カウンター商材や惣菜は好調、だがたばこや雑誌の売れ行き不調が響く……2015年2月度のコンビニ売上高は既存店が1.4%のマイナス、11か月連続

2015/03/21 09:00

日本フランチャイズチェーン協会は2015年3月20日に、コンビニエンスストアの同年2月度分統計調査月報を、同協会公式サイト上で公開した。その内容によると協会加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス1.4%となり、11か月連続してのマイナスを示すこととなった。淹れたてコーヒーなどのカウンター商材、惣菜などが好調なセールスを示したが、たばこや雑誌の売上減少の影響が大きく出る形となった。ただし気象状況はプラスに働き、来店客数は12か月ぶりに既存店でもプラスに転じている(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要、調査対象企業などの詳細、分析記事のバックナンバーは、過去の記事をまとめたページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で解説済み。詳しくはそちらを参照のこと。

主要項目における前年同月比は次の通りとなる。

●店舗売上高:既存店は11か月連続のマイナス、全店は24か月連続のプラス
全店ベース……+2.9%
既存店ベース…−1.4%

●店舗数(前年同月比)
+4.8%

●来店客数:既存店は12か月ぶりのプラス、全店は47か月連続のプラス
全店ベース……+4.7%
既存店ベース…+0.1%

●平均客単価:既存店は5か月ぶりのマイナス、全店は4か月ぶりのマイナス
全店ベース……−1.7%(609.7円)
既存店ベース…−1.5%(602.0円)

●商品構成別売上前年同月比(既存店ベース)
日配食品……+0.5%
加工食品……−2.0%
非食品………−3.2%
サービス……+0.4%
合計…………−1.4%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

2月は平均気温が高く、また降水量も北日本の太平洋側を除き少なかったことから、天候面で外出機会を損なわせる要素は発生せず、結果として客足は順調に推移。既存店ベースでも12か月ぶりにわずかながら来店客数はプラスを示す形となった。また先月から引き続きカウンターで提供される淹れたてコーヒーや各種商材、中華まんなどのカウンター商材などは好調な売れ行きを示したものの、かつてコンビニを集客・実売上の双方で支えていたたばこ・雑誌双方が軟調に推移し、これが足を引っ張る形となっている。

リリースでは「たばこ・雑誌の売上減少の影響が大きく」と表記説明がなされているが、来店しなければ商品を購入できないことから、当然来店数もその分減退していることは容易に想像できる。今回月で来店客数はプラスに転じたものの、その度合いがわずかプラス0.1%に過ぎなかったことからも、集客アイテムとしてのかなめだったたばこと雑誌双方の訴求力が急速に落ちていることを改めて認識できる。

商品構成別の売上高の動向を確認すると、淹れたてコーヒーの堅調ぶりで全体をけん引する日配食品はプラス0.5%、加工食品・非食品はそれぞれマイナス2.0%・マイナス3.2%となった。客数がプラス0.1%なことを合わせ見ると、日配食品は良好、加工食品も非食品も実質面でも売り上げを落としているのが分かる(客足の増加に伴う底上げがあるため)。特にマイナス幅が大きい非食品にはたばこや雑誌が含まれていることからも、たばこ・雑誌のセールの不調がコンビニに大きな影を落としているのが分かる。

昨年夏まではガソリン代の高騰が来店機運の足を引っ張り、集客の観点でマイナスに働いているのではとの懸念があった。昨今では原油価格の下落に伴いガソリン代も値を下げており、その観点における心配は薄れつつある。しかしここ数年来懸念されていたたばこや雑誌の売上の減退、集客力の縮小を押しとどめること、影響力を打ち消すまでには至らない。

セブンカフェ&ドーナツコンビニにおいては、かつて集客と客単価の主軸であった雑誌とたばこ。これらは時代の流れの中で、その勢いを確実に減じている。双方とも業界全体、商品そのものの特性や周辺環境の変化に伴う勢力の変化であり、今後復権の可能性も低い。それぞれ単独の動向を知りたいところだが、日本フランチャイズチェーン協会の月次レポートではそれを推し量ることはできない。ただし年次ベースなら、たばこは大手コンビニが発表しているアニュアルレポート、雑誌ならば「出版物販売額の実態」を通して概況を推し量ることはできる(【コンビニの出版物販売額をグラフ化してみる】)。恐らく2014年分も昨年分、あるいはそれ以上に売り上げを落としているに違いない。

代替軸となる各種サービス(情報端末やカウンター経由)の提供や、カウンターで提供される淹れたてコーヒーをはじめとする新鮮味あふれる日配食品(昨今のセブン-イレブンにおけるドーナツも然り)は順調に成長を続けているが、今なお模索が続けられていることからも分かる通り、不安定要素は大きい。

イレギュラー的要素によって生じた軟調な環境の中でも、堅調な売り上げを維持できる軸の模索も多方面で進められている。関連他業界を巻き込む形で、今後も多様な動きが見られそうだ。


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