キュレーションサービスの利用状況をグラフ化してみる(最新)

2018/09/17 05:00

2018-0910機動性に長けて自在に持ち運びができ、電波が届く場所ならいつでもインターネットにアクセスが可能、処理能力は従来型携帯電話と比べて桁違い…情報を処理することが求められる日常生活において、スマートフォンの登場は人々のライフスタイルを一変させてしまった。そのスマートフォンの普及浸透とともに注目されている新サービスが「キュレーションサービス」。ニュースサイトを中心に、利用者の需要を基に自動的にコンテンツを集約して再構築し、あるいはダイジェスト版を生成し、独自のウェブ総合誌を生成して提供するもので、情報を効率よく入手したい人に対するコンシェルジュのような存在。今回は総務省が2018年7月27日に情報通信政策研究所の調査結果として公式サイトで発表した「平成29年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、そのキュレーションサービスの利用状況を確認していく(【情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査】)。

スポンサードリンク


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

次に示すのは冒頭でも解説した、いわゆるキュレーションサービスの利用状況。今調査の調査用質問用紙では「スマートニュース、グノシー、NewsPicksなどのニュースアプリ」とあり、具体的にスマートニュースとグノシー、NewsPicksの名前が挙げられている。しかしながらその内情、性質、機能からは一次ニュースを公開しているとの錯誤が生じやすい「ニュースアプリ」の表記よりも、「キュレーションサービス」の方がより適切であるため、また報告書でも「キュレーションサービス」と表記されていることから、今記事ではそちらを用いる。

↑ ニュースを読んでいる媒体(複数回答、キュレーションサービス)(2017年)
↑ ニュースを読んでいる媒体(複数回答、キュレーションサービス)(2017年)

全体では9.7%、男女別では男性の方が割合は大きい。単純な年齢階層別では20代がもっとも多く16.7%、30代が約1割に下がるが50代まではほぼ同率、60代で5.9%に落ちる。

就業形態別では若年層の利用が多いことから当然学生・生徒、そして専業主婦・夫の利用率が高く1割強、次いで意外にもフルタイムの就業者の利用者が多い。世帯年収別では傾向だった動きは無いものの、低年収層の利用率がいくぶん低い。利用可能な端末(多分にスマートフォン)の利用傾向が影響している部分もあるのだろう。そして都市規模別ではおおよそ都心部ほど利用率が高く、地方ほど利用率が低くなる。

今件について、複数のテキスト系ニュースメディア(紙媒体の新聞やニュースサイトなど。映像媒体であるテレビニュースや音声媒体のラジオニュースは含まず)の中でもっともキュレーションサービスを利用していると回答した人の割合で見たのが次のグラフ。要はニュースサイトや新聞よりも、キュレーションサービスをニュース取得ツールとして活用している人の割合。

↑ もっともニュースを読んでいる媒体(択一回答、キュレーションサービス)(2017年)
↑ もっともニュースを読んでいる媒体(択一回答、キュレーションサービス)(2017年)

全体では2.7%。おおよそ37人に1人。年齢階層別では20代から30代が4%前後で多く、40代以降は値が下がる。就業形態別では学生・生徒の人が多く、フルタイム就業者が続く。世帯年収別では800-1000万円未満層でもっとも高く4.3%、次いでやや低年収層で高めの値が出る。そして都市規模別では傾向だった変化は無い。30-100万人未満の市の値をイレギュラーとすれば、大都市ほど高い値と判断できるが。



最近では各コンテンツの美味しいところ取りで情報作成源では恩恵がほとんど得られない(つまみ食いで満腹感を覚え商品を買ってもらえないようなもの)、キュレーションの大本の語源となるキュレーター(学芸員)のような正確さに欠けている、サービス上のキュレーターが専門家ではなく単なる有名人であることが多いため、テレビの芸能人がコメンテイターとして登場するバラエティ番組と何ら変わりが無い、集約された情報が雑多でノイズが多いとの意見も少なくない。キュレーションサービスは言い換えればニュースにおける検索エンジン的な役割を求めているとも表現できるが、その検索エンジン同様情報の雑多さや運営側の思惑により、精度の劣化が起きている感もある。

今後同サービスがどのような進化を経ていくのか、注目したいところだ。

なおキュレーションサービスにおける利用率の前年比は次の通り。

↑ ニュースを読んでいる媒体(複数回答、前年比、キュレーションサービス、ppt)(2017年)
↑ ニュースを読んでいる媒体(複数回答、前年比、キュレーションサービス、ppt)(2017年)

大よそ増加を示しているが、若年層や男性の利用率が減少しているのが気になるところではある。


■関連記事:
【シェアされやすいリンクは新聞社サイトやYahoo!ニュース】
【まとめサイトは20代前後が拡散情報のネタ元にしやすい法則】
【「分かりやすい」イコール「正しい」ではない】

スポンサードリンク


関連記事



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2018 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー