それでも読まれる紙の新聞、30代以降はニュース系メディアで最多利用(2014年)(総務省)

2014/04/25 11:00

速報性や拡散性、画像や音声、動画などのマルチメディア性、蓄積と検索、リンクによる過去データの検証の容易さなど、インターネットはニュースを配信するのにプラスとなる特徴を多数有している。これを受けて法人の新聞社やポータルサイト、当サイトのような個人にいたるまで、多種多様な立ち位置から、インターネット上にニュース・情報が提供されている。紙媒体としての新聞と、これらインターネット上のニュース系情報サイトは、どのような利用状況にあるのだろうか。総務省が2014年4月15日に情報通信政策研究所の調査結果として公式サイトで発表した「平成25年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、その実情を探ることにする(【発表リリース:「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(速報)の公表】)。

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紙の新聞以外ではポータル提供のニュースが一番


調査要項などは今調査に関する先行記事【「LINEの次にGoogle+が高利用率」総務省の調査結果を検証する】を参考のこと。

今件では新聞やニュースサイトなど、ニュース系情報の取得元の利用状況を尋ねている。紙媒体の新聞以外に新聞社が提供する有料サイト、同無料サイト、ポータルサイトが提供しているニュース配信サービス、それらのいずれの方法でも読んでいないの選択肢を提示し、複数回答で答えてもらった結果が次のグラフ。

↑ 新聞・ニュースサイトの利用率(2013年)
↑ 新聞・ニュースサイトの利用率(2013年)

全体では紙媒体の新聞の利用率がもっとも高く65.8%。次いでポータルサイト提供のニュース配信サービス、新聞社提供の無料サイトが続く。新聞各社が積極展開している新しいビジネスモデルこと、有料サイトは利用率が1.4%に留まっている。

世代別に見ると、紙媒体の新聞利用率が歳を重ねるに連れて上昇していくのは、他の多数の調査結果からも容易に想像が出来た通り。60代では10人に9人以上が新聞を読んでいる。同時にインターネット経由のニュース利用が漸減しており、歳と共に「インターネットから紙へ」が進んでいる状況が分かる。

また、新聞社自身が提供するウェブ上のニュースよりも、それらを集約したポータルサイト提供のニュースの方が需要が大きく、多数の人が利用しているというのは皮肉な話。他サービスと一緒にまとめて利用できることや、多種多様なニュースの集約で幅広い情報を一括して確認できるメリットが好かれているのだろう。

なお海外系ニュース関連の調査結果にもある通り、昨今ではウェブサービスの中でも多用されるソーシャルメディア上の提供ニュース(運営側提供だけでなく、利用者自身が引用などの形で流す)を利用する事例が増えている。これは今件調査では対象項目が無く、「いずれも読んでいない」に該当してしまうため、(ニュースそのものに興味が無く目を通さないのか、ソーシャルメディアで取得してしまうので提示選択肢の中には無いのか、今件項目では判断が出来ない)現状を推し量ることが出来ない。

どれをもっとも使っているか


これら新聞・ニュースサイトのうち、どれを一番使っているかを聞いた結果が次のグラフ。

↑ もっとも利用している新聞・ニュースサイト(2013年)
↑ もっとも利用している新聞・ニュースサイト(2013年)

全体では6割が紙の新聞、次いで2割がポータルサイト提供のニュース配信サービス。選択肢内ではいずれも使っていないのが2割。これが主な状況。

世代別動向では20代をピークにポータル提供のニュースが活用され、それ以降は減少。30代以降は紙の新聞をもっともよく利用している人が増え、60代では実に9割近くが紙の新聞を一番使っていると答えている。同世代の紙新聞の利用率は91.0%なので、60代は「紙媒体の新聞を利用している人が9割以上で、そのほとんどは『ニュース取得は紙媒体の新聞が一番』と考えている」ことになる。



新聞社自身のニュースサイトは有料版がほとんど使われず、無料サイトも利用率は想像以上に低い。やはりまとめて一度に確認ができるポータル系サイトのサービスの便宜性に、多くの人が魅力を覚えているようだ。また紙媒体の新聞との利用度合いも合わせ、ニュース取得元の世代間格差が30代から40代を境に発生しているのも目に留まる。

一方、選択肢の問題もあり、ソーシャルメディア経由でのニュース取得に関する状況が確認できなかったのは残念。今調査の詳細は7月前後に発表されるのでその内容待ちだが、いずれにせよソーシャルメディアそのものが急速に浸透しているのには間違いなく、それ経由でニュースを見聞きする事例も増えているのが現状。次年以降はその点についても考慮をしてほしいものである。


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