今年計測3週目・熱中症による搬送者数は1週間で480人(2015年5月11日-5月17日)

2015/05/19 15:00

総務省消防庁は2015年5月19日、同年5月11日から5月17日の一週間における熱中症搬送人数が480人(速報値)であることを発表した。前回週の334人(速報値)と比べると146人の増加となった。また今年の熱中症による搬送人数は、消防庁が今年カウントを始めた4月27日以降における累計人数としては1371人(速報値による累積)に達している。初診時に熱中症を起因とする死亡者は今回週では2人、3週間以上の入院加療が必要な重症判定を受けた人は11人が確認されている(【消防庁:熱中症情報ページ】)。

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↑ 熱中症による救急搬送状況(週単位・速報値・2015年・人)
↑ 熱中症による救急搬送状況(週単位・速報値・2015年・人)

↑ 熱中症による救急搬送状況(該当週・日単位・速報値・2015年・人)
↑ 熱中症による救急搬送状況(該当週・日単位・速報値・2015年・人)

↑ 熱中症による救急搬送状況(年齢区分)(2015年)
↑ 熱中症による救急搬送状況(年齢区分)(2015年)

今夏の電力事情に関して精査した、先日掲載の記事【2015年夏の電力需給状況予測をグラフ化してみる】などで解説の通り、今年夏も昨年同様、法的拘束力のある電力使用制限令、または数字目標のある節電要請は発せられることなく、数字目標無しの節電要請に留まりそうではあるが、震災から4年が過ぎた今なお、電力需給の観点で安寧出来ない状況にあることに違いはない。さらに【熱中症の精査を4月末からはじめるとの判断は正しいのだろうね】でも触れているが、気象庁の中期予報では今年の夏は平年に比べて暑くなる可能性が示唆されており、熱中症への懸念も増大している。また昨年は気温の上昇が早めに起き、5月から熱中症で救急搬送される人が多分に確認された。

そこで消防庁では【消防庁の熱中症搬送患者情報、今年は5月からだそうです】にある通り、昨年までは熱中症に係わる搬送車の調査とその結果報告について5月中旬以降に開始していたものを、今年は4月末から開始し、逐次報告を行うことになった。

↑ 消防庁の熱中症精査報告開始に関する前倒しの案内
↑ 消防庁の熱中症精査報告開始に関する前倒しの案内

今回発表された各種値は今年の分としては第3週目のものとなる。

今回計測週では前半は台風6号の接近に伴い一部地域では激しい雷雨に見舞われ、気温も低下。しかしその後は台風一過の言葉通り天候は回復し、気温も上昇。それに伴い熱中症による搬送者数も増加した。16日こそ前線の影響で再び天候が悪化したこともあり搬送者数は減ったものの、翌17日には全国的に晴れ渡り、再び気温も上昇、搬送者数も多数に及ぶこととなった。なお該当週では東京・大阪共に真夏日(最高気温が30度以上)は記録されなかったが、28度前後の高温を記録する日が複数生じている。


↑ 台風通過後の暑さを報じる報道映像。【直接リンクはこちら:暑い!都内で初真夏日・・・“熱中症”で小学生搬送(15/05/14)】

地域別では東京都の39人を筆頭に、埼玉県で37人、沖縄県で33人、愛知県で31人などが計上されている。埼玉県は前週・前々週で地域別では最多人数を記録しており、今回週も東京都に続き第2位の高値を付けている。注意すべき動きではある。

↑ 東京都の最高気温と天候(2015年5月11日-5月18日)
↑ 東京都の最高気温と天候(2015年5月11日-5月18日)

↑ 大阪府の最高気温と天候(2015年5月11日-5月18日)
↑ 大阪府の最高気温と天候(2015年5月11日-5月18日)

↑ 熱中症による救急搬送状況(2015年5月11日-5月18日)(搬送人数上位都道府県、人)
↑ 熱中症による救急搬送状況(2015年5月11日-5月18日)(搬送人数上位都道府県、人)

消防庁では今件熱中症の救急搬送者の統計ページにおいて、熱中症対策のリーフレットを配布している。また、関連省庁の熱中症に係わるページへのリンクも配し、さまざまな象徴の対策状況や情報を確認できる。各自治体でも早くから今年向けの情報提供を開始しているところも確認できる(【今から熱中症対策をしましょう!(京都府京田辺市、2015年4月30日付け)】)

↑ 熱中症の応急手当。上記記載の消防庁配布によるリーフレットから
↑ 熱中症の応急手当。上記記載の消防庁配布によるリーフレットから

環境省では熱中症対策の一環として発表している暑さ指数(WBGT)予想値・実況値の情報提供について、5月13日から開始している。今件情報はパソコン向けだけでなくスマートフォン用にも提供されている(【環境省熱中症予防情報サイト】【環境省熱中症予防情報サイト(スマートフォン用)】)。
↑ 環境省熱中症予防情報サイト
↑ 環境省熱中症予防情報サイト

昨年同時期の計測データが無いため単純な比較はできないが、今回週の480人は、昨年の5月19日から25日週の363人より100人以上多い値となる。台風の到来があったものの、その後の晴天と気温上昇が、熱中症の発生、そしてそれによる救急搬送者数の増加を後押ししたのだろう。

電力需給の観点では結局昨年の状況から進歩がほとんど見られないのが残念な話ではあるが、せめてそれ以外の点で昨年よりも熱中症による救急搬送者が減るよう、各自最善を尽くしたいものだ。


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