自動車の国内需要をグラフ化してみる(2014年)

2014/02/03 08:00

日本自動車工業会は2014年1月30日、2013年における新車の販売台数と2014年の見通しを発表した。それによると2013年の自動車(四輪車)の需要は537.6万台・前年比100.1%となり、2013年には485.0万台・前年比90.2%に落ち込む予想を算出したことが明らかになった。減少理由は主に消費税率引上げに伴う消費性向の減退と、駆け込み需要の反動と説明している(【発表リリース:2014暦年(平成26暦年)自動車国内需要見通し】)。

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リリースによると2013年の需要結果、そして2014年の需要予想の概要は次の通りとなる。まず2013年は前年2012年に終了した補助金効果が無くなったことで前半は低迷したものの、後半に入ると景気回復感、新型車やモデルチェンジ車種の相次ぐ投入、そして消費税率引上げに伴う駆け込み需要で伸びを見せた。2014年は輸出の増加や経済対策などによる景況感の底支えがあるものの、消費税率引上げによる消費者性向の減退、2013年後半に発生した駆け込み需要の反動が足を引っ張る形となり、自動車の需要は前年比で1割ほどの減少が見込まれる。

今回のリリースには1989年以降の各種データが公開されている。そこでそのうち自動車について、グラフ化を行い需要動向を確認する。まずは全体の単純推移。

↑ 自動車国内需要(台)(-2013年)
↑ 自動車国内需要(台)(-2013年)

この後の各種グラフにもいえることだが、2003年に計測方法の変更(登録車の分類基準を、シャシーベースからナンバーベースに変えた)が行われており、データの完全な連続性はない。特にトラックで差異が大きく生じているので注意が必要となる。しかしその非連続性を考慮しても、日本国内における新規自動車の需要は漸減していることが把握できる。

とりわけ2011年は震災の影響が大きく、400万台の割り込みすら懸念された。しかしその翌年の2012年では需要は反転する形で盛り上がりを見せる。水準としては2007年のそれに近い値にまで戻しており、特異な動きだった。直近の2013年は経済回復と消費税率の引上げに伴う駆け込み需要という特需要素があり、前年の値をほぼ維持できたが、さすがに次年は(工業会の予想通り)落ち込みを見せることになるだろう。

続いてこれを主要車種別に分けたもの、さらに車種別の需要推移、そして2013年における自動車需要の各車種別割合を前年比でグラフ化する。

↑ 自動車需要台数推移(台)(-2013年)
↑ 自動車需要台数推移(台)(-2013年)

↑ 自動車国内需要前年比
↑ 自動車国内需要前年比

↑ 自動車需要(車種別比)(2013年)
↑ 自動車需要(車種別比)(2013年)

昨今の燃料費高騰のあおり、さらには経費の削減(要求)、自動車利用状況における利用人数の減少(≒少子化・核家族化)などもあり、燃料コストを低く抑えられるコンパクトな軽自動車が、他車種と比べて高い伸び率を示している。震災からの反動で大きく伸びた2012年との比較ということで2013年は多分に伸び率が抑えられ、車種によっては前年比でマイナスを示すものも出ているが、それでも軽自動車はプラス8.5%と1割近い伸びをはじき出すこととなった。

現在進行年である2014年分は、上記の工業会予想の通り、消費税率の引上げに伴う「駆け込み需要の反動」「消費マインドの低下」という2大マイナス要因がプレッシャーとなり、自動車の購入は大きく抑えられるのが容易に予想できる。環境に配慮した自動車(電気自動車、ハイブリッド車)への転換は進むが、それとて劇的な上昇の機運につながるとまでは言い難い。他方、トラックなどの商用車は震災に伴う短期的な需要増加はほぼ終焉を迎えたものの、建設業の状況改善に伴い、引き続き堅調な推移を見せてくれることだろう。



やや余談となるが、各年の自動車需要全体に占める、普通・小型四輪車と軽四輪車、つまり普通・小型自動車と軽自動車の比率の推移をグラフ化すると次の通りとなる。

↑ 自動車の国内需要全体に占める普通・小型自動車と軽自動車の比率推移
↑ 自動車の国内需要全体に占める普通・小型自動車と軽自動車の比率推移

多少の凸凹はあるが、普通・小型がほぼ横ばいなのに対し、軽は一様に上昇を続けている。そして2010年以降は普通・小型が漸減、軽が漸増という、相反する形での流れにあるのが印象的。仮にこのままの状況が続いても、年間の両者需要が逆転するのには10年単位の年月が必要になるが、自動車へのトレンドが確実に変化していることを再確認できる流れではある。


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