海外ニュースの情報源として、各メディアはどこまで信頼されているのだろうか(2016年)(最新)

2016/09/22 11:32

インターネットによって情報に係わる距離感は一部地域をのぞいてほぼ意味を無くし、国際化の進展に伴い他国の情勢が自国に影響を及ぼす可能性がますます増大する昨今。海外のさまざまな状況を伝える海外ニュースへの聞き耳は、これまで以上に感度を高くする必要が求められている。今回は総務省が2016年8月31日に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「平成27年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、この海外ニュースを取得する際に、主要メディアは情報源としてどれほど信頼されているのかについて確認していくことにする(【発表リリース掲載ページ:研究成果-調査研究報告書】)。

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海外ニュースで最も信頼されるのは新聞、次いでテレビ


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。また信頼度などの計算方法は【国内の政治や経済問題の情報源として、各メディアはどこまで信頼されているのだろうか】で確認のこと。要は高い方が信頼されている、低い方が信頼されていない、1.50が信頼されている・されていないの境目と読めばよい。

なお今件は海外ニュースを対象にしているが、これには別の機会でスポットライトを当てる「東アジアの外交問題」も含む。要は全般的な日本国外における多種多様なニュースを指す(質問票には単に「海外ニュース」とのみ表記されている)。

まずは調査対象母集団全体の平均値。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、海外ニュース)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、海外ニュース)

新聞がトップ、テレビがそれに続き、ラジオがいくぶん低いものの、実質的には同レベルの状態。4マスでは唯一雑誌が低いが、これはコンビニの棚などでよく見かける一般大衆誌までも含めて雑誌全般との認識で回答されているからだと考えられる。

インターネット系ではインターネットニュースサイトの信頼度は高く1.71。次いでソーシャルメディア、動画共有サイト、ブログと続くが、ニュースサイト以外は基準値の1.50を割り込んでおり、どちらかといえば信頼できない範ちゅうに該当することになる。

歳の差で違いが生じる……!?


続いて各属性別の違いを確認する。まずは性別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、海外ニュース)(性別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、海外ニュース)(性別)

全項目で女性の方が高めの値が出ている。特に雑誌やソーシャルメディアでは大きな差が出ている。これは利用性向そのものも多分に影響していると考えられる。もっとも、テレビやラジオ、新聞、インターネットニュースサイトが信頼できる範ちゅうで、それ以外は信頼ができない領域であることに違いは無い。

続いて年齢階層別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、海外ニュース)(年齢階層別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、海外ニュース)(年齢階層別)

大よそ全体値で信頼できる範ちゅうにあるメディアは、高齢層ほど高い値を示している。また60代でイレギュラーが生じているが、元々低いメディアは歳を経るほど信頼度も下がる動きにある。

ネットニュースサイトが高齢層ほど高いのは、ソースが新聞やテレビといった、もともと高齢層において信頼度の高い場所だからだと考えられる。他方、先行記事でも似たような傾向が出ているが、10代の信頼度が他の年齢階層と比べると突出する形で高い傾向があるのも気になるところ。幼い時からメディアとの接触に積極的となる一方(今件調査結果では元からその情報に関わる情報取得元として該当メディアを利用していない場合、平均値の算出には計上されない)、虚報や誤報の類との接触経験が少ないため、他の年齢階層と比べてピュアな状態で情報に接しているがための結果かもしれない。

続いて就業形態別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、海外ニュース)(就業形態別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、海外ニュース)(就業形態別)

特に際立った傾向は無いが、あえていえばインターネット系の情報源でフルタイムの値が低めに出ているのが目に留まる。「普段利用」とは就業時、プライベートを問わずだが、前者において情報源が不確かな場合が多いソーシャルメディアの情報をうのみにし、痛い目にあった経験を持つ人が多いのだろうか。容易に情報が拡散する仕組みを有するソーシャルメディアでは、誤報・虚報の類も浸透しやすい。ましてやそれが、すぐに内容の真偽を確認しがたい海外のニュースであればなおさらである。

最後は世帯年収別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、海外ニュース)(世帯年収別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、海外ニュース)(世帯年収別)

いわゆる4マスは600万、あるいは800万-1000万円未満の属性でピークに達するが、インターネット系メディアでは大よそ低年収ほど高く、高年収ほど低い傾向がある。高年収ほどインターネット以外のメディアにも触れる機会を多く有するようになるからだろうか。ただし雑誌はインターネット系メディア同様に、低年収ほど高い信頼度を示しているのが興味深い。もともとの信頼度同様、情報取得側の属性・性向として近いものがあるのかもしれない。



国内の政治経済に係わる先行記事でも触れているが、年収区分や学生・生徒による変化はあるものの、大よそ信頼度の変化は世代によるところがある。各メディアに慣れ親しんだ期間の違いがそのまま、それぞれに対する信頼度に浅からぬ影響を与えているかもしれない。


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