携帯使いはじめは中学・高校進学時…小中高校生のネット・携帯電話事情をグラフ化してみる(2014年)

2014/06/10 08:00

内閣府では2014年6月4日に2014年版「子ども・若者白書(旧青少年白書)」を発表したが、その白書では主に若年層に関する公的調査の結果を取りまとめ、多方面から若年層の実態を精査している。今回はその中から、小中高校生における、携帯電話(従来型携帯電話とスマートフォンの双方を指す。以下同)の利用動向、そして利用上のルールに関する部分を確認していくことにする。今や多くの子供達の日常生活でも欠かせない存在となった携帯電話は、どのような状況で使われているのだろうか(【発表リリース:子ども・若者白書(旧青少年白書)について】)。

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利用率、そしていつから使い始めた?


まずは一番気になる携帯電話そのものの保有率。昨今では携帯電話の利用はほぼ=インターネットの利用であるため、この値はほとんどそのままインターネットサービスの利用率と見なしても問題はない。

↑ 青少年の携帯電話等の所有率(%)(2012-2013年、所有は自己所有と家族共有合算)(各属性全体比)
↑ 青少年の携帯電話等の所有率(%)(2012-2013年、所有は自己所有と家族共有合算)(各属性全体比)

小学生では1/3以上、中学生ではほぼ半数、そして高校生ではほぼ全員が携帯電話を有している。小学生の場合は防犯利用のみで保護者から与えられるためにインターネット機能を実質的に使っていない事例もあるが、それでも携帯電話の所有率が4割に近づいているのは注目に値すべき動きと言える。

なお小学生の値が前年から大きく伸びているが、これは従来型携帯電話の所有率上昇に伴うもの。詳細は先行別途記事であり、今件白書の一次ソースの一つでもある「青少年のインターネット利用環境実態調査」を元にした解説記事【小中高校生の携帯電話保有状況をグラフ化してみる(2014年)(最新)】を参考のこと。

これら携帯電話を使い始めたのはいつかについて、尋ねた結果が次のグラフ。インターネットを利用する端末としては携帯電話同様に重要な機材となるパソコンに関しても、グラフ上に併記する。

↑ 携帯電話を持ち始めた・パソコンを使い始めた時期(2013年)
↑ 携帯電話を持ち始めた・パソコンを使い始めた時期(2013年)

パソコンは小学3年から5年がボリュームゾーンとなる。学校で使い始める、あるいは自宅にあるパソコンを保護者と共に利用し始めるタイミングとしては、納得のいく時期ではある。一方携帯電話は中学1年と高校1年に大きな山が出来ている。これは学校種レベルで進学した際にお祝い代わりに、あるいはキリの良い時期でもあることから保護者も「高校生になったことであるし」と決断をし、携帯電話を買い与えたパターンによるものだろう。

携帯電話のフィルタリングはどうだろう?


一方、携帯電話のインターネットへのアクセス機能を用い、保護者の視点では「アクセスすることは好ましくない対象」に足を踏み入れてしまう事例は十分ありうる。成人向けコンテンツ、多額の費用を請求され得る有料コンテンツ、買い物系サイトなどが好例。そこで一定基準に基づき、それら「好ましくない対象」へのアクセスを防ぐ働きを示すソフト(機能)がフィルタリングソフト(機能)である。保護者などが監視状態にある中でアクセスする事例がほとんどとなるパソコンと比べ、子供だけでアクセスできる機会が多い携帯電話では、保護者の心配もひとしおなものとなる。

このフィルタリング機能につき、子供が持つ携帯電話に適用させている状況は次の通り。

↑ 携帯電話等におけるフィルタリング利用率(携帯電話を利用していると回答した青少年の保護者対象)(2013年)
↑ 携帯電話等におけるフィルタリング利用率(携帯電話を利用していると回答した青少年の保護者対象)(2013年)

従来型携帯電話では概して低学年ほど使用中の比率が高く、その分元々使えない機種の比率が低い。そしてその双方の合計(インターネットが使えない状態)はあまり変わらない。以前から従来型携帯電話を使っていた人は大人も使うような端末を、最近購入して使い始めた低学年は、防犯用専用端末、子供向け専用端末のような、機能限定型の端末を買い与えられている事例が多いものと考えられる。

一方でスマートフォンでは学校種類別の差はあまりなく、5割程度が利用中、2割程度が未使用という状態。これは多分にスマートフォンの場合は「問題視されるコンテンツへのアクセスを極力させたくない」との保護者の意向がある場合、そもそも論としてスマートフォン自身を子供に買い与えておらず、スマートフォンを持たせた時点である程度アクセスに関しては割り切っているものと考えられる。

また、従来型携帯電話の事例と比べ、スマートフォンでは「分からない」の回答率が高く、2割強に登っている点にも注目すべき。要は保護者側でスマートフォンにおけるフィルタリングの仕方が分からず、手が付けられない事例が多数発生していることを意味する。

親子の間の決まりごとは?


フィルタリングという機械的、システムに定められた一様的な「取り決め」以外に、何らかの決まりを家庭内で設けて、子供の携帯電話の利用を制限する切り口もある。これについて、利用者である子供側に尋ねた結果が次のグラフ。

↑ 家庭内で携帯電話使用に関するルールはあるか(利用者限定)(2013年)
↑ 家庭内で携帯電話使用に関するルールはあるか(利用者限定)(2013年)

特にルールは無くフリーダムに使ってよいとの回答は小学生で1/3、高校生で約半数と、高校生の方が高い値を示している。保護者側が子供の成長に連れて分別を信用するようになった、あるいは強い要望によるところもあるのだろう。利用時間の制限も、成長と共に規制される率は低くなっている。

一方で「守るべき利用マナーの決定」「利用料金の上限決定」は、高年齢ほど実施率は高くなる。幼い頃はフィルタリングの実施などでアクセスそのものが出来なかった場所にも、歳を経るにつれて規制が解除され、踏み込めるようになる。しかしそれと共に他人とのやりとりの中でのいざこざ、ゲームの課金などによる利用料金の発生など、面倒なトラブルのリスクも積み増しされる。それらに対する決まり事を、保護者がしっかりと教えさとす意味でルール化したものと考えられる。例えば「今日から高校生なのでオンラインゲームでも遊べるようにフィルタリングの設定を解除します。けれども1か月に使ってよい課金は1000円まで。ゲーム上でのチャットも含めて、プライベートな情報は一切語ってはいけません」という具合である。

もっともこれらの「決まり」は概して子供向けに限らず、携帯電話利用時における一般的なマナーに他ならない。個々の事例において、教える側の保護者が守っているか否かを考えると、100%自信を持って「守り切っています」と答えられる人がどれだけいるだろうか。子供がルールを順守して、正しい利用方法で携帯電話と接していくためには、まず大人自身が良い例を示さねばならないのは言うまでもあるまい。


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