主要国別の音楽売り上げ動向をグラフ化してみる(2014年)

2014/04/06 15:00

日本の音楽業界の動向を記した白書的な報告書「日本のレコード産業2014」が先日、日本レコード協会から公開された。その報告書には日本の音楽市場だけでなく、海外の音楽市場に関する資料もいくつか見受けることができる。そこで今回は主要国の音楽売上に関する動きを、今報告書を基に確認していくことにする(【発表リリース:「日本のレコード産業2014」を発行】)。

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先行記事で解説した話だが、世界全体の音楽売上は漸減すると共に、パッケージ(CDやカセットテープなど)の売上は額面・比率共に低下し、有料音楽配信(デジタルデータ)が拡大の一途を遂げている。

↑ 世界音楽売上金額推移(卸売価格ベース、米億ドル)(再録)
↑ 世界音楽売上金額推移(卸売価格ベース、米億ドル)(再録)

それではこの売上はどのような国によって構成されているのだろうか。直近2013年における卸売価格(実際の売上ではないことに注意)ベースによる順位付けでは、トップがアメリカ、第2位に日本がついている。この2国が断トツで他国を抜きんでており、世界全体の約半数を占める形となっている。

↑ 2013年世界音楽売上トップ20(米億ドル、卸売価格ベース、円は2013年平均レート97.61円で換算)
↑ 2013年世界音楽売上トップ20(米億ドル、卸売価格ベース、円は2013年平均レート97.61円で換算)

日米に続くのはドイツ、そしてイギリス。それぞれ13億ドル台。その後ろにはフランス、オーストラリア、カナダが並んでいる。あらためて日本の市場の大きさが確認できる。

一方、各国の市場もその中身、具体的にはパッケージや有料音楽配信などの構成には大きな違いを見せる(卸売価格では無く収入=売上ベースなので注意)。

↑ 2013年世界音楽売上トップ20における項目別シェア(収入ベース)
↑ 2013年世界音楽売上トップ20における項目別シェア(収入ベース)

トップ2の日米でも、その構成比には大きな違いがある。パッケージ販売は日本が80%もあるのに対し、アメリカは30%でしかない。一方有料音楽配信は日本が16%でしかなく、アメリカは過半数の60%に達している。いかにアメリカで有料音楽配信が進んでいるかが分かる。なお半数超えを示しているのはアメリカ以外にはオーストラリア、カナダ、韓国、スウェーデン、ノルウェー、インド、デンマークに及んでおり、デジタル音源の浸透ぶりもうかがえる(2012年ではアメリカと韓国のみだった)。

具体的値が記載されておらず残念だが、日本はパッケージの音楽ソフトの売上では世界一のようだ。次に示すグラフは、一つ目のグラフにある「卸売価格」と、二つ目の「売上シェア」を乗算し、疑似的なパッケージ売上を算出してその上位を並べたもの。卸売価格上でのシェアと、売上でのシェアには微妙な差があるに他ならず、今数字はあくまでも参考値以上のものではない。

↑ パッケージ売上トップ5(2013年、億米ドル)※卸売価格と売上シェアで算出したため、参考値
↑ パッケージ売上トップ5(2013年、億米ドル)※卸売価格と売上シェアで算出したため、参考値

資料では2012年時点での各国パッケージ売上における全世界比として、「日本38%・アメリカ16%・ドイツ10%」との値が掲載されている。このグラフが的外れなものでないことは確かなようだ。

日本ではパッケージソフトの売上が漸減し、有料音楽配信は一般携帯電話からスマートフォンへの移行に伴い、この数年で急速に売り上げを落としている。今後は他国のようにパソコン・スマートフォン向けの音源販売が伸び続け、一般携帯向けの売り上げを超え、有料音楽配信そのものの上昇に貢献することなるはず。そして現在は(今資料では)16%でしかない有料音楽配信全体のシェアも、漸増していくに違いない。


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