コーヒーなどが堅調だが降水量の多さが客足を引っ張る……2015年1月度のコンビニ売上高は既存店が0.7%のマイナス、10か月連続

2015/02/21 10:00

日本フランチャイズチェーン協会は2015年2月20日に、コンビニエンスストアの同年1月度分統計調査月報を、同協会公式サイト上で公開した。その内容によると協会加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス0.7%となり、10か月連続してのマイナスを示すこととなった。淹れたてコーヒーなどのカウンター商材、惣菜などが好調で客単価を押し上げたが、降水量・降雪量の多さが客足を遠のかせ、さらにたばこの売り上げ低迷が響く形となった。なおリリースによればたばこの売上高減少分を勘案する(除外して考える)と、売上高は前年同月比でプラスとなるとのこと【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要、調査対象企業などの詳細、分析記事のバックナンバーは、過去の記事をまとめたページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で解説済み。詳しくはそちらを参照のこと。

主要項目における前年同月比は次の通りとなる。

●店舗売上高:既存店は10か月連続のマイナス、全店は23か月連続のプラス
全店ベース……+3.9%
既存店ベース…−0.7%

●店舗数(前年同月比)
+4.9%

●来店客数:既存店は11か月連続のマイナス、全店は46か月連続のプラス
全店ベース……+3.1%
既存店ベース…−1.6%

●平均客単価:既存店は4か月連続のプラス、全店は3か月連続のプラス
全店ベース……+0.8%(622.1円)
既存店ベース…+1.0%(613.9円)

●商品構成別売上前年同月比(既存店ベース)
日配食品……+1.4%
加工食品……−1.3%
非食品………−3.7%
サービス……+9.4%
合計…………−0.7%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

1月は平均気温が高く温度面では外出機運を損なわせることは無かったものの、北日本を除いて降雪・降水量が多く、これが客足を遠のかせる要因となった。またカウンターで提供される淹れたてコーヒーをはじめとした各種カウンター商材、惣菜などが好調に推移し、客単価を押し上げる形に。他方、かつてコンビニの集客・売上面で大きな支えとなっていたたばこと雑誌のうち、今回月では特にたばこの売上が思わしくなく、客足を引っ張る形となっている。

なおリリースでは「既存店売上高は前年を下回っているものの、たばこの売上高減少分を勘案すると前年よりプラス」と明記され、たばこ以外の商品販売動向は比較的堅調であること、見方を変えればこの1年でたばこの売上が大きく減っていることが確認できる。今回月では雑誌に関する言及は無く、ひときわたばこの売上が落ちたことが予想される。

商品構成別の売上高の動向を確認すると、淹れたてコーヒーの堅調ぶりで全体をけん引する日配食品はプラス1.4%、加工食品・非食品はそれぞれマイナス1.3%・マイナス3.7%となった。客数がマイナス1.6%なことを合わせ見ると、日配食品は大いに健闘、加工食品も実質的にはほぼ横ばい(客足に引っ張られたのみ)、非食品は客足を考慮外にしても売り上げを落としていることが分かる。この非食品にはたばこや雑誌が含まれているため、リリース中の言及「たばこを除けば売り上げは実質プラス」もあながち間違いではないことが分かる。

売り上げ全体に占める構成比は今回月なら5.7%と小さいものの、サービス部門は相変わらず堅調な伸びを示している(プラス9.4%)。客足がマイナス1.6%の中での売り上げ増であることを考えると、注目に値する伸びではある。プリペイドカードの浸透に伴う購入者・頻度の増加に加え、多種多様な支払いが可能となり、さらに機能集約が著しい情報端末の利用度が増したのも一因といえる。

昨年夏まではガソリン代の高騰が来店機運の足を引っ張り、集客の観点でマイナスに働いているのではとの懸念があった。昨今では原油価格の下落に伴いガソリン代も値を下げ始めており、その観点における心配は薄れつつある。しかし気象状況やたばこの売上減退までは覆すことは叶わない。

セブンカフェ&ドーナツコンビニにおいては、かつて集客と客単価の主軸であった雑誌とたばこ。これらは時代の流れの中で、その勢いを確実に減じている。双方とも業界全体、商品そのものの特性や周辺環境の変化に伴う勢力の変化であり、今後復権の可能性も低い。代替軸となる各種サービス(情報端末やカウンター経由)の提供や、カウンターで提供される淹れたてコーヒーをはじめとする新鮮味あふれる日配食品(昨今のセブン-イレブンにおけるドーナツも然り)は順調に成長を続けているが、今なお模索が続けられていることからも分かる通り、不安定要素は大きい。

イレギュラー的要素によって生じた軟調な環境の中でも、堅調な売り上げを維持できる軸の模索も多方面で進められている。関連他業界を巻き込む形で、今後も多様な動きが見られそうだ。


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