LINE、Facebook、Twitter、そしてmixi…主要ソーシャルメディアなどの利用状況の変化(最新)

2023/11/28 02:43

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2023-1117この数年でコミュニケーションの様式を大きく変化させた要因の一つに挙げられるのがソーシャルメディア。スマートフォンと相互作用する形で普及率はうなぎのぼりとなり、さまざまな社会・経済方面にも影響を与えている。今回は総務省情報通信政策研究所が2023年6月23日に発表した「令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」などの調査結果をもとに、数年間にわたる主要ソーシャルメディアなどの利用状況を確認していくことにする(【情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査】)。

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次以降に示すのは日本における主要ソーシャルメディアとして挙げるLINE、Facebook、Twitter、そしてmixiの、「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」における利用状況。LINEは厳密にはソーシャルメディアではなく対個人・少数人数間におけるチャットツールだが、今調査ではソーシャルメディアとして取り扱っていることから、今回もその区分に従う。また利用状況を示す利用率だが、調査の上で「携帯電話およびパソコンのいずれからも利用していない」の回答値から100%を引いて逆算している。厳密にはインターネット接続テレビや家庭用ゲーム機などからのみ利用している人もあるうるが、各年の報告書でもその計算方法で利用率を計算していることから、今記事でもそれに従う。

まずはLINE。

↑ ソーシャルメディア利用状況(LINE、属性別)
↑ ソーシャルメディア利用状況(LINE、属性別)

若年層、特に10代から20代の利用率が高い現状は先行する各記事で伝えている通りだが、学生・生徒(中学生から大学生)は2013年ですでにほぼ3/4の利用率に達している。同時期にはスマートフォンの普及も急速に進んでいることから、スマートフォンの利用とLINEが一体化したかのような連動性を示していることが理解できよう。

直近の2022年ではむしろ先行して普及した若年層などの属性は頭打ちの状態で、50代以降にまで浸透が進み始めている。10代の値がやや大人しめだったが、これはLINEを使える機種そのものを持っていない人がいたため。しかし2019年では大きく伸び、20代や30代とほぼ変わりない値となった。2022年では20代と比べてほんのわずか少ない程度。他方、30代から50代における2014年以降の急増ぶりは、子供との連絡用として導入したことも十分考えられる。直近年では50代や60代の伸び方がやや大きめ。

続いてFacebook。

↑ ソーシャルメディア利用状況(Facebook、属性別)
↑ ソーシャルメディア利用状況(Facebook、属性別)

2014-2015年をピークとする形で、それ以降10-30代では利用率が落ちる傾向が見受けられる。若者のFacebook離れとの表現はあまりにも陳腐すぎるが、数字はそれを裏付けている。

直近の2022年では前年比で30代と学生・生徒において増加、それ以外の属性での減少が確認できる。特に女性や10-20代の減少はほぼ継続的で、不安を覚えさせるものがある。X(Twitter)やLINEなどにシフトしているのだろうか。一方で40代が増加の動きを示しているが、こちらは仕事上の関係で使うからかもしれない。

X(Twitter)はFacebookよりもやや若者よりな状態。

↑ ソーシャルメディア利用状況(X(Twitter)、属性別)
↑ ソーシャルメディア利用状況(X(Twitter)、属性別)

少しずつ利用率が高まる形。30-50代では2017年から2018年にかけて大きな増加が見られる。

直近の2022年で前年比を見ると、10代と学生・生徒で大きな減少が確認できる。未成年者などが距離を置きたがるような動きがあったのだろうか。一方で60代は顕著な増加を示している。

最後はmixi。

↑ ソーシャルメディア利用状況(mixi、属性別)
↑ ソーシャルメディア利用状況(mixi、属性別)

上記3ソーシャルメディアとはおおよそ逆、昔から今に連れて利用率が減少する動きを示している。特に2013年から2015年にかけて若年層、具体的には10-30代、学生・生徒の減り方が著しく、とりわけ10代と学生・生徒では半分以下にまで落ち込んでいる。同時期にLINEが急速に伸びた動きを示していることを併せ考えると、相関関係からの推論でしかないが、多分のmixi若年層利用者がLINEに流れたと見ても不思議ではない。

全体では2013年から2022年にかけて利用者は1/6ぐらいにまで減少してしまっている。直近では最多利用年齢階層は30代、次いで10代となっている。



一応経年変化としてのデータは11年分存在するが、グラフ上では直近10年分を確認した。インターネットサービス系のすう勢は流れが速く、この10年の間に大きな変化が生じているものもある。今後、さらなる明らかな結果(サービスの閉鎖など)が出てしまう可能性も否定できない。

特にこの数年は、ソーシャルメディアのすう勢が大きく動いた期間ではある。色々な意味で、納得のいく動きを示していることには違いない。


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