世界各国の原油生産・輸入・輸出量をグラフ化してみる(2010年分反映・EIAデータ版)

2011/12/20 06:00

石油先に世界各国の原油生産・輸入・輸出量をグラフ化し精査した(2011年3月作成・EIAデータ版)で【アメリカのエネルギー情報局(EIA:Energy Information Administration)】のデータ、特に【石油関連部分のデータ一覧】部分を基に、各国の石油生産量・輸入量・輸出量の動向を確認した。当時は年ベースで2009年分までのデータしか収録されていなかったが、先日ようやく2010年分の収録が確認できた。そこで今回は先の記事の更新版として、2010年分の値を反映した上で、各種グラフなどを再構築することにしよう。

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グラフの掲載の前に、いくつか用語説明を。「1バレル」は良く耳にする、石油・原油の量を測る単位。樽(たる)が語源で42ガロン・158.987294928リットル(約160リットルと覚えれば、日常生活では問題ない)。「確認埋蔵量」とは、現在の技術で経済的に採掘できる量。科学技術が進歩して、より深いところまで採取できるようになれば、これまで以上に「確認埋蔵量」が増える可能性もある。当然、計測ミスや再検証の結果、減る可能性もある。

また「石油」はいわゆる採掘直後の「油」を指す場合もあるし、採掘した油からガスや水分、その他異物を大まかに取り除いた、精製前のものを指す場合もある(こちらはむしろ「原油(Crude oil)」と呼ぶ場合が多い)。今回対象となるのは基本的に後者の「原油(Crude oil)」。

それではまず原油生産量トップ15。2009年からの更新ということもあり、2010年のデータでトップ15を生成した上で、その国々の2009年分データも併記した。

↑ 原油生産量トップ15(2009-2010年、万バレル/日)
↑ 原油生産量トップ15(2009-2010年、万バレル/日)

ロシア、サウジアラビア、イランなど石油輸出国として有名な国以外に、アメリカ合衆国や中国など石油消費国としてイメージの強い国も上位についている。また複数の新興国も15位圏内に位置しており、大国の外交政策がすけて見えてくる。

続いて先の記事同様に、生産量トップ15の国それぞれにおける消費量をかぶせてみる。単純な足し引きだが、生産量よりも消費量が多い場合には、どこかから輸入しなければならない。逆なら備蓄や輸出が可能になる(現実にはもう少し複雑で、「生産量>>消費量」でも輸入する場合も少なくない。質の問題もあるからだ)。

↑ 1日あたりの原油生産量と消費量(2010年、万バレル/日)
↑ 1日あたりの原油生産量と消費量(2010年、万バレル/日)

2009年のデータと比べて大勢に変化はないが、ブラジルがやや量をかさ上げ・順位が前進し、経済の発展状況を裏付ける形となっている。

EIAには輸出・輸入のデータも用意されているので、その双方もグラフ化しておくことにしよう。こちらも2010年時点の順位で並べ、2009年時点の値を併記する。なおEIA側におけるデータ更新の際に、2009年時点の値が一部修正されている国があり、先の記事とはやや異なる数字を示していることに留意してほしい。

↑ 原油輸出量トップ15(2009-2010年、万バレル/日)
↑ 原油輸出量トップ15(2009-2010年、万バレル/日)

↑ 原油輸入量トップ15(2009-2010年、万バレル/日)
↑ 原油輸入量トップ15(2009-2010年、万バレル/日)

輸出量トップはサウジアラビア。そしてロシアが第二位についている(ロシアの景気動向が多分に原油価格に左右される「ゆえん」でもある)。次いで量は随分と少なくなるがナイジェリア、UAE、イランが続いている。さらに今年大きな国内変化が起きたリビアが12位に入っており、石油供給量の不安感の引き金となっていたことが改めて分かる。

一方輸入量トップは当然のことながら、アメリカ合衆国。消費量があれだけ多いのだから、足りない分を調達しなければ首が回らなくなる。次いで中国が第2位、日本が第3位。以下インド、韓国、ドイツと続いている。2009年との差異を見ると、特に中国・インドなどの新興国の伸びが大きいのがひと目で把握できる形となっている。



前回の記事では「新興国の動きが-」で記事をしめたが、最後のグラフにもある通り、中国やインドなど新興国の原油輸入量が急激に増しているのが確認できる。1年の変化では世界的な需給バランスの上でまだ大きな影響は与えていないものの、今後も同じような変移を遂げる可能性は多分にある。来年以降の動きに注目したいところだ。


■関連記事:
【世界の二酸化炭素排出量比率をグラフ化してみる(2009年版)】

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