30年余りのサラリーマン昼食代推移をグラフ化してみる(2014年)

2014/07/29 14:00

先行する記事【やや増加するも4万円回復は果たせず…2014年のサラリーマンこづかい事情(2014年)(最新)】など複数の記事で解説した通り、新生銀行は2014年6月26日付でサラリーマンのこづかい事情などを解説する、年一回のペースによる定点観測調査の報告書「サラリーマンのお小遣い調査」最新版を発表した。一方同社では2012年に同調査の長期間に渡る動向を確認できる白書「サラリーマンのお小遣い調査30年白書」を公開しており、昔からの調査結果を知ることができる。そこで今回はそれらの値を用い、長期的な視野で見たサラリーマンの昼食代の推移を精査していくことにする(【新生銀行・おこづかい調査一覧】)。

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今調査におけるサラリーマンの昼食代事情だが、最新版の【回復基調続く、しかし今なお500円台…サラリーマンの昼食代事情(2014年)(最新)】にある通り、厳しい状態が続いている。今項目では1979年の調査開始以降、白書や経年の報告書をたどることで、公開値における昼食代の推移が確認できる(つまり項目自身が調査されていない、あるいは調査されているようだが公開されていない年もある)。

まずは全体的な昼食代(「サラリーマン」を対象にしていることに注意)の単純な推移を見ていくことにする。なお今件「昼食代」には、お弁当を持参した場合はカウントされないことに注意する必要がある。

↑ 1回あたりの昼食代(円)(-2014年)
↑ 1回あたりの昼食代(円)(-2014年)

もっとも古い公開値の1979年は565円。バブル景気の余韻が残る1992年の746円を頂点とし、あとは漸減。今世紀に入ってから、特に2005年以降の下落ぶりは顕著で、2007年の金融危機ぼっ発直前までの小康状態時期に多少持ち直しを見せるも、その後は再び下落感を強めている。1979年以降しばらくの間は消費者物価指数も上昇を続けており、その後はほぼ横ばいだった状況を考えれば、実質的な昼食購買力は(1979年と比べて)さらに落ち込んでいることは間違いない。

この昼食代について、回答者の未既婚別で区分したものが次のグラフ。公開値は1992年以降のものだが、概して未婚者の方が昼食代が高い。

↑ 1回あたりの昼食代(円)(未既婚別)(-2014年)
↑ 1回あたりの昼食代(円)(未既婚別)(-2014年)

未婚者の方が自分の自由にできるおこづかいに余裕がある、既婚者は育児費用などの負担が大きく、昼食代を値切られている可能性があるなど、複数の理由が考えられる。

ところがこの数年は、未婚者の方が昼食代が低い傾向が続いている。これは先の「サラリーマンの昼食代事情」でも解説しているが、「未既婚別では未婚者は外食・購入弁当が多く、持参弁当が少なめ」「既婚者は持参弁当が未婚者の2倍近くで、外食や購入弁当など費用がかかるものが少なめ」なのが原因だと考えられる。つまり「持参弁当で節約する必要が無い、家計に余裕がある世帯が多分に含まれている結果」、既婚者の方が高い値が出てしまっていることになる。見方を変えると既婚者の昼食事情は二極化が進んでいることになる(無論外食と持参弁当のどちらが良い、悪いという意味では無い)。

↑ サラリーマンの昼食内訳(2014年、一部)(再録)
↑ サラリーマンの昼食内訳(2014年、一部)(再録)

詳しくは後述するが、サラリーマンにおける昼食時間はこの数年ようやく回復基調を見せるものの、それまでは確実に減少を続けていた。生活リズム・スタイル全体がスピードを求められる時代になりつつあるのも一因だが、それと共に今件の金額面もあわせ、昼食時間のせわしさ、つつましさも加速しているようだ。その意味で、この数年における昼食代・昼食時間の回復は、喜ばしい状況変化といえよう。


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