実に、あらためて驚かされる。30年近く前の1983年と比べ、実に約40%も時間が短縮されている計算。また全体値のみでの動向だが、その2012年がもっとも短い値となり、以降は少しずつだが再び昼食時間は長くなる傾向を示している。

↑ サラリーマンの昼食時間変遷(分、世代別)(空欄は未調査・未公開)(-2014年)
↑ サラリーマンの昼食時間変遷(分、世代別)(空欄は未調査・未公開)(-2014年)

昼食時間の世代別差異はあまりなく、強いて言えば若年層が多少なりとも長い程度。ただし2014年ではその関係が逆転し、むしろ年上の方が長い傾向を示している。また、時代による変遷度合いも同様で、どの世代も一様に2012年までは減少、それ以降は増加している(未公開部分が多く、推測に頼らねばならないのが残念)。2012年に発表された白書では「近年、サラリーマンは昼食も惜しんで働いているのでしょうか」との推測コメントがあるが、それを裏付ける資料は無いものの、あながち間違っていないものと思われる。あるいは2014年における実態調査精査記事【意外に気になるお昼のお食事時間、そして過ごし方(2014年)】にある通り、昼休みの時間を、昼食以外、男性ならばネット閲覧や休息、女性ならば同僚とのおしゃべりに費やす場面が増えているのかもしれない。

10分以内に食べ終える人、結構います


2012年までにおける「早食い」への動きをさらに顕著に確認できるのが、回答項目の具体的区分による動向。回答項目のうち「食べない」「5分以下」「6-10分」と、「早食い」に該当する人の割合を算出したもの。今項目は現時点では1993年・2012年の両年での動向を精査可能だが、その双方を比べると2012年は1993年と比べて10ポイント強「5分以下」+「6-10分」の層が増えている、見方を変えると「それ以上(=11分以上かけて昼食を取る)」人が増えているのが分かる。

↑ サラリーマンの昼食時間短時間派動向(1993年、全体比)
↑ サラリーマンの昼食時間短時間派動向(1993年、全体比)

↑ サラリーマンの昼食時間短時間派動向(2012年、全体比)
↑ サラリーマンの昼食時間短時間派動向(2012年、全体比)

1993年回答時には「食べない」項目が無いのも一因だが、それを差し引いても明らかに「早食い」派が増加している。白書では「ランチのお店の選び方も味やお店のきれいさよりも、安くて近いところを好む傾向がある」「ランチタイムはせわしくなっている」などとコメントしている。

これは一理あるが、同時に「時間のかかる、それなりに金額も張る店への外食店を敬遠する動き」「コンビニやファストフードなど、短時間で食することが可能な店が増えた」「おにぎりをはじめとする、持ち運び容易ですぐに食べられる食品が増えた」など、早食いを後押しできる条件が整ったのも一因といえる。そのような環境・条件の整備は需要に合わせるものであり、サラリーマンなどが早食いを求めているという見方もできる。つまり「手早く食べられるメニューに人気が集まる」「売上動向を見た飲食店やコンビニ、スーパーがスピーディーな食事スタイルを提案できるメニューに注力する」「短時間で食べられるメニューが続々店頭に登場する」という次第である。

実際、2014年分の調査結果に関する記事【価格か料理の美味さか、男女で異なる「仕事の後の一杯」の場所選び(2014年)】で多少ながらも触れているが、お昼ご飯を取る店を選ぶポイントには、「場所が近い、便利」「オーダー、料理が早い」などが上位陣で確認できる。

↑ ランチの店を選ぶ主なポイントは(3つまで選択、上位6位、男女別、2014年)(再録)
↑ ランチの店を選ぶ主なポイントは(3つまで選択、上位6位、男女別、2014年)(再録)

もっとも上記にある通り、昼食時間は2012年を底値とし、再び伸びる動きを示している。この動向も合わせ、今項目について2012年より後の動向を知りたいところだが、これは今後の「サラリーマンのお小遣い調査」に関する情報公開に期待するしかない。


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