真夏日続きで人数急増・熱中症による搬送者数は1週間で1196人(2015年5月25日-5月31日)

2015/06/02 14:00

総務省消防庁は2015年6月2日、同年5月25日から5月31日の一週間における熱中症搬送人数が1196人(速報値)であることを発表した。前回週の437人(速報値)と比べると759人の増加となった。また今年の熱中症による搬送人数は、消防庁が今年カウントを始めた4月27日以降における累計人数としては3004人(速報値による累積)に達している。初診時に熱中症を起因とする死亡者は今回週ではひとりを数え、3週間以上の入院加療が必要な重症判定を受けた人は30人が確認されている(【消防庁:熱中症情報ページ】)。

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↑ 熱中症による救急搬送状況(週単位・速報値・2015年・人)
↑ 熱中症による救急搬送状況(週単位・速報値・2015年・人)

↑ 熱中症による救急搬送状況(該当週・日単位・速報値・2015年・人)
↑ 熱中症による救急搬送状況(該当週・日単位・速報値・2015年・人)

↑ 熱中症による救急搬送状況(年齢区分)(2015年)
↑ 熱中症による救急搬送状況(年齢区分)(2015年)

今夏の電力事情に関して精査した記事【「今年も数値目標なし」…2015年夏の節電要請内容正式発表】などで解説の通り、今年夏も昨年同様、法的拘束力のある電力使用制限令、または数字目標のある節電要請は発せられることなく、数字目標無しの節電要請に留まることとなった。しかし震災から4年が過ぎた今なお、電力需給の観点で安寧出来ない状況にあることに違いはない。さらに気象庁の最新の中期予報では、7月から8月にかけては雨が平年よりは多くなるとの予想が出されているが、6月は気温が高めに推移する可能性が高く、熱中症への懸念も増大している。また昨年は気温の上昇が早めに起き、5月から熱中症で救急搬送される人が多分に確認された。

そこで消防庁では【消防庁の熱中症搬送患者情報、今年は5月からだそうです】にある通り、昨年までは熱中症に係わる搬送車の調査とその結果報告について5月中旬以降に開始していたものを、今年は4月末から開始し、逐次報告を行うことになった。

↑ 消防庁の熱中症精査報告開始に関する前倒しの案内
↑ 消防庁の熱中症精査報告開始に関する前倒しの案内

今回発表された各種値は今年の分としては第5週目のものとなる。

今回計測週では週半ばこそ低気圧の影響を受けて曇りがち、一部では雨が降る状況にもなったが、それ以外では概ね晴れ渡り、特に26日から27日にかけては各地で真夏日、名古屋や京都など一部地域では猛暑日(一日の最高気温が35度以上)に迫る勢いを見せるほどとなった。また5月28日には気象庁で1か月予報が更新されたが、それによれば6月は全国的に平年と比べて高い気温となることが予想され、今後の熱中症対策に一段と強い警戒が求められる状況であることが確認されている。


↑ 27日の暑さを伝える報道映像。【直接リンクはこちら:暑日に迫る暑さか(15/05/27)】

地域別では愛知県の103人を筆頭に、東京都で84人、大阪府で74人、埼玉県で66人が計上されている。特に愛知県では該当時期では26日・27日・30日・31日と4日間も真夏日が観測されており、これが搬送者数を底上げする形となった。

↑ 東京都の最高気温と天候(2015年5月25日-5月31日)
↑ 東京都の最高気温と天候(2015年5月25日-5月31日)

↑ 大阪府の最高気温と天候(2015年5月25日-5月31日)
↑ 大阪府の最高気温と天候(2015年5月25日-5月31日)

↑ 熱中症による救急搬送状況(2015年5月25日-5月31日)(搬送人数上位都道府県、人)
↑ 熱中症による救急搬送状況(2015年5月25日-5月31日)(搬送人数上位都道府県、人)

消防庁では今件熱中症の救急搬送者の統計ページにおいて、熱中症対策のリーフレットを配布している。また、関連省庁の熱中症に係わるページへのリンクも配し、さまざまな象徴の対策状況や情報を確認できる。各自治体でも早くから今年向けの情報提供を開始しているところも確認できる(【今から熱中症対策をしましょう!(京都府京田辺市、2015年4月30日付け)】)

↑ 熱中症の応急手当。上記記載の消防庁配布によるリーフレットから
↑ 熱中症の応急手当。上記記載の消防庁配布によるリーフレットから

環境省では熱中症対策の一環として発表している暑さ指数(WBGT)予想値・実況値の情報提供について、5月13日から開始している。今件情報はパソコン向けだけでなくスマートフォン用にも提供されている(【環境省熱中症予防情報サイト】【環境省熱中症予防情報サイト(スマートフォン用)】)。
↑ 環境省熱中症予防情報サイト
↑ 環境省熱中症予防情報サイト

今回発表されたリリースでは日付を合わせる形で同年同時期の搬送者数を参考値として提示しているが、それによると昨年の同時期における搬送者数(確定値)は1158人。今年は速報値で比較するとそれより38人多いことになる。前年同様、5月末から6月頭にかけて、梅雨に入る前のいわば「夏の予告編」的な暑さが到来する時期の、搬送者数の大幅な増加が生じてしまったことになる。

電力需給の観点では結局昨年の状況から進歩がほとんど見られないのが残念な話ではあるが、せめてそれ以外の点で昨年よりも熱中症による救急搬送者が減るよう、各自最善を尽くしたいものだ。

なお本日6月2日付で、九州地方南部が梅雨入りした。平年通りならここ数日で各地域でも相次ぎ梅雨入り宣言がなされ、それに伴い天候が崩れることが予想される。とはいえ昨年の梅雨の時期にも毎週800人から900人の搬送者が計上されており、油断は禁物であることはいうまでもない。


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