「一人回転寿司はアリ」68%、女性でも6割近くは肯定(2016年)(最新)

2016/04/05 04:55

世帯人数の少数化、一人暮らし世帯の増加、食生活の変化、さらには成人の一人における食事をむしろ楽しもうとする社会的風潮により、いわゆる「ひとり飯」なる食のスタイルが世間一般に認められつつある。外食店ではその「ひとり飯」での利用が前提となるタイプの店もあるが、家族連れ、グループ利用が前提な店も多く、後者の店での個人利用は気恥ずかしさの点で「利用ハードルが高い」と言われている。今回はその認識が強い店の代表格として知られている回転寿司における「ひとり飯」の実情について、マルハニチロが2016年3月29日に発表した回転寿司に関する消費者実態調査などから確認していくことにする(【発表リリース:回転寿司に関する消費者実態調査2016】)。

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今調査に関する調査要項は先行する記事【利用者8割、そのうち月一以上は4割近く…回転寿司の利用実態】を参照のこと。

まずは回転寿司における「ひとり飯」、つまり一人で回転寿司を利用することのあり・なし感。「あり・なし」について具体的な定義は成されていないが、普通にこの言い回しを見聞きし解釈する内容としては、ありが「マナーの観点で行っても構わない」、無しが「常識から外れる雰囲気を覚える、気恥ずかしさが強いので自ら実行するのはハードルが高く、他人への推挙も難しい」と読み解けば良いだろう。

↑ 回転寿司の使い方として自分一人で回転寿司に行くのはありかなしか(月一以上回転寿司利用者限定)(2016年)
↑ 回転寿司の使い方として自分一人で回転寿司に行くのはありかなしか(月一以上回転寿司利用者限定)(2016年)

当事者が気恥ずかしさを覚えるのは店内に居る時間帯がメインとなるので(後に思い返して恥ずかしく感じる状況は想定しにくい)、回転寿司利用者における判断を聞けばよいから、今調査対象母集団での判断のみで十分。回転寿司利用者以外の意見を尋ねてもあまり意味が無い。大よそ7割近くが肯定派となり、否定派は3割強。「一人回転寿司」は容認されていると見て良いだろう。

ただし男女別に見ると、男性が3/4を超えているのに対し、女性は6割足らずに留まっている。男性は仕事帰り、あるいはお昼時にちょっとしたご褒美としてなど、それこそ牛丼屋的な感覚で来店ができるのだろうが、その牛丼屋同様に女性にとっては躊躇してしまうケースが多いと考えれば、男女差は理解ができる。

無論、来店ルールとして女性一人の利用が許可されていないわけではない。昨今ではサイドメニューも充実し、スイーツの類も多分にあるので、積極的に利用することをお勧めしたい(あるいは逆で、女性などの来店ハードルを下げる期待も、スイーツなどの充実にはあるのかもしれない)。

それでは具体的に、その「一人回転寿司」を利用している人はどれほどいるだろうか。残念ながら今年分では一人回転寿司に係わる項目は上記のもののみで、最新の動向は不明。そこで同様の調査が行われた昨年2015年分の値を引用し、状況を確認する。次に示すのはその昨年分調査において、「誰といくことが多いか」との問いの中で「一人で」の項目結果を抽出したもの。一定頻度以上で一人で回転寿司をたしなむ人の割合となるが、全体ではほぼ1割強との結果が出ている。

↑ 一人で回転寿司に行くことが多いか(月一以上回転寿司利用者限定)(2015年)
↑ 一人で回転寿司に行くことが多いか(月一以上回転寿司利用者限定)(2015年)

全体では11.3%だが男性に限れば16.8%。上記で挙げたようにちょっとしたご褒美としてお昼ご飯として、仕事帰りに居酒屋で一杯、あるいは外回りの営業などの際の食事になど、利用機会は男性の方が多いように見受けられる。女性では年齢別の差異がほとんど見られないが、男性では明確に高齢層ほど高い値が出ており、歳を経るほど一人回転寿司をたしなむ機会が増えていることが分かる。金銭的な問題、お財布事情がハードルとなっているのだろう。

見方を変えれば、今件結果は女性は一人で回転寿司を利用することを、敬遠しているとも読み取れる。男性と比べて就業中・就業後に立ち寄る機会が少ないのも一因だが、女性の「ひとり飯」がしにくい場所であるとのイメージがあるのも否定はできない。前述の通り「一人牛丼屋」に近い部分もある。

しかしながら昨今では食の多様化、近接他業種の事業広域化を受け、回転寿司店も多様なメニューを導入し、今や回転寿司店のシステムを採用したファミリーレストラン的な実態を有する店も多い。さらに店内の様相もこれまでの回転寿司のイメージではなく、カフェスタイルのようなところもある。この動きもあるいは、女性が足を運びやすい雰囲気を演出するための施策の一つなのかもしれない。


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