台風一過で週末増加・熱中症による搬送者数は1週間で437人(2015年5月18日-5月24日)

2015/05/26 14:00

総務省消防庁は2015年5月26日、同年5月18日から5月24日の一週間における熱中症搬送人数が437人(速報値)であることを発表した。前回週の480人(速報値)と比べると43人の減少となった。また今年の熱中症による搬送人数は、消防庁が今年カウントを始めた4月27日以降における累計人数としては1808人(速報値による累積)に達している。初診時に熱中症を起因とする死亡者は今回週では幸いにも一人もいなかったが、3週間以上の入院加療が必要な重症判定を受けた人は10人が確認されている(【消防庁:熱中症情報ページ】)。

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↑ 熱中症による救急搬送状況(週単位・速報値・2015年・人)
↑ 熱中症による救急搬送状況(週単位・速報値・2015年・人)

↑ 熱中症による救急搬送状況(該当週・日単位・速報値・2015年・人)
↑ 熱中症による救急搬送状況(該当週・日単位・速報値・2015年・人)

↑ 熱中症による救急搬送状況(年齢区分)(2015年)
↑ 熱中症による救急搬送状況(年齢区分)(2015年)

今夏の電力事情に関して精査した、先日掲載の記事【「今年も数値目標なし」…2015年夏の節電要請内容正式発表】などで解説の通り、今年夏も昨年同様、法的拘束力のある電力使用制限令、または数字目標のある節電要請は発せられることなく、数字目標無しの節電要請に留まることとなった。しかし震災から4年が過ぎた今なお、電力需給の観点で安寧出来ない状況にあることに違いはない。さらに気象庁の最新の中期予報では、7月から8月にかけては雨が平年よりは多くなるとの予想が出されているが、6月は気温が高めに推移する可能性が高く、熱中症への懸念も増大している。また昨年は気温の上昇が早めに起き、5月から熱中症で救急搬送される人が多分に確認された。

そこで消防庁では【消防庁の熱中症搬送患者情報、今年は5月からだそうです】にある通り、昨年までは熱中症に係わる搬送車の調査とその結果報告について5月中旬以降に開始していたものを、今年は4月末から開始し、逐次報告を行うことになった。

↑ 消防庁の熱中症精査報告開始に関する前倒しの案内
↑ 消防庁の熱中症精査報告開始に関する前倒しの案内

今回発表された各種値は今年の分としては第4週目、ほぼ一か月経過したものとなる。

今回計測週では前半は台風7号の接近に伴い一部地域では激しい雷雨に見舞われ、気温も低下。しかしその後は台風一過の言葉通り天候は回復し、気温も上昇。それに伴い熱中症による搬送者数も増加した。該当週では東京・大阪共に真夏日(最高気温が30度以上)は記録されなかったが、台風通過後の24日には大阪で30度近い最高気温が確認されている。


↑ 東北地方で台風通過後の暑さを報じる報道映像。【直接リンクはこちら:仙台で2015年初めての真夏日か 熱中症への注意必要(宮城15/05/23)】

地域別では福島県・兵庫県の25人を筆頭に、埼玉県で24人、愛知県で23人が計上されている。台風が低気圧に変わって勢力を弱めた後は、各地で真夏日が観測されており、これが搬送者数の増加に影響したようだ。また埼玉県はこの3週間に渡り搬送者数の上位に名を連ね続けており、同県の人口を考慮しても多めな感はある。注意すべき動きに違いない。

↑ 東京都の最高気温と天候(2015年5月18日-5月24日)
↑ 東京都の最高気温と天候(2015年5月18日-5月24日)

↑ 大阪府の最高気温と天候(2015年5月18日-5月24日)
↑ 大阪府の最高気温と天候(2015年5月18日-5月24日)

↑ 熱中症による救急搬送状況(2015年5月18日-5月24日)(搬送人数上位都道府県、人)
↑ 熱中症による救急搬送状況(2015年5月18日-5月24日)(搬送人数上位都道府県、人)

消防庁では今件熱中症の救急搬送者の統計ページにおいて、熱中症対策のリーフレットを配布している。また、関連省庁の熱中症に係わるページへのリンクも配し、さまざまな象徴の対策状況や情報を確認できる。各自治体でも早くから今年向けの情報提供を開始しているところも確認できる(【今から熱中症対策をしましょう!(京都府京田辺市、2015年4月30日付け)】)

↑ 熱中症の応急手当。上記記載の消防庁配布によるリーフレットから
↑ 熱中症の応急手当。上記記載の消防庁配布によるリーフレットから

環境省では熱中症対策の一環として発表している暑さ指数(WBGT)予想値・実況値の情報提供について、5月13日から開始している。今件情報はパソコン向けだけでなくスマートフォン用にも提供されている(【環境省熱中症予防情報サイト】【環境省熱中症予防情報サイト(スマートフォン用)】)。
↑ 環境省熱中症予防情報サイト
↑ 環境省熱中症予防情報サイト

昨年同時期の計測データが無いため単純な比較はできないが、今回週の437人は、昨年のほぼ同時期にあたる5月19日から25日週の363人よりは多い値となる。なお昨年は次週分にあたる5月26日から6月1日にかけて、東京大阪共に真夏日を複数日カウントする暑さが到来し、搬送者数も1000人を超す形となった。昨年のパターンがそのまま踏襲されるわけではないが、留意は必要には違いない。

電力需給の観点では結局昨年の状況から進歩がほとんど見られないのが残念な話ではあるが、せめてそれ以外の点で昨年よりも熱中症による救急搬送者が減るよう、各自最善を尽くしたいものだ。


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