世界から見たオバマ米大統領の信認度はどれほどだろうか

2015/06/29 08:20

連続2期までしか就任できないことが定められているため、来年の大統領選では出馬しないことが確定されている、アメリカ合衆国のオバマ大統領。氏が就任した2009年以降は同国だけでなく世界情勢が大きく動き、またその動向に氏の思惑や姿勢が多分に関与したことはいうまでもない。世界各国の人達は、オバマ氏の施政をどのように見て、評価しているのだろうか。同国の民間調査機関Pew Research Centerが2015年6月23日付で発表した世界規模の調査結果【Global Publics Back U.S. on Fighting ISIS, but Are Critical of Post-9/11 Torture】を元に、その実情を確認していくことにする。

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全体では約2/3が好評価


調査要項については同調査の先行記事【アメリカ合衆国は諸外国からどれだけ好かれている・嫌われているのだろうか】を参考のこと。

次に示すのは、オバマ大統領が世界に良い影響を与えている存在として、信用できる人物か否かを尋ねたもの。要は同氏の政策姿勢を好きか嫌いかとの話。調査対象国全体の中央値としては65%が好意的、27%が否定的となり、大よそ2/3からは好感触が得られる結果となった。

↑ オバマ米大統領は世界に良い影響を与えている存在として信用できるか(2015年春)
↑ オバマ米大統領は世界に良い影響を与えている存在として信用できるか(2015年春)

次の大統領選が迫っていることもあり、アメリカ合衆国国内では賛否がやや別れる形となっている。好意派が58%、否定派が42%。隣国のカナダでは3/4強が好意を示している。

ヨーロッパ方面ではスペインとポーランドがやや否定的だが、それでもおおむね好意派が多い。他国には厳しい目を向けるドイツですら、7割強が信用できると回答しているのには驚きすら覚える。一方東ヨーロッパではウクライナ問題も絡み、ロシアは9割近くが否定派。そしてウクライナ自身も賛意派は5割しかいない。

中東では親米国であるはずのイスラエルですら、否定派が賛意派を超える結果が出ている。大統領が誰であろうとアメリカだから、なのか、オバマ大統領だから、なのかまでは分からないが、今件調査の仕切り分けの限りでは、もっとも否定派が多い地域。

アジア地域では中国、そして親中的回答が多いマレーシアやパキスタンで否定派の意見が多い。それ以外は大よそ好意派が多数を占めている。ベトナムの好意意見の多さを見るに、時代の変遷を覚える人も多いはずだ。

南米では意外にも好意派は少なく、否定派の方が多い国も複数確認できる。他方アフリカではどの国でも少なくとも約2/3が好意的意見を示しているなど、対照的ではある。

個別問題では!?


続いて全体的な姿勢ではなく、個別の問題に関する評価を確認していく。これは調査対象国40か国全体の中央値となる。

↑ 米オバマ大統領の施策についてどう思うか(2015年春)(40か国の中央値)
↑ 米オバマ大統領の施策についてどう思うか(2015年春)(40か国の中央値)

自国と関わりが無い問題も少なくないことから、その他・無回答の回答率がやや高め。経済や地球温暖化問題、そしてISIS問題では一定の評価が得られているが、イラン問題や中国問題ではほぼイーブン、そしてロシア・ウクライナ問題や北朝鮮問題ではあまり良い評価は得られていない。特にロシア・ウクライナ問題では唯一否定的意見の方が多く、世界全体で見ても「下手打った」感は否めない。

これをアメリカ合衆国内のみの回答者で見たのが次のグラフ。すべてにおいて自国が係わることから、その他・無回答の回答率は低めとなっている。

↑ 米オバマ大統領の施策についてどう思うか(2015年春)(アメリカ合衆国内のみ)
↑ 米オバマ大統領の施策についてどう思うか(2015年春)(アメリカ合衆国内のみ)

合衆国内に限った評価はあまり高くない。中国問題・地球温暖化問題ではかろうじて肯定派が勝手いるが差はさほど無く、それ以外はすべて否定派の方が優勢。来年の大統領選挙の動向が透けて見えてきそうな感は否めまい。


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