働く女性の想い、「本当は専業主婦になりたい」は3割強(2016年)(最新)

2016/03/28 12:29

今や1000万世帯を超えた共働き世帯だが、女性は就業以外に家事の多分に従事する場合が多く、必然的に個人に課せられる負担が多くなる。他方、就業そのものでも男性と比べ女性は、就業技術には関係なく不利なポジションに置かれている事例が多々あるとの指摘もなされている。今回はソニー生命保険が2016年3月17日に発表した【女性の活躍に関する調査2016】から、働く女性における就業そのものや世帯への想いに関して確認をしていくことにする。

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「女性は働くのに不利」当事者の7割が実感


今調査は2016年2月5日から6日にかけて20歳から69歳の女性に対し、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。20代から10歳区切りで均等割り当て。調査協力会社はネットエイジア。

今調査対象母集団のうち有職者(未既婚を問わず。よって兼業主婦以外に独身者の就業者も含む)に対し、生活や仕事に関する問いを行い、その内容に対し「非常にそう思う」「ややそう思う」(以上肯定派)「どちらともいえない」(以上中庸・意見留保派)「あまりそう思わない」「全くそう思わない」(以上否定派)のいずれかの選択肢で回答してもらい、そのうち肯定派の値を累積した結果が次のグラフ。

↑ 生活や仕事に関する内容について、そう思うか思わないか(女性回答、有職者限定、思う派、2016年)
↑ 生活や仕事に関する内容について、そう思うか思わないか(女性回答、有職者限定、思う派、2016年)

有職女性の7割近くが「女性が社会で働くには不利な点が多い」と実感している。これが自分の経験に依るものか、それとも周辺で見聞きしたものを起因としているかまでは問われていないが、多分に実体験によるものと考えた方がよさそうだ。一方、「現在の生活に満足している」との回答も半数近くに達しており、不平不満に満ちあふれた日々を迎えているわけではないことが分かる(ちなみに否定派は25.0%)。

また、約7割が不利な点が多いとする状況下でも、約1/3の人は「今後(も)キャリアを積み、高みを目指したい」としている。さらに2割近くは管理職への機会があればチャレンジしたいとし、意気盛んであることがうかがえる。

不遇な環境下におかれていることを自覚しながらも、現状に満足し、さらにステップアップしたいとの意向も少なくない就業女性だが、同時に専業主婦になりたい人も3割に届いている。今件は独身就業者も回答に含まれており、その場合は仕事を辞しても専業主婦になるわけではないので、今項目では回答そのものが元々「どちらともいえない」としか選択しようがないことから、数字上にぶれが生じている可能性もあるものの(あるいはその場合、「結婚した上で」も自動的に条件設定として加わるのかもしれない)、少なからぬ有職女性が専業主婦への憧れを抱いていることになる。

なぜ専業主婦になりたいのか


就業女性のうち3割は専業主婦への転身を望んでいる。その理由を尋ねたのが次のグラフ。ほぼ同率で「仕事の人間関係」「専業主婦が向いているとの自覚」「プライベートの時間確保」が並んでおり、この3項目が就業女性における専業主婦への憧れの主要因であることが分かる。

↑ 働く女性が専業主婦になりたいと思う理由(複数回答、専業主婦願望がある有職女性、上位陣、2016年)
↑ 働く女性が専業主婦になりたいと思う理由(複数回答、専業主婦願望がある有職女性、上位陣、2016年)

「仕事の人間関係」は専業主婦に限らず就業者に係わる調査では必ず上位陣に挙がる「就業が辛い」「辞めたい、転職したい」の理由の一つ。該当者本人だけの力では解決しえないケースも多く、今項目が最上位につくのも仕方がない感はある。他方、家事や育児との兼ね合わせが難しいなどではなく、個人としての時間を持ちたいがために仕事を辞めたいとの意見も多い状況は、専業・兼業主婦に係わる問題が単純な構造では無いことを示唆している。

中には「専業主婦を体験したい」「仕事が難しそう」「専業主婦の友達かうらやましい」などの意見もあるが、一方で「家事に注力したい」「子育てに注力したい」のような家事と仕事の両立が難しい現状から、専業主婦を望む声も少なからず見受けられる。単純に時間が足りない以外に、就業を始めた時と比べ家事や育児への回答者が感じるウェイトが、より大きなものとなってきた場合もあるのだろう。

これを回答者に子供が居るか居ないか別で見ると、家庭環境が専業主婦を望む動機に大きく影響している実態が分かる。

↑ 働く女性が専業主婦になりたいと思う理由(複数回答、専業主婦願望がある有職女性、上位陣、2016年)(子供居る・居ない別)
↑ 働く女性が専業主婦になりたいと思う理由(複数回答、専業主婦願望がある有職女性、上位陣、2016年)(子供居る・居ない別)

複数回答形式で回答数に制限はないものの、より強い想いがある項目がある場合、その他の項目への回答動機は下がる可能性が出てくる。子供が居る世帯では家事周り、そして家事・育児で一層の時間が必要となる事から個人の時間が減るために「一人の時間を確保したい」の回答率が高くなる。他方、子供が居ない世帯では就業そのものに対する不満や、専業主婦への憧れ的な要素が高めの値を示している。

これらはあくまでも調査対象母集団の対象属性の平均値ではあるが、働く女性の心境の一端をかいま見れるとの観点では、色々と考えさせられる結果に違いない。


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