男性2万7011円・女性2万3541円、外飲みする男性14.4%のみ…パート・アルバイトのこづかいと昼食事情(最新)

2023/08/09 02:30

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2023-0802【前年比1915円増の4万557円…2023年のサラリーマンこづかい事情(最新)】をはじめ複数の記事で、SBI新生銀行の定点観測的調査報告書「サラリーマンのお小遣い調査」の最新版を基に、多方面から会社員(正社員・契約社員・派遣社員)のこづかい事情の状況確認を行った。今調査報告書では今年分においては、会社員以外にパート・アルバイトの状況も簡易的ながら公開されている。そこで今回はそれらのデータから、現在のパート・アルバイトの人達のこづかいや昼食事情を確認する(【男性会社員のお小遣い額は前年比微増の40557円、女性会社員も増加の35001円 「2023年会社員のお小遣い調査」結果について】)。

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月額こづかいは男性2.7万円、女性2.4万円


今調査はインターネット経由で2023年4月25日から28日にかけておこなわれたもので、調査対象母集団のうちパート・アルバイトに属する人達は、男性312人、女性312人。20代から50代を対象にしており、年齢階層比は男女ともに10歳区切りで均等割り当て。

はじめに示すのは、一か月あたりの平均こづかい額。男性は2万7011円、女性は2万3541円との結果となった。

↑ パート・アルバイトの一か月の平均こづかい額(男女別・年齢階層別、円)(2023年)
↑ パート・アルバイトの一か月の平均こづかい額(男女別・年齢階層別、円)(2023年)

男女とも20代がもっとも高く、30代から40代は低めとなり、50代で再び高くなる傾向が見られる。そしていずれの年齢階層でも女性の額が男性を上回ることはない。女性と比べて男性は単身者が多いからと思われるが、それを裏付ける資料はない。女性は子供の養育費をまかなうためにパートを行う事例が多く、自分のこづかいに充てる額面も削らざるを得ないと考えれば道理は通る。

勤務日における持参弁当以外での昼食代はおよそ500円台。

↑ パート・アルバイトの一日の平均昼食代(勤務日、弁当持参時除く、男女別・年齢階層別、円)(2023年)
↑ パート・アルバイトの一日の平均昼食代(勤務日、弁当持参時除く、男女別・年齢階層別、円)(2023年)

20代女性で814円という高額が出ているが、対象人数が43人のみのためイレギュラーが生じたものと思われる。2023年の会社員における平均昼食代が男性で624円、女性で696円であるのを見ると、やはり低く抑えざるを得ないお財布事情がうかがえる。

飲み事情でもお財布事情の厳しさが


お財布事情が厳しいと、当然仕事の後の楽しみの一つである「飲み」に関する状況も厳しいものとなる。会社員の情勢は先行記事【会社員の「仕事の後の一杯」事情(最新)】の通りだが、それと比較してもパート・アルバイトは「飲まない人が多い」「飲む人でも家飲みの人が多い」結果となっている。

↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(パート・アルバイト、男性、年齢階層別)(2023年)
↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(パート・アルバイト、男性、年齢階層別)(2023年)

↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(パート・アルバイト、女性、年齢階層別)(2023年)
↑ 仕事が終わった後のお酒の飲み傾向(パート・アルバイト、女性、年齢階層別)(2023年)

男女とも5割台は酒を飲まず、飲む人でも全年齢階層で大半は家飲み。飲まない人が多い、さらに自宅で飲む人も多いのは、「飲めるし飲みたいが金銭的な事情で」に加え、仕事場での同業者とのつながりが得にくいのも要因であると考えられる。中長期的な就労が考えにくい、あるいは時間の制約もあるパートやアルバイトの人同士が、仕事を終えた後に居酒屋に寄って一杯…とのパターンは会社員と比べると難しいのだろう。女性の場合は既婚者のケースが多く、外飲みが難しいとの事情も想定できる。

飲みをするにしても、やはり昼食代やこづかい同様、パート・アルバイトの立場にある人は、会社員と比べるとひかえめな金額となってしまう。ただし2023年に限れば女性では外飲みで、パート・アルバイトの方が高い結果が出てしまっている。これは対象人数が少数(32人)のため統計上のぶれが生じてしまったものと考えられる。

↑ 外飲みの一回あたりの平均金額(外飲みする人限定、男女別・就業形態別、円)(2023年)
↑ 外飲みの一回あたりの平均金額(外飲みする人限定、男女別・就業形態別、円)(2023年)

↑ 家飲みの一回あたりの平均金額(家飲みする人限定、男女別・就業形態別、円)(2023年)
↑ 家飲みの一回あたりの平均金額(家飲みする人限定、男女別・就業形態別、円)(2023年)

男女ともに家飲みで大きな差が生じている。思い返してみれば【正規社員と非正規社員の賃金差は?…雇用形態別の平均賃金(最新)】にもある通り、正規・非正規の賃金差は7割前後。今件調査の会社員には非正規社員も含まれているが、低い値にとどまってしまうのも仕方があるまい。


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