スマートフォンとタブレット型端末の普及率推移をグラフ化してみる(最新)

2018/05/04 05:05

2018-0429デジタル端末として、インターネットへのアクセス機器として、今スポットライトを浴びているのがスマートフォンとタブレット型端末。似て非なる存在であり、パソコンの代替機として注目を集め、両者の特性を併せ持つ「ファブレット」(大きめのスマートフォン。サイズ的にはスマートフォンとタブレット型端末の中間)なるものも区分種類として登場するほど。今回は内閣府が定期的に公開している調査結果【消費動向調査】において2014年分から詳細区分によるデータ取得が始まった、この2種類の端末について、いくつかの切り口から普及率などの動向を確認していくことにする。

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世帯普及率と保有世帯の保有台数推移


「消費動向調査」そのものの解説や「世帯」の区分、「普及率」の定義についてはまとめ記事【定期更新記事:主要耐久消費財・普及率(内閣府・消費動向調査)】で説明している。必要な場合はそちらを参照のこと。

まずはスマートフォンとタブレット型端末の、世帯単位の普及率推移。とはいえ「消費動向調査」で両機種が明確に区分の上調査されたのは2014年からなので、現時点では5年分しかデータが無い。なお1世帯に何台所有機が存在しても、普及率は変わらない。例えば1世帯にスマートフォンが10台あったとしても、その世帯の普及率が1000%にはならない。

↑ スマートフォン普及率(世帯単位)
↑ スマートフォン普及率(世帯単位)

↑ タブレット型端末普及率(世帯単位)
↑ タブレット型端末普及率(世帯単位)

直近2018年において総世帯ではスマートフォンは67.4%、タブレット型端末は31.6%の世帯ベースでの普及率を有している。単身世帯・二人以上世帯双方とも前年から比べ、一様に増加傾向を示している。スマートフォンではいくぶん単身世帯の方が上昇率は高めだが、タブレット型端末では世帯種類別の違いはほぼ見られない。

保有世帯における平均台数は次の通り。

↑ スマートフォン保有数(保有世帯あたり、台)
↑ スマートフォン保有数(保有世帯あたり、台)

↑ タブレット型端末保有数(保有世帯あたり、台)
↑ タブレット型端末保有数(保有世帯あたり、台)

タブレット型端末では2015年で単身世帯において保有数の大きな減少が見られた。2016年以降はほぼ横ばいに推移しており、「とりあえず一台」の新規保有世帯が増えたことによる平均台数の低下が生じたものと考えられる。あるいは2014年の値がイレギュラーだった可能性も否定できない。とはいえ単身世帯でも、保有世帯では平均で1台以上のタブレット型端末を有しているのは興味深い。

スマートフォンでは二人以上世帯における台数が漸増中。幼い子供がいる世帯で、従来型携帯電話で無くスマートフォンを持たせる世帯が増えてきたのだろうか。

世帯年収別では?


続いて世帯年収別。二人以上世帯と単身世帯を合わせた総世帯では、世帯年収別動向を確認してもあまり意味が無いことから、単身世帯・二人以上世帯それぞれに仕切り分けした上で世帯年収別の推移を見ていくことにする。内容的には【パソコンの年収別普及率現状をグラフ化してみる】との比較が興味深い。なおグラフの表記上、一部の属性では「以上」を省略している。例えば「300-400万円未満」は「300万円以上400万円未満」を意味する。

まずはスマートフォン。

↑ スマートフォン普及率(世帯年収別)(単身世帯)
↑ スマートフォン普及率(世帯年収別)(単身世帯)

↑ スマートフォン普及率(世帯年収別)(二人以上世帯)
↑ スマートフォン普及率(世帯年収別)(二人以上世帯)

単身世帯では高年収層で多分なばらつきが生じているが、これは回答世帯数そのものが少ないことから生じたぶれによるもの(加えて、単身高所得者は高齢層となることが多いため、年齢の影響が強い結果が出てしまう)。もっとも直近年の2018年では大よそ前年から値を積み増ししている。他方二人以上世帯ではほぼきれいな形でゆるやかな上昇が生じている。高年収なほど高普及率が維持されたまま、すべての年収層で年の経過とともに底上げされている形。

タブレット型端末も大よそ同じスタイルを見せている。

↑ タブレット型端末普及率(世帯年収別)(単身世帯)
↑ タブレット型端末普及率(世帯年収別)(単身世帯)

↑ タブレット型端末普及率(世帯年収別)(二人以上世帯)
↑ タブレット型端末普及率(世帯年収別)(二人以上世帯)

単身世帯ではスマートフォン同様にイレギュラー(さらに2015年の1200万円以上世帯は該当世帯数そのものが少数なため、実測値計上がされていない)が生じているが、両端末とも高年収ほど高保有率、年を経るほど普及率上昇の動きが確認できる。直近年では年収950万円以上の二人以上世帯において、半数以上でタブレット型端末を所有していることになる。

年齢別と男女別…は単身世帯のみで


最後は世帯主の男女別や年齢区分別の保有率だが、これは単身世帯のみで精査を行う。二人以上世帯では世帯主と配偶者の世代が近い事例がほとんどだが、子供のいる・いない、さらには子供の年齢により保有状況が大きく変化する可能性がある。そのような状況下で経年変化を見ても、さほど大きな意味は無い。

一方で単身世帯の場合は、世帯主=世帯構成員全員であり、世帯主の属性や年齢による普及率動向の精査はそれなりに意味があると判断した次第。

↑ スマートフォン普及率(世帯主男女・年齢階層別)(単身世帯)
↑ スマートフォン普及率(世帯主男女・年齢階層別)(単身世帯)

↑ タブレット型端末普及率(世帯主男女・年齢階層別)(単身世帯)
↑ タブレット型端末普及率(世帯主男女・年齢階層別)(単身世帯)

男女別では双方とも男性の方が利用率は高い。これはいくつかの理由があり、「必要性」「デジタル機器の関心度合いは男性の方が強い」「保有率が低い高齢層は女性の方が構成人数比率が高い」などによるもの。

スマートフォンではほぼきれいな形で若年層ほど高普及率を示している。直近年は前年と比べて大きく伸びた30代と60代には注目したいところ。

他方タブレット型端末だか、ややぶれが生じているものの、大よその階層で前年比において伸びを見せている。40代では前年比で減退したが、これは2017年の過剰な伸びの反動によるものだろう。元々値が低いのも要因だが、スマートフォン以上に急激な上昇率を示している状況は注目に値する。来年以降の動向にも注目したい。

両端末のグラフを見直すと、年齢階層別では50代までと60代以降の間で大きな数字の差異が生じている事が分かる。これが単なる身体的な事情によるもの、あるいは就業現役層か引退層かの違いによるものなら差異は開いたままだが、端末と出会った時のタイミングによるものならば、今後ゆっくりと、そして確実にこの「差異の壁」は右側、つまり高齢層にシフトしていくはずだ。

どらちが正しいのかは、今後数年の動向で明らかになることだろう。もっとも明確化される前に、かつての従来型携帯電話からスマートフォンにシフトしたような、時代の選択を行く端末そのものに変化が生じる可能性もあるのだが。


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