スマートフォン所有率は59%、タブレットは21%にまで躍進(2014年)

2014/06/18 11:00

2014年6月10日付で博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所が発表した、メディアすう勢を推し量る指針となる定点観測データが豊富に盛り込まれた「メディア定点調査」の最新版「メディア定点調査・2014」(抜粋版)では、デジタル系、あるいはインターネットアクセス機器として昨今急速な浸透を示しているスマートフォンなどの所有(&利用)状況に関するデータも多数確認できる。今回はそれらの動きを介し、スマートフォンの所有状況推移などを確認していくことにする(【発表リリース:博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所「メディア定点調査2014」】)。

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ついに過半数に達したスマホ所有率


今調査の調査要項や注意事項(2014年からいくつかの項目内容に関する変更が行われている)は先行する記事【モバイルは大きく増加、ラジオ・新聞・雑誌は減少中…メディア接触時間推移(2014年)】で説明済み。詳しくはそちらを参考のこと。

調査結果要旨では、スマートフォンの所有(所有権の取得だけでなく、単に所有し利用している場合も含む。学生などでは自分が購入せずに保護者から借り受けて所有し利用している場合も考えられる)状況についても掲載されている。その結果(東京地区部分)を以前からの継続データとつなぎ合わせ、経年変移を見たのが次のグラフ。さらにスマートフォンより歩みは遅いものの、そして今件調査でも収録は2011年からだが、同様に順調な伸長を示すタブレット端末についても併記しておく。

↑ スマートフォン/タブレット端末所有状況(東京地区)(-2014年、タブレットは2011年から)
↑ スマートフォン/タブレット端末所有状況(東京地区)(-2014年、タブレットは2011年から)

ドコモやau、ソフトバンクモバイルのような携帯事業会社各社が発売する、携帯電話本体の新作ラインアップでも、新製品はスマートフォンがメイン……というより従来型携帯電話を見つけ出す方が難しい。このような状況を受け、特に新規に携帯電話を購入する機会が多い学生諸子、中でも高校生において、スマートフォンの普及率が急上昇している状況にあるのは、すでに多数の調査結果の精査記事などからお伝えしている通り。今件調査は15歳から69歳を対象としているが、そのような仕切りの調査対象母集団において、6割近いスマートフォン所有率を示す実態(今件がインターネット調査では無く、郵送調査方式であり、ウェイトバックも行われていることに注意)は、改めてスマートフォンの普及の速さを確認できよう。

またタブレット端末だがもっとも古いデータの2011年では7.4%。それが直近2011年では2割を超える形となった。15歳から69歳までにおいて、5人に1人以上がタブレット端末を有している。ほんの数年前まではとても考えられなかった値に違いない。

スマートフォンの所有状況を直近2014年分につき、性別・世代別に区分して精査したのが次のグラフ。

↑ スマートフォン所有状況(性別・世代別)(2014年、東京地区)
↑ スマートフォン所有状況(性別・世代別)(2014年、東京地区)

スマートフォンに限らず、デジタル系新アイテムは若年、そして中堅の男性(いわゆるデジタルマニア、ギーク層)から利用されはじめ、そしてその前後の世代に広まっていく。価格がお高めの場合は若年層は手が出せず、中堅層がメインとなることも多い。スマートフォンは携帯電話の次世代機的な立ち位置でもあることから、若年層、そして中堅男性に高い値が見られる。

特に高校生がメインとなる15-19歳の層は所有率が高い。男性はむしろ20代の方が高めな値が出てしまっているが、女性は唯一9割超の値が出ている。女性はソーシャルメディアと相性がよく、そしてソーシャルメディアはスマートフォンと相性が良い。この結果も十分理解できるものである。全体の所有率は59.1%と6割近くに達しているが、過半数超は男女ともに40代以下までの全属性。切り口を変えれば、40代以下は男女とも過半数がスマートフォンを持つ時代の到来とも表現できる。

昨年2013年分との差異を各属性別に算出したのが次のグラフ。

↑ スマートフォン所有状況(性別・世代別)(2013年から2014年への変移、東京地区)
↑ スマートフォン所有状況(性別・世代別)(2013年から2014年への変移、東京地区)

男性ではすでにかなりの所有率を示していた若年層よりも、中堅層における伸び率が著しい。一方女性はそのような事情すら押しのけ、10代が飛びぬけるような上昇の中、9割超の値を出したことが分かる。

他方気になるのは、男女とも60代の値がマイナスに転じていること。一過性のものか、あるいはシニア層のスマホ離れ的なものが起きているのか。通話、簡単なメールのやりとり、シンプルなブラウジングのみを利用し、タッチパネルも必要ないとあれば、従来型携帯電話の方が使いやすく、お安くつくのもまた事実。それらの観点から、シニア層があえて従来型をより好んで使っている可能性もある。翌年以降の動きに注目しなければならないのは言うまでもない。

スマホ所有率の地域差確認


今件定点観測は東京、大阪、愛知、高知の4か所で継続調査が行われている。スマートフォン所有率についても各地域別の値も用意されているが、その値の限りでは東京がもっとも所有率が高く、大阪、愛知と続き、高知が一番低い値に留まっている。

↑ スマートフォン所有状況(地域別)(2014年)
↑ スマートフォン所有状況(地域別)(2014年)

↑ スマートフォン所有状況(地域別)(2013年から2014年への変移)
↑ スマートフォン所有状況(地域別)(2013年から2014年への変移)

高知県でも4割を超えているが、今調査の限りでは2割近い差が出ている。また前年から変移でも、元々高い値の地域の方が成長率も高い。以前総務省の「通信利用動向調査」を元に、2012年時点での各都道府県別の「スマートフォンでインターネットを利用している人」の比率(実質的に今件の「スマートフォンを所有」と同じ)を調べたが、やはり都心部が高め、郊外ほど低めの値が出る傾向がある(【トップの神奈川県は38.5%、最下位県の約1.77倍…都道府県別スマートフォン利用率動向(2013年発表)】)。とはいえ、どの地域でも駆け足のようなペースで、スマートフォンが普及しつつあることに変わりはない。



新規購入、あるいは買換え時にスマートフォンしか選択肢が無い事例も多く、スマートフォンの普及率が上昇するのは当然との話もある。その意見は道理が通るが、どのような理由にせよ、現状で多くの人がスマートフォンを携帯電話として用い、今後もさらに利用者が増える事実には違いない。従来型携帯電話の需要が無くなることは無く、新商品が完全にゼロとなることも無いが、今後さらに所有・利用率は上昇を示すことだろう。

他方、今件少々取り上げたタブレット端末だが、スマートフォンほどのスピーディーさは無いものの、こちらも確実な所有率上昇の中にあることに違いはない。携帯電話における従来型からスマートフォンへのシフトのような、生活の中での利用における必然性がないことから、スマートフォンのような加速は見られないものの、今後もじっくりと、ゆっくりと、そして確かなペースで所有率は上昇していくに違いない。


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