ゲーム機は携帯も据置型も需要層にほぼ普及済み?…携帯ゲーム機、据え置き型ゲーム機の所有・利用状況をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/09/17 11:30

従来ならゲームセンターでしか遊べなかったようなデジタル系ゲームを、家庭用テレビを表示画面に用いることで自宅でもプレイ可能とし、しかもソフトの入れ替えで多種多様なタイトルが楽しめる、据え置き型・家庭用テレビゲーム機。そして表示画面を液晶などで小型化し、本体と合わせて持ち運びができるようにした携帯ゲーム機。子供達だけでなく大人にも受け入れられ、エンターテインメント分野に大きな影響を及ぼす存在となった。昨今ではインターネット接続機能が半ば当たり前となりオンラインゲームも多数発売され、一方で同様のゲームが遊べるスマートフォンとのし烈な市場の覇権争いが繰り広げられている。それではそれらゲーム機は、現在どのような所有状況となっているのだろうか。今回は総務省が2016年8月31日に情報通信政策研究所の調査結果として公式サイトで発表した「平成27年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、テレビゲーム機(据え置き型家庭用ゲーム機)、そして携帯ゲーム機の世帯普及状況や利用実態を確認していくことにする(【発表リリース掲載ページ:研究成果-調査研究報告書】)。

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据置型の普及率は6割だが遊んでいる人は1/4に過ぎない


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

次に示すのはテレビゲーム機(据え置き型)の所有及び利用状況。自宅にある・無しを回答者に答えてもらい、ある場合には回答者自身が利用しているか、それとも利用していないか(置いてあるだけなのか、家族の別の人が使っているかは問わない)、無い場合には自宅に欲しいか、必要ないかを答えてもらっている。単純にある無しの回答だけでなく、ある場合には利用状況を、無い場合には所有希望の有無まで尋ねることで、細かいテレビゲーム機の需要を確認できる。なお今件は回答用紙には「テレビゲーム機(Wii、PlayStationシリーズなど)」と記載されている。

↑ テレビゲーム機所有状況(2015年、自宅)
↑ テレビゲーム機所有状況(2015年、自宅)

↑ テレビゲーム機所有状況(2015年、自宅、「無い」)
↑ テレビゲーム機所有状況(2015年、自宅、「無い」)

全体では自宅所有率は59.0%。しかし利用率は24.7%に留まっている。かつて使っていたが今はほこりをかぶっているとのケースもあろうが、むしろ子供が使っているが保護者である回答者は遊んでいない事例が多いのだろう。実際世代別では低年齢ほど所有率・利用率共に高い値を示している。10代では所有率62.1%、利用率41.6%。

就業形態別では時間の余裕が無さそうな人ほど、逆に所有率・利用率は高い(学生除く)。所有時の金銭的ハードルの高さが問題なのだろうか。それをうかがわせるのが世帯年収別で、600-800万円まではほぼ低年収ほど低所有・利用率を示している。一方で居住都市規模別では違いはほとんど無い。

非保有者の状況だが、属性に限らずほとんどの人がテレビゲーム機は必要ないと回答している。現在自宅にテレビゲーム機がある人がもう一台、あるいは買い替えで購入する可能性までは推し量れないが、少なくとも現在一台も無い世帯で、新たに購入される可能性はほとんど無いと見て良い。一言で表現すれば世帯ベースでは飽和状態にある。

携帯ゲーム機も飽和状態!?


続いて携帯ゲーム機。こちらは回答用紙には「携帯型ゲーム機(ニンテンドー3DS、PS Vitaなど)」と表記されている。

↑ テレビゲーム機所有状況(2015年、自宅)
↑ テレビゲーム機所有状況(2015年、自宅)

↑ テレビゲーム機所有状況(2015年、自宅、「無い」)
↑ テレビゲーム機所有状況(2015年、自宅、「無い」)

全体では自宅所有率はわずかながらテレビゲーム機よりも上だが利用率は下。所有率は男女差があまり無いものの利用率は男性の方が高い。そしてやはり10代の値が圧倒的に高い。20代以降の減退ぶりも据置型同様だが、所有率は同等、むしろ据置型より高い値を示す年齢階層もあるものの、利用率では30代以降において低い値となる。スマホへのシフト組が反映されているのかもしれない。就業形態別ではやはり学生・生徒がずば抜けて高く、8割が所有し、6割近くが利用している。

世帯年収別では据置型ゲーム機同様、低年収ほど低所有率を示し、中堅以降は大きな変化が生じていない。そして利用率に限れば年収による差が無いのが興味深いところ。

他方非所有者の思惑は、意外にも据置型ゲーム機と同じで、ほぼ飽和状態にあることが分かる。自宅に携帯ゲーム機が無い人の大多数は、将来に渡っても欲しいとは思わないと考えている。代替わり、買い増しなどの理由で現在の所有者がさらに購入する可能性は否定できないが、現在非保有者が新たに購入する機会はあまり無いとの結論に達する。



今件はあくまでも回答時の状況で、しかも13歳以上の回答者に限られている。大学生や社会人になり一人暮らしを始める=新世帯で暮らすようになる場合の環境変化、13歳未満の子供の所有願望は反映されていないため、現在テレビゲーム機や携帯ゲーム機を持たない人で、新規に欲しがる人も少なからずいるだろう。

しかし少なくとも現状では多分に、据置型テレビゲーム機・携帯ゲーム機共に、飽和に近い状態であることは否定できまい。さらに今後の動向を見守る必要があるが、タブレット型端末やスマートフォンの浸透で、稼働率が低下する、つまり自宅にあるが使っていない人の割合がこれまで以上に低下する可能性は大いに考えられる。

来年以降の動向に、大いに注目したいところだ。


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