タブレット機の普及率現状をグラフ化してみる(2014年)

2014/05/06 20:00

ここ数年の間にスマートフォンと共に急速に普及が進み話題に登るようになったモバイル端末に、タブレット機が挙げられる。クリップボード位のサイズの液晶がメインのデジタルデバイスで、それなりに高い機動性を有し、ノートパソコンに匹敵するパソコン的な使い方が出来、スマートフォンのようなタッチパネル方式での操作が行える。いわばパソコンとスマートフォンの中間的な立ち位置にある端末だが、最近ではノートパソコン的に使えるものも登場し、その柔軟性の高さから、パソコンの代替機として選択する人も多い。今回は内閣府が定期的に公開している調査結果【消費動向調査】を基に、そのタブレット機の普及状況について確認していくことにする。

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単身と一般世帯それぞれ、そして男女別のタブレット機普及率


「消費動向調査」そのものの解説や「世帯」の区分、「普及率」の定義についてはまとめ記事【定期更新記事:主要耐久消費財・普及率(内閣府・消費動向調査)】で説明済み。そちらで確認のこと。また同調査ではタブレット機(調査票では「タブレット型端末」と表記)は2014年分からの登場で、それ以前は回答項目が存在しないため、現時点では経年変化のデータは無い。一部ではノートパソコン的なものとしての判断から、パソコン保有として回答した人もいたことが推測されるが、それのみを抽出することはかなわない。

まずは全般的な世帯普及率。全部の世帯を合わせた保有率は16.8%、1保有世帯あたりの保有台数は1.25台。単身世帯は7.7%、一般世帯は20.9%。一人身世帯では13人に1人、二人以上世帯では5世帯に1世帯がタブレット機を保有していることになる。

↑ タブレット機世帯主性別普及率(2014年3月末)
↑ タブレット機世帯主性別普及率(2014年3月末)

いずれの種類世帯でも男性の方が普及率は高め。普及が進んでいるとはいえ、まだ汎用的なレベルには届いていないため、デジタル系アイテムに強い関心を持ちやすい男性の方が、より強い所有願望を抱いているのだろう。また必要性の観点でも女性は男性ほど有用性を見出していないのかもしれない(スマートフォンで十分との観点もあろう)。

続いて「保有世帯あたりの」平均保有台数。元データは「保有の有無を問わず全世帯に対する保有台数」だが、その値を基に独自算出している。保有実態を把握するには、この値の方が理解しやすい。

↑ タブレット機世帯主性別・保有世帯あたり平均保有台数(2014年3月末)
↑ タブレット機世帯主性別・保有世帯あたり平均保有台数(2014年3月末)

タブレット機はその機動性や利用通信環境上の問題(通信量の観点から無線LANによるアクセスが多い)もあり、複数を所有する必要性が無い。一般世帯でも一人一人の所有ではなく、世帯全体の所有物として購入し、共用する事例が多い。結果として世帯種類による保有台数の差異があまり出ない結果となっている。携帯電話のように、一世帯で2台も3台も所有する必要性はあまり無い(ちなみに総世帯における従来型携帯電話とスマートフォンを合わせた携帯電話全体の、保有世帯における平均保有台数は2.08台)。

タブレット機の性別や世代別の所有状況を確認する


続いて世代別の保有率。性別とクロスした区分と、詳細世代別区分のデータが用意されているので、それぞれをグラフ化し、現状を確認する。

↑ タブレット機世帯主年齢階層別普及率(2014年3月末)
↑ タブレット機世帯主年齢階層別普及率(2014年3月末)

↑ タブレット機世帯主性別・年齢階層別普及率(2014年3月末)
↑ タブレット機世帯主性別・年齢階層別普及率(2014年3月末)

まず単純世代区分別だが、最多保有層は単身世帯が30代、一般世帯が40代。そして30代までは単身と一般でさほど違いが出ていない。新型デジタル機器への興味関心・好奇心の高さが若年単身世帯の保有率を引き上げ、また一般世帯では子供との共有も考慮した上での調達事例が多いことから、40代の保有率が高いものと考えられる。具体的な値の抽出として「単身世帯では30歳未満で2割、30代では4人に1人」「一般世帯では30代から50代までが3割台」とのタブレット機保有状況は、覚えておいて損は無い。

また男女別の保有状況だが、世代別に見ても概して男性の方が保有率は高め。特に30-59歳層では有意な差が出ている。

世帯年収で大きく変わるタブレット機保有率


最後は世帯年収別に見た、タブレット機の保有率。

↑ タブレット機世帯主年収別普及率数(2014年3月末)
↑ タブレット機世帯主年収別普及率数(2014年3月末)

単身高年齢世帯で一部イレギュラーな動きが見られるが、概して単身・一般双方世帯共に、低年収ほど低保有率、高年収ほど高保有率の傾向が見られる。単身世帯のイレギュラーは多分に回答世帯数の問題で(例えば950万から1200万円の区分は6人しかしない)、2013年までは類似品目において「750万円以上」としてまとめられていたほどなので、仕方のない話。

今やタブレット機は安価なものも多数登場しているものの、外出して通信回線に直接つなぐ(WiFiを使わない)となればそれなりに通信コストは必要となる。また手持ちのパソコンやスマートフォンでインターネットへのアクセスは事が足りる人も多く、タブレット機は現状では「あれば便利にこしたことは無いが、無くても特段困るものでは無い」という位置づけをしている人も多い。結果として、年収による普及率の差が大きく出てしまうのだろう。



タブレット機は多分に屋内での利用機会が多く、また電子書籍との連動性が注目されている。一方でノートパソコンの代替機として使う場合はともかく、必要性の高い使い方を見出しにくい、タブレット機が無いと困る事例が無いのも事実。

現在は試行錯誤の中で、タブレット機の有用性が模索されている時代ともいえる。電子書籍リーダーとの兼用も合わせ、多方面の切り口で提案がなされつつ、少しずつ普及が進んでいくのだろう。現時点では総世帯保有率は16.8%に留まっているが、他のデジタルデバイスの事例から推測するに、3割台に突入した時点で普及状況は一気に加速化するものと思われる。それに伴い、タブレット機ならではの利用スタイルも考案されて、それに合わせたアプリも展開されていくに違いない。


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