国内の政治や経済問題の情報源として、各メディアはどこまで信頼されているのだろうか(2016年)(最新)

2016/09/22 05:07

先行記事【新聞一番テレビが二番…メディアへの信頼度、テレビと新聞の高さ継続(2016年)(最新)】において、総務省が2016年8月31日に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「平成27年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、各ニュースメディアに対して人々がどの程度信頼をおいているのかを確認した。しかし実際には伝えられるニュースのジャンルにより、各メディアへの信頼の度合いも違ってくる。そこで今回は日本国内の政治や経済問題の情報源として、各メディアがどの程度信頼されているのかに関して確認をしていくことにする(【発表リリース掲載ページ:研究成果-調査研究報告書】)。

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4マスでは雑誌のみが信頼できない、ニュースサイトは信頼できる


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

今件項目では主要メディア、具体的にはテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、そしてインターネットに関してはネットニュースサイト、ソーシャルメディア、動画配信・共有サイト、ブログ・その他サイトに細分化した上で、日本国内の政治や経済に関する情報源として、どの程度信頼できるかを「非常に信頼できる(3)」「ある程度信頼できる(2)」「あまり信頼できない(1)」「まったく信頼できない(0)」「そもそもその情報源を使わない、知らない」のいずれかから回答者自身の考えにもっとも近い選択肢を一つ、選んでもらっている。その上で、「そもそもその情報源を使わない、知らない」以外の回答に関して割り当てられた数字の平均を信頼度として算出している。全員が「非常に信頼できる」と答えれば3.00、「まったく信頼できない」なら0.00となり、値が大きいほど大きな信頼が寄せられていることになる。

一方この方法では「そもそもその情報源を使わない、知らない」の回答者は信頼度算出の際には除外されている。この回答者の中には「信頼がおけないので使っていない人」が居る可能性も否定できず、現実の信頼度は算出値よりもいくぶん低いと見た方が無難ではある。

まずは調査対象母集団全体の平均値。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、政治・経済問題(国内))
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、政治・経済問題(国内))

やはり新聞の信頼度が一番高く、ついでテレビとラジオが同率、雑誌は4マスの中では一番低い値となる。雑誌が低いのはネタ系、ゴシップ系の雑誌も合わせてイメージされるのが原因だろう。

インターネット系の選択肢ではネットニュースサイトが一番高く1.74となり、雑誌を上回りテレビやラジオに肉薄している。一方でソーシャルメディアや動画共有サイト、ブログなどは低め。信頼できる・出来ないの境界線は1.50と考えることができるので、雑誌と共にソーシャルメディアや動画共有サイト、ブログなどは一般的に信頼できない範ちゅうに入ることになる。

色々な属性別で見てみると


これについて回答者を多様な属性に仕切り分けして確認していく。まずは性別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、政治・経済問題(国内))(性別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、政治・経済問題(国内))(性別)

男女で大きな違いは無いが、どのメディアでも女性がやや高い値を示しているのが興味深い。男性が国内の政治・経済問題にかかわる情報そのものへ不信感を抱いているのか、あるいは女性が広い心で情報を受け止めているのか。

続いて年齢階層別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、政治・経済問題(国内))(性別)(年齢階層別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、政治・経済問題(国内))(性別)(年齢階層別)

いくつかの凸凹が生じているが、傾向だった動きはあまり見受けられない。強いて言えば新聞やラジオは高齢層ほど高値、ソーシャルメディアは若年層ほど高値を示している。また意外にもネットニュースサイトは高齢層ほど信頼度が高い結果が出ている。さらに10代はいずれの媒体でも高めの値が計上されているのは、提供された情報への疑いの心をまだ抱いていない、薄いのが原因だろう。特に新聞へは絶対的な、それこそ50代から60代をも超える信服をしているのが興味深い。

就業形態別ではどうだろうか。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、政治・経済問題(国内))(性別)(就業形態別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、政治・経済問題(国内))(性別)(就業形態別)

フルタイムの就業者は全体的に他の就業形態の人と比べ、信頼度が低めに出る。他方、パート・アルバイトや専業主婦・夫は他の属性よりもやや高めの値が出るケースが多いが、これは多分に女性が占めているからだろう。

最後は世帯年収別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、政治・経済問題(国内))(世帯年収別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2015年、政治・経済問題(国内))(世帯年収別)

大よそ世帯年収が高くなるほど4マスを信頼し、インターネット系を避ける傾向がある。もっとも年収がやや高め、600-1000万円未満の層がピークで、1000万円以上の層はどのメディアに対しても信頼度は下がる傾向も見受けられる。



いくつかの属性別に、国内の政治経済問題に係わる各情報源の信頼度の確認をしたが、大よそ年齢階層で大きな差異が生じており、他の属性はそれに引きずられている感が強い。年齢階層別で大きな差が生じてしまうのは、それぞれの人生経験で、どの程度の期間に渡り、そのメディアと接していた、利用していたかが多分に影響しているのだろう。

例外的にインターネットニュースサイトで高齢層の値が高く出るのは、配信元が新聞社やテレビ局など、従来型メディアの大手が配信元であるからと考えれば道理は通る。要はツールとしてのメディアよりも、配信元そのものの信頼に大きなウェイトがあるわけだ。


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