パソコンと携帯電話、使われる場所の違いを探る(2014年)

2014/10/23 11:00

パソコンは高機能だが機動力の点で今一つであり、それはノート型パソコンが主流になった現在でも変わらない。一方、その機動力の点で優れたスマートフォンやタブレット型端末が急速に普及をしつつあるものの、総合的な処理能力の点ではパソコンに届かない。半ばそれぞれの端末が一長一短的な状態にある現在においては、どのような場所でどれほどまでに、各端末が利用されているのだろうか。情報通信政策研究所が2014年9月26日に発表した「平成25年 情報メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の詳細版から、パソコンや携帯電話などについて現状を確認していくことにする(【情報通信政策研究所:平成25年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査】)。

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今調査に係わる調査要項は先行記事【「LINEの次にGoogle+が高利用率」総務省の調査結果を検証する】を参考のこと。また今件においてパソコンはデスクトップとノート型パソコンの双方、携帯電話は従来型携帯電話とスマートフォンの双方を意味する。

次に示すのは、自宅・職場・学校・移動中の4項目に使用場所を区分した上での、それぞれの端末の平均利用時間を世代別に仕切り分けしたもの(元資料ではこの他に「その他」の場所区分があるが、今件では省略している)。また、今データは各世代の全体比であり、利用者そのものが少なければ、利用していない人の利用時間はゼロとなるので、必然的に平均利用時間は短いものとなる。

↑ 主要機器の利用時間と利用場所(2013年、分、全体)(平日)
↑ 主要機器の利用時間と利用場所(2013年、分、全体)(平日)

平日は職場や学校にいる機会が多いことから、パソコンの利用時間は短め。職場では前述の記事の通り、若年層より中堅層の方が長い時間パソコンと相対していることになる。意外なのは10代・20代の学校での利用時間で、ほとんど利用している人が居ない。20代は大学生における利用だろう。さらに移動中のパソコンの時間がほぼゼロであることから、かつては結構な割合で見受けられたノートパソコンを利用しての移動中の作業をする人が、今ではほとんどいないことが見て取れる。

携帯電話も平日であることから、自宅での利用が多い。若年層ほど利用時間が長いのは、単に利用者における利用時間の長さだけでなく、所有率の高さも影響しているのだろう。また移動中の利用も10代から20代が長めとなっている。

これが休日になると小さからぬ変化を見せる。縦軸の仕切りが平日とは異なっていることに注意。

↑ 主要機器の利用時間と利用場所(2013年、分、全体)(休日)
↑ 主要機器の利用時間と利用場所(2013年、分、全体)(休日)

パソコンの利用時間は平日より長い。また休日でも職場で利用している動きがわずかに確認でき、休日出勤の実情が見て取れる。たまたま調査日に出勤した……と思いたいが、日常化している人も中にはいるのだろう。

興味深いのは携帯電話の動向。平日・休日を問わず圧倒的に自宅での利用が多い。携帯電話は機動力の高さが買われて利用されているはずではあるが、実態としては自宅での利用が多分に及んでいることが分かる。機動力が高く移動中や移動先で使えるから、ではなく、移動中や移動先「でも」使えるから、携帯電話は評価されているというのが実情のようだ(あるいは長時間の利用ではなく、断続的に、絶え間なく移動中に利用しているため、利用時間としてはカウントされにくいのだろう)。機動性の高さは「自宅内での」運用のし易さという点で特に重宝されている、そう考えると今結果も納得が出来る。



やや余談になるが、同様の仕切りでタブレット型端末に関する動向を確認したのが次のグラフ。普及率そのものがまだ小さく、結果として平均絶対時間が短いため、縦軸の区切りが本文とのグラフとは大きく異なっていることに注意する必要がある。

↑ 主要機器の利用時間と利用場所(2013年、分、全体)(タブレット型端末)
↑ 主要機器の利用時間と利用場所(2013年、分、全体)(タブレット型端末)

タブレット型端末も自宅での利用がメインで、特に10代は休日の利用が著しい。また職場でも30代以上はそれなりに利用している姿が確認できる。移動中も上記にある通り、以前のノート型パソコン程度にはよく見かけるようになった。

報告書でも指摘の通り、タブレット型端末は前年調査結果と比較すると、自宅だけでなく職場での利用時間も増加している。今後職場での利用機会も増え、より普及汎用化していく可能性は多分にある。スマートフォンの画像の大型化した「ファブレット」の人気ぶりから見るに、その推論は容易に同意できよう。


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