若者達の間で劇的な変化をとげるモバイル機利用率(2014年)(総務省)

2014/04/23 11:00

日本の従来型携帯電話はインターネットへのアクセスが可能でビジュアル面も充実しており、マルチメディアフォンと呼ばれる面もあったことから、スマートフォンへの移行が他国と比べて遅れ気味だったものの、昨今では急速にシフトが進みつつある。新型機の大部分がスマートフォンであることから、特に若年層のスマートフォン所有・使用率は年単位で大きく伸びていることが各調査でも判明している。今回は総務省が2014年4月15日に情報通信政策研究所の調査結果として公式サイトで発表された「平成25年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」から、従来型携帯電話、スマートフォン、そして同じモバイル機としてタブレット機の合わせて3媒体における、所有・使用率の現状などを確認していくことにする(【発表リリース:「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(速報)の公表】)。

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すでに40代まではスマホが上


調査要項などは今調査に関する先行記事【「LINEの次にGoogle+が高利用率」総務省の調査結果を検証する】を参考のこと。

次に示すグラフは世代別の従来型携帯電話、スマートフォン、タブレット機の利用率。所有率ではないので、所有権を有する必要は無い(10代では特に利用していても自分の所有物で無い可能性がある)。

↑ スマホ・従来型携帯・タブレット機利用率(2013年)
↑ スマホ・従来型携帯・タブレット機利用率(2013年)

例えば20代でスマートフォンと従来型携帯の回答値の合計が100%を超えていることから、双方端末を同時に利用している人が少なからずいることが分かる。利用スタイルとして使い分けているか、あるいは単に移行の過程にあるかは人それぞれだが、双方項目の世代別の回答率を見るに、従来型からスマートフォンへの移行が若年層から少しずつ起きていることが分かる。

全体ではスマートフォンと従来型の差異はほとんどないものの、10代から30代までは圧倒的差でスマートフォンの方が上。30代ではまだ3人に1人が従来型携帯電話を所有しているが、20代では2割にまで落ちている。10代がやや多めなのは、新規に子供向けの防犯用携帯電話を持たされる事例があるのが原因。

スマートフォンの利用率は20代がピークで、以下歳を経るに連れて漸減。従来型は逆に20代が下限で、それ以降は年と共に上昇していく。40代ではギリギリスマートフォンの方が上だが、50代になると圧倒的な差で従来型の方が上となる。

他方タブレット機だが、世代別の差異があまり無い。これは先行記事などで触れているが、個人所有の事例がさほどなく、世帯別での所有機として家族みんなで使う事例が多々あり、世代別の利用率の差が出にくいことが要因。

1年でここまで劇的に変化


スマートフォンの急速な浸透ぶりは他の調査でもいくつか確認できるが、今調査でもそれを裏付ける結果が出ている。次に示すグラフは、今件調査の前年版、つまり2012年の状況の結果を確認し、今回の2013年において1年間でどこまで変わったかを算出したもの。例えば全体のスマートフォンの値は20.8%とあるので、全体においては前年から20.8%(ポイント)スマートフォンの利用率が上昇したことになる。

↑ スマホ・従来型携帯・タブレット機利用率(2012年から2013年への変移)
↑ スマホ・従来型携帯・タブレット機利用率(2012年から2013年への変移)

60代をのぞき従来型携帯電話の利用率が大きく後退し、その分スマートフォンの利用率が上昇している。上記でも触れた通り、従来型からスマートフォンへのシフトが急激に起きていることが分かる。ただし60代に限ると、従来型の利用減はゼロで、スマートフォンはわずかに増加しているのみ。従来型携帯電話を使い続けており、スマートフォンへの買い替え・買い増しが起きていない。スマートフォンの必要性を感じない、タッチパネルの利用に難儀さを覚えるなど、いくつかの原因が考えられるが、認識されているモバイル系端末の利用状況に一致しており、納得のいく値ではある。

またタブレット機だが興味深いことに中堅層からシニア手前の層の方が利用率上昇幅が大きい。機動力では劣るものの、使いやすさという点でこの層に好かれたのだろうか。



中堅世代にまで進んでいたのはやや驚きだが、従来型携帯電話よりもスマートフォンの利用率が高い若年層と、従来型が圧倒的なシニア層という携帯電話の利用状況。家庭共用スタイルが多く世代格差があまり出ないタブレット機。若年層で急速に進むスマートフォン化と遅々として進まないシニア層。携帯電話関連、モバイル系の他調査で垣間見られた動向が、ずばりそのまま明確化した形で現れる結果が出ている。

特に従来型携帯からスマートフォンへのシフト動向は貴重なデータで、今後スマートフォンの普及状況がどのような変化を見せるのかを推し量ることができる。今件の結果の限りでは、50代位までは普及浸透が進むものの、60代以降の利用率上昇は難しいことがうかがえる。シニアの利用スタイルを想像すれば、それは容易に納得ができるものであるし、何か技術的に劇的な変化がない限り、今後も継続することだろう。


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