世界各国から見た「この国、世界全体に良い影響与えてる?」度

2015/03/30 11:20

イギリスのBBCは2014年6月3日、毎年調査公開している「Global Survey on Country Influence」の最新版となる2013年から2014年版の内容を公開した。それによると世界各国の国民に聞いた「世界全体に良い影響を与えていると思う」度合いでもっともプラスとなる評価を受けたのは、ドイツとカナダだった。ポジティブな評価からネガティブな評価を引いて算出される好評価度において、両国はそれぞれ42%の値を計上している。日本は19%で評価対象国17か国のうちでは6番目、アメリカ合衆国は10番目、最下位にはイランがつく結果となった(【Negative Views of Russia on the Rise: Global Survey on Country Influence】)。

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全体評価ではドイツとカナダがトップ


今調査は2013年12月から2014年4月に渡り、対面調査や電話応対インタビュー形式によって18歳以上の成人男女に対し、大よそ1国あたり1000人を対象として行われたもので、一部を除き全体調査(ブラジルやインドネシア、中国などは都市部限定)として行われている。調査対象国は24か国、評価対象国は調査対象国も含め17か国。

行われた質問は「回答者から見て、次の国は世界にポジティブな(良い)影響を与えているか、それともネガティブ(悪い)影響を与えているか」とのもの。二者択一だが、それ以外に問い合わせ時には列挙しない形で「ケースバイケース」「どちらとも言えない」「回答拒否」などを意味する「中庸その他」の選択肢が存在しうる。

回答結果を向けられた国それぞれに関して集計し、「ポジティブ値の平均」から「ネガティブ値」の平均を引き、好評価度を算出し、グラフにしたのが次の図。トップはドイツとカナダが同率で42%となった。

↑ 評価対象国の好評価度(評価を受けた国からの平均ポジティブ値−平均ネガティブ値)(2014年)
↑ 評価対象国の好評価度(評価を受けた国からの平均ポジティブ値−平均ネガティブ値)(2014年)

次いでイギリス、フランス、EUと続き、日本はその次、ブラジルと同率となる形で位置している。日本が微妙な位置づけにあるが、これは多分に「東南アジアの隣国」、具体的には中国と韓国による所業の結果であると報告書に記されており、実際その2か国の否定的意見が全体値を引っ張っている。「良い隣人を持つ人は幸いである」。

他方アメリカ合衆国はプラス3%、中国はゼロに留まり、ロシアはマイナス14%。諸大国はあまり評価は高くなく、さらにアクが強い、具体的な攻撃的姿勢を見せることが多い国で大きなマイナス値が示されている。多分に対象国やその周辺国からの低い評価が影響しているのが原因。

諸国の詳細を見ていこう


それでは評価対象国となった諸国の詳細を見ていく……がすべての国を確認したのではきりがないので、いくつかに絞ることにする。まずは日本。

↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、日本)
↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、日本)

総合値における指摘の通り、韓国と中国のネガティブ評価が異常な状況にあることが分かる。少なくともかの国の人たちにとって、日本は世界に悪影響を及ぼすとの認識なのだろう。それ以外では大よそ好意的だが西アジアや一部東南アジア、南アメリカでは中庸回答が大きめ。日本のイメージそのものの浸透が薄いのかもしれない。ドイツのネガティブ値の大きさが気になるところだが、ドイツは日本に限らず多様な国でネガティブの評価が多いので、さほど気になる動きでは無い。

続いてアメリカ合衆国。

↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、アメリカ合衆国)
↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、アメリカ合衆国)

アメリカとカナダの中の悪さはよく見聞きする話ではあるが、国民感情としてもそれが表れる形となっている。とはいえさほど懸念する程の値では無い。むしろ南米諸国やヨーロッパにおけるアメリカの評価が低めなのが目に留まる。双方ともアメリカに頼る部分が多い一方、口出しする動きには良い思いをしておらず、世界に対する影響もネガティブにとらえる向きがあるのだろうか。

アフリカ諸国では概して高め、東南アジアでは韓国が一段と高く、日本やインドは高め、オーストラリアや中国、パキスタンは低め。一部諸国を除けば全般的にネガティブな値が一定以上加算されており、それが全体値の低さにつながっているようだ。

ツンデレ感もあるドイツ。しかし周囲からは好かれている。

↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、ドイツ)
↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、ドイツ)

イスラエルやスペイン、インドネシアからはやや否定的な意見があるものの、大よそポジティブな回答が多い。特にイギリスやフランス、オーストラリアや韓国のポジティブさが圧倒的。地域別の偏りが無く、ほぼすべての地域で「良い影響を世界に与えている」との評価が成されているのが最大の特徴。

ロシアはどうだろうか。

↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、ロシア)
↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、ロシア)

北米とヨーロッパからネガティブな意見が多いのは理解できるが、東南アジアやアフリカからもあまり好意的には見られておらず、むしろ南米で一定評価を受けているのが意外といえば意外。意外といえばロシアと常に対峙してきた中国からの評価も高い。日本はといえば中庸その他の意見が6割を占めており、日本らしい結果が出ている。

対中国の評価は非常に興味深い。

↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、中国)
↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、中国)

北米は低めだが南米は高め、ヨーロッパは概して低めだが大陸諸国から距離を置くイギリスは幾分高め、西アジアは賛否両論、そしてアフリカは高め。中国の投資経済施策の結果が如実に表れている。アジアでは成立当時から親密な関係にあるパキスタンからの好意的な意見をはじめ、インドネシアやオーストラリアなど、なるほど感を覚える動きをしている。日本はともかく韓国の値が低めなのはやや意外か。

最後は韓国。

↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、韓国)
↑ この国は世界にどのような影響を及ぼすと思うか(2014年、韓国)

他国への評価と比べ、「中庸その他」の回答値が高めに見える。印象そのものが薄いのか、具体的イメージを浮かべにくいのだろうか。その一方で地域別のネガティブ値はほぼ一定しており、これも特異な動きと言える。

北米ではややポジティブ、南米やヨーロッパではネガティブ、西アジア、アフリカではいくぶんのポジティブ、東南アジアではポジティブから中庸までさまざま。



今件はあくまでも回答者の視線で「対象国が世界全体に良い影響を与えるか、悪い影響を与えるか」を選んでもらっただけだが、大よそ回答者自身の対象国への印象にもつながる。悪い印象を持つ国に対し、その国が世界に良い影響を与えると答える状況はあまり考えにくい。個々の国の市民ベースでの、他国への全般的な印象の違いが透けて見える結果といえよう。


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