男女で異なるテレビとの付き合い方…年齢階層・性別の時間帯別テレビ利用状況をグラフ化してみる(最新)

2017/08/05 05:19

2017-0803先行記事【年齢階層・時間帯別テレビの利用状況をグラフ化してみる】で年齢階層別におけるテレビの視聴動向を確認したが、その後【男女別・年齢階層別のテレビ視聴動向をグラフ化してみる】にもある通り、男女間で大きな差異が生じていることが明らかになった。そこで今回は総務省が2017年7月7日に情報通信政策研究所の調査結果として公式サイトで発表した「平成28年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、テレビのリアルタイム(生放送)の視聴に関し、時間帯別に利用状況を確認していくことにする。どの時間帯でどれほどの人がテレビを観ているかについて、男女差はどの程度、どのような形で生じているのだろうか(【発表リリース掲載ページ:研究成果-調査研究報告書】)。

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成人女性は平日の日中でも高めの値


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

次に示すのは録画などでは無く、リアルタイムでテレビ番組(テレビ(生))を観た人の割合=行為者率の推移を1時間単位で示したもの。行為者率とは該当期日(今件調査は平日2日分と休日1日分で実施している)のうち、連続して10分以上使用した人の割合を示している。また、テレビ(生)に該当する行為はテレビ受信機による視聴に限らず、パソコンのチューナーを利用した視聴、さらにはスマートフォンなどによるワンセグ視聴も含まれる。

↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、平日、男性、年齢階層別)
↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、平日、男性、年齢階層別)

↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、平日、女性、年齢階層別)
↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、平日、女性、年齢階層別)

縦軸の区切りは揃え男女の比較ができるように統一しているが、朝・昼・夕食後の3つの節目でピークが生じているパターンに違いはないものの、各所で男女間に大きな差異が生じているのが分かる。まず朝方だが男性と比べて女性の方がテレビを観る人が多い。女性は40代から50代においては4割超えの人が7時代にテレビを観ている。ただし60代になると男女の差異はほとんど無くなる。定年退職を迎え、出勤の準備の必要が無くなる人が多くなるからだろうか。

朝食後お昼を経て夕方に至るまでの時間帯では60代をのぞけば、大よそが就学・就業をしていることになる。男性はお昼時にやや増えるが得てしてゼロに近い一方、女性は20代以上ではそれなりの行為者率を示している。

夜のテレビ視聴動向だが、年齢階層別で特異な動きが確認できる。10代では男性で19時台以降一定率の高い値を数時間維持するものの、女性では同じピークの19時台以降は早くも減少を始める。男性はテレビに熱中し、女性は別の行動(スマホ利用など)にシフトするのだろうか。20代以降はピーク時間こそ21時台で変わらないものの、概して女性の方が多くテレビを観ている。また60代では男性のピーク時間が1時間前倒しで20時となっているのも興味深い。

休日のテレビ視聴は大きな変化を示す


これが休日になると、平日から状況は一変する。

↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、休日、男性、年齢階層別)
↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、休日、男性、年齢階層別)

↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、休日、女性、年齢階層別)
↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、休日、女性、年齢階層別)

朝・昼・夕食以降のピーク動向に違いはないものの、朝のピーク時間が男女とも1時間ほど遅めの8時台にずれている。休日はゆっくりと起き、テレビを観ているようだ。その後少しばかり値が下がった後は、夕食時まで大きな行為者率の変化はないが、60代でやや高値が維持されており、男性シニアの休日における日中からのテレビべったりライフの様子がうかがえる。男性はお昼過ぎに至っても3割台、女性でも2割強がテレビ観賞をしている。

夕食後のテレビタイムにおける動きでは、女性は20時から21時に集中するのが特徴的。もっとも10代では18時台に前倒しでピークに近い値が生じており、その後21時まで高値が続く。20代も似たようなもので、ピークは19時台。60代までは21時から22時まではテレビを観る人の割合は大きい。60代は20時台をピークとして22時台には37.4%と半分ぐらいまで落ちるが、それでも1/3強の人が観ている。

他方男性では19時から21時-22時まで注力しているようだが、女性と比べると階層別の差異が比較的はっきりと出ている。ただし一番観ないのは20代で、次いで10代、30代、40代、50代、一番よく見ているのは60代。20代があまりテレビを観ていないのは、関心のある内容が放送されていないからだろうか。また60代はピークを過ぎてからの減少度合いも大きい。早寝をしてしまうのだろう。



平日における子供や就業年齢の男性がテレビを観る機会がほとんどなく、就業年齢の女性は自宅で家事、あるいはパートに出ているもののフルタイムでは無いので男性よりは観る機会が多いとのパターンは、あくまでも代表的な行動性向であり、すべての回答者に当てはまるわけではない。一人暮らしの人もいれば、女性が就業して男性は主夫の立場にある世帯も存在する。しかし実際には本文で言及した動きに合った日常を過ごしている人が多いことを容易に推測させる結果が出ていることにも違いない。

一方で男女ともに50代から60代、特に60代の視聴動向は、他の年齢階層とは大きな違いを示しているのも確認ができる。定年退職を迎えた後の、長時間を過ごせる娯楽の一つとして、テレビは性別をこえ、必要不可欠な存在に違いない。

あくまでも時間区分別の行為者率を単純累積した結果だが、平日で男性60代は男性20代の3倍以上、女性も1.5倍以上の値が計上されている。しかも高齢層のテレビ観賞は、インターネットを利用しながら鑑賞する、いわゆる「ながら視聴」であることは少ない。刷り込み効果がどれだけ大きいかは容易に理解ができるというものだ。


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