市場観指数はわずかながら下落、国内政治情勢へ注目が高まる…野村證券、2015年4月分の個人投資家動向発表

2015/04/17 14:00

野村ホールディングス(8604)のグループ会社野村證券の一部門である「グローバル・リサーチ本部」は2015年4月16日、個人投資家の投資動向アンケート調査における結果報告書「ノムラ個人投資家サーベイ」の最新版(2015年4月分)を公開・発表した(【野村證券リリース一覧ページ】)。その内容によれば今後3か月後の株価見通しを調査対象母集団に尋ねた結果で算出される「ノムラ個人市場観指数」は、先月から継続する形でわずかながらも下落し、45.4を示すこととなった。株価の先行きに関しては「小幅な上昇」を見込む意見が先月と比べ、最大の回答率増加幅を示している。

スポンサードリンク


今調査は1000件を対象に(有効回答数が1000件に達した時点で締切)2015年4月6日から4月7日に行われたもので、男女比は84.8対15.2。年齢層は60代以上がもっとも多く35.1%、次いで50代が32.7%、40代が24.1%など。金融資産額は1000万円-3000万円が一番層が厚く28.9%、500万円-1000万円が17.0%、3000-5000万円が14.5%と続いている。回答者の投資経験年数は10年から20年未満が最高比率で34.8%、次いで20年以上が31.3%、5年から10年未満が22.5%と続いている。比較的長期間投資に携わってきた人が多い。

投資に対して重要視する点は、おおむね長期投資が最大値で46.6%と5割近くでもっとも多い。ついで配当や株主優待が25.6%とほぼ1/4。短中期間の売買に伴う売却益より、配当収入や優待確保などの中長期的な安定感を求める投資方針が多勢(約3/4)を占めている。

詳細はレポートで確認してほしいが、概要的には次の通り。

・3か月後の株価見通しを示す投資指数は45.4ポイント。前回からは1.8ポイントの下落。前月の下落から続く方向性の動きだが、下げ幅は先月の0.2ポイントと比べれば大きいものの、全体としては小幅な下落。この時期、日経平均株価は前月比で570円ほど上回っており、天井感を覚える人が増えているようだ。

・3か月後の日経平均株価の上昇を見込む比率は合計で72.7%。前月分の73.6%からは0.9%ポイントの下落。こちらも投資指数同様にわずかながら下落している。「1000円程度の上昇」を見込む意見がもっとも多い状況は先月から同様だが、9.7%ポイントもの上げ幅を示した。これは1つに2000円程度・2000円以上の上昇見込みの回答率が大幅に減ったこと、もう1つは前回1000円程度の上昇回答者が大幅に減ったことの反動によるものと考えられる。

・市場に影響を与え得る要因としては「国際情勢」が最大値を示したことに違いは無いが、わずかに減少。中東情勢を中心に、市場に大きく影響を与える事案が相次いでいる事への懸念が強いことがうかがえる。他方「国内企業業績」は前月比でプラス3.9%ポイントとなり、最大の上げ幅を見せた。統一地方選挙を間近にひかえ、投資家心理に影響を与えた可能性がある。

・魅力的な業種は「自動車」「医薬品」「資本財・その他」の順で、ここまでがDIではプラスかゼロ。そして「金融」「素材」「通信」「電気機器・精密機器」「消費」「運輸・公共」はマイナス圏。「金融」がマイナス化したのが大きな動き。「消費」は今回月も改善し、2.4ポイント上昇を示した(とはいえまだマイナス圏に違いは無い)。

・ドル円相場に対する見通しは「やや円安ドル高」の意見がもっとも多いものの、「やや円高ドル安」とほぼ同じ値を示している。他方、それより大幅な為替レートの変化の見通しでは円高ドル安を見込む人が多い。

・通貨への投資魅力は「アメリカドル」が最上位で、「日本円」「オーストラリアドル」が続く。「日本円」は大きく値を上げ、「アメリカドル」は下げている。「カナダドル」「イギリスポンド」が大きくそれらに後れを取るもDI値ではギリギリプラスで、それ以外はマイナス。「中国元」は相変わらず大幅なマイナス。

・もっとも注目を集めた金融商品は「国内株式」。次いで「預貯金」「国内投資信託」。この順位は先月から変化なし。DI値も大きな変化は見られないが、「国内投資信託」がいくぶん値を下げている。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」、つまり調査対象母集団における個人投資家が購入したいと考えている銘柄は、鉄板銘柄ともいえるトヨタ自動車(7203)がトップに。この鉄板ぶりは過度の円高の時期に同社株式が大いに低迷した一時期をのぞけば、まさにダイヤモンドのごとし。

1位……トヨタ自動車(7203)
2位……武田薬品工業(4502)
3位……ソフトバンク(9984)
4位……オリエンタルランド(4661)
5位……イオン(8267)、ANAホールディングス(9202)、みずほフィナンシャルグループ(8411)

鉄板のトヨタ自動車は別として、それ以外の銘柄は多分に時節に合わせて上下する傾向がある。今回月ではトヨタ自動車と並び安全パイ的な安定銘柄や、知名度・生活密着度の高い銘柄が上位を占める形となった。もっとも5位が同数で同順位を示していることからも分かる通り、トヨタ自動車以外は数票の差でしかなく、実際のところ大きな差異は無いものとみて良い。



今回月では本文で言及したように、4月の統一地方選挙の影響がいくぶん感じられる結果となった。もっとも今後大型企業の決算発表が次々となされることから、その内容次第では市場への目論見などが変化していく可能性は多分にある。

また海外情勢も大きく流動の中にあり、予断を許さない状況にあることに違いは無い。それと連動している感もある原油価格も不安定な動きをしており、予想を立てにくい。

アノマリー的な話では年度を超えるとゴールデンウィーク前後までが上昇機運を示し、その後株価は低下の動きを示すこととなる。次回発表分の調査時点では、株価はどのような値動きを示しているのだろうか。


■関連記事:
【定期更新記事:ノムラ個人投資家サーベイ(野村證券投資調査部発表)】(過去記事一覧まとめ)
【原油先物(WTI)価格の推移をグラフ化してみる(2015年)(最新)】
【景気ウォッチャーの指標動向から消費税率改定後の景気行き先を推し量ってみる】
【原油安とロシア、キューバ・アメリカの関係改善のつながり】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー