答えは二極化、日本を信頼できるか好感を持てるか(2016年)(最新)

2016/04/25 11:39

国家同士の関係はその国全体の利益、歴史観、周辺国とのつながり方など多要素によって形成されるため、単純な国民感情のみで決定されることは滅多に無い。一方で多くの国で採用されている民主主義的政治体系においては、国民の意志が多分に反映されるため、国民の強い意志により国政そのものが変化を受ける事態も少なくない。今回は新聞通信調査会が2016年4月18日に発表した、アメリカやイギリス、フランス、中国、韓国、タイへのメディアに関する世論調査「諸外国における対日メディア世論調査(2016年調査)」などの内容から、国そのものの施策にも影響を及ぼすかもしれない、国民ベースにおける日本への信頼度合い、好感を持つか否かについて確認をしていくことにする(【発表リリース:諸外国における対日メディア世論調査(2016年調査)】)。

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今調査における調査要項は先行記事【諸外国から見た新聞の信頼度、そして今後も役割を維持できるか否か】を参照のこと。

次に示すのは日本への好感度合い。設問は前年の2015年の場合は「日本についてどう思っていますか」とシンプルなもので、強弱肯定的、強弱否定的、分からないの5選択肢から1つを選んでもらっていた。直近の2016年では日本に加え調査各国を評価回答対象としており、選択肢も強弱肯定的、強弱否定的の計4つとなっている(ただし類似設問で選択肢に登場しない「分からない」が回答事例に含まれていることから、今項目でも「分からない」の回答が用意されている、あるいは無回答者を「分からない」としていることが考えられる)。そして2016年分ではそのうち強弱を合わせた肯定的意見の回答値のみが公開されている。そこで前年2015年分は詳細な回答状況、2016年分では前年の値も算出した上で、肯定的=好感を持つ人の割合を確認する。

↑ 日本に好感を持てるか(2015年)
↑ 日本に好感を持てるか(2015年)

↑ 日本に好感を持てるか(とても+ややの合計)
↑ 日本に好感を持てるか(とても+ややの合計)

欧米3か国は肯定的な意見が7割前後、2015年に限れば否定的な意見が1割強。イギリスがやや肯定派で低めなものの、これは「分からない」が多く他項目を圧迫しているだけで、大勢としてはほぼ同じ。他方、他項目でも日本への好意度の高さを示しているタイは肯定派が9割を超えており、否定派は1割にも満たない。

韓国はといえば、この類の他調査同様、日本に対する反発心が強い。肯定派は3割程度でしかなく、否定派が7割。2015年では「分からない」の回答率も2%ほどしかなく、意志の強さが見受けられる。中国は2015年の時点で「韓国と似たような値を示しそうだが」と言及したが、2016年の値を見る限りではその通りの結果が出ている。むしろ好感を持てる人の割合は、韓国よりも少ない。

それでは好き嫌いでは無く、信義則の観点などで、日本を信頼できるか否か。設問原文は「日本を信頼できる国だと思いますか」。選択肢のスタイルは好感の時と同じ。こちらの設問は2015年と変わらず、公開スタイルも前年同様のため、参考として前年の結果も再構築の上で併記しておく。

↑ 日本を信頼できるか(2016年)
↑ 日本を信頼できるか(2016年)

↑ (参考)日本を信頼できるか(2015年)
↑ (参考)日本を信頼できるか(2015年)

大よそ好感を持てる・持てないと同じ動きで、方向性がさらに強化された感はある。米英仏タイは好感度合いの時と比べて肯定意見は変わらず、あるいはより強くなり、中国と韓国は否定意見が一層強い結果が出ている。中韓共に日本を信頼にたる国と考えている人は2割を切っており、強い否定意見を持つ人は韓国で4割近く、中国に至っては5割に間もなく手が届くほどに登っている。もっともこの動きは同様の他調査でも大よそ同じ結果が出ており、驚くには値しない。

さまざまな理由、思惑、背景があるにせよ、日本に対する各国のスタンスが透けて見えそうな結果ではある。


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