若者のコミュニケーションはメールからソーシャルメディアへ…意志疎通メディア利用状況を探る(2014年)(総務省)

2014/04/22 08:00

自分の意志を特定少数、あるいは不特定多数に、即時、あるいは時間をおいて伝える手法をコミュニケーションと呼ぶが、各種メディアはそのために用いられることが多い。電話も手紙もインターネットのさまざまなサービスも、突き詰めれば自分の意志を誰かに伝えるための存在に他ならない。今回は総務省が2014年4月15日に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「平成25年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を通じ、個人が意思発信のために用いるメディアの利用状況について、利用時間の観点から確認していくことにする(【発表リリース:「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(速報)の公表】)。

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固定電話はほとんど使われず、もっぱらデジタルコミュニケーションに


調査要項などは今調査に関する先行記事【「LINEの次にGoogle+が高利用率」総務省の調査結果を検証する】を参考のこと。

次に示すのはコミュニケーションメディア、具体的には携帯電話(従来型、スマートフォン双方。通話)、固定電話(通話)、ネット通話(Skype、LINEなどの音声通話(ビデオ通話含む))、ソーシャルメディアの利用、電子メールの利用、計5種類のメディアの利用時間を示したもの。使わない人も合わせた平均利用時間なので、概して利用者の利用時間と利用されている度合いそのものを推し量ることができる。

↑ コミュニケーション系メディアの平均利用時間(平日、2013年、分)
↑ コミュニケーション系メディアの平均利用時間(平日、2013年、分)

緑系は直接音声によるもの、赤系はデジタル系のもので色を区分しているが、赤系統の棒がよく伸びており、全般的に音声を用いたコミュニケーションの時間より、デジタル系の方が長いことが分かる(今件調査はインターネット経由のものでは無い事に注意。デジタルギャップによる調査結果のぶれは生じえない)。

音声通話のみで動向を調べると、10代から20代まではネット通話が多用され、携帯電話が続く。これはLINEなどによる無料の通話が多用されているからだろう。30代以降は両者の立ち位置が逆転し、携帯電話の利用時間の方が多くなる。60代に至っても固定電話はほとんど使われず、携帯電話の利用時間の方が長い。

デジタル系では全体においては電子メールの方が利用時間が長いものの、10代から20代に限ればソーシャルメディアの利用の方が長い。30代以降で一気に逆転の動きがある。以前別調査を基にした精査記事【やりとりは携帯電話メインで…小中高校生のメール利用状況をグラフ化してみる(2014年)(最新)】でも解説した通り、若年層におけるデジタルコミュニケーションは、電子メールからソーシャルメディアへとシフトしつつあることが、今調査結果からも明らかなものとなっている。もっとも30代以降になるとソーシャルメディアの利用時間はグンと下がり、電子メールによるコミュニケーションがまだまだ主流であることも事実ではある。

1年間で大きく変動するコミュニケーションのルート


同じような条件下で行われた前年分、つまり2012年分調査の結果と見比べ、その動きを算出した結果が次のグラフ。マイナスはそれだけそのメディアが使われなくなったことを意味する。

↑ コミュニケーション系メディアの平均利用時間(平日、2012年から2013年への変移、分)
↑ コミュニケーション系メディアの平均利用時間(平日、2012年から2013年への変移、分)

激しい動きを示しているのが10代と20代の若年層。特に10代はネット通話・電子メールの使用が大きく減り、その分ソーシャルメディアが増加している。20代はやや電子メールも増えているが、その分携帯電話による通話利用が減り、やはりソーシャルメディアの利用が増えている。ソーシャルメディアの利用増加は30代にもその片鱗が確認できるが、デジタル系コミュニケーションの主流が電子メールからソーシャルメディアへとシフトし、その動きが若年層から順番に生じていることが分かる。

ソーシャルメディアでのコミュニケーションは、当然ソーシャルメディアを利用しなければ使えない。そしてコミュニケーションそのものは相手も同じツールを用いていることが必要になる。先行する記事で一部分析をしているが、そして詳細は後程別記事で精査するが、ソーシャルメディアの利用率は急激に上昇を示している。今後利用者率が増加を示す中で、同時にソーシャルメディアを用いたコミュニケーションの利用時間はさらに伸びていく。それと共に通話系、さらには電子メールの利用時間もますます減退の動きを示すことになるだろう。


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