自分の稼ぎが主な収入源は6割強…若年労働者のお財布事情を確認してみる(最新)

2020/05/02 05:12

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2020-0413生き甲斐や社会貢献の場合もあるが、おおよそ人は収入を得るために就業し、その稼ぎを収入源として生活し、蓄財していく。一方で若年層は十分な稼ぎを得る事ができず、親などに頼る事例も少なくない。今回は厚生労働省が2020年3月30日に確定報を発表した、2018年時点における若年層(15-34歳)の雇用実態を調査した結果「平成30年若年者雇用実態調査結果の概況」をもとに、若年就業者における就業で得られた収入の過不足感を推し量れる指標の一つとなる「収入源の実情」を確認していくことにする(【発表リリース:平成30年若年者雇用実態調査の概況】)。

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「自分の稼ぎが主な収入源」の若年就業者は60.9%


今調査の調査要件、各種用語の意味については先行記事【若年労働者の割合などをグラフ化してみる】を参考のこと。なお調査対象はあくまでも就業している若年就業者であることに注意。つまり回答時期において無職の人は含まれていない。

次に示すのは回答者(15-34歳の労働者)の主な収入源。無職ではないのでそのほとんどが収入を得ているわけだが、その収入が自分自身の住まう世帯にとって主な収入源となっているか否かを示している。

↑ 若年労働者の主な収入源(男女別・年齢階層別・学歴別・雇用形態別)(2018年)
↑ 若年労働者の主な収入源(男女別・年齢階層別・学歴別・雇用形態別)(2018年)

全体では6割強の若年労働者が、自分の属する世帯において自分の稼ぎが主な収入源であるとしている。他方、1/4強は親が主な収入源。仕送りをしてもらったり、親と同居している場合が考えられる。「配偶者」は共働きによるもの。

男女別では男性の方が圧倒的に「自分」の値が高く、「配偶者」とする回答率は1.2%でしかない。他方女性は「自分」の回答率は半分足らず、「親」が約3割、そして「配偶者」の回答率は2割強。共働きをしていても男性の方が収入が多い事例が多分であることの裏付けとなる。

年齢階層別に見ると、若年層ほど「親」の値が高く、歳を経るに連れて「自分」「配偶者」が増えていく。若いうちは稼ぎも少なく親と同居し、年とともに収入も増えて別居し、さらには結婚する事例が増えてくる実情が表れている。30-34歳で「配偶者」の値が高く25-29歳と比べて「自分」の値を圧迫しているように見えるのは、パートなどで働いている主婦が回答した事例が多分に含まれているからだろう。

学歴別では大学院修了者は圧倒的に「自分」が多いが、それ以外は「親」に寄るところが2割前後、「配偶者」が1割台。ただし高専・短大卒では「配偶者」の割合が2割強と多めの値が出ている。これも女性の回答者が多いからだろう。

雇用形態別では非正社員の「自分の収入」の回答率が4割足らずしかなく、「親」の値にも届かない。非正社員単独の収入だけでは生活が難しい実態の表れといえる。もっとも「配偶者」の値も高めなことから、多分に女性のパート・アルバイトも含まれているのが実情ではある。実際、女性の51.6%は親と同居しており、15-19に限れば86.9%、20-24歳でも79.3%に達している。

同居人や賃金額で見ていくと


次に示すのは回答者の区分を同居実情、賃金総額(回答時の2018年9月の月次)別にしたもの。おおよそ納得のいく結果が出ている。

↑ 若年労働者の主な収入源(同居実情別・賃金総額別)(2018年)
↑ 若年労働者の主な収入源(同居実情別・賃金総額別)(2018年)

同居人が無し、つまり一人暮らしの場合、自分自身の収入が主収入となる…とは限らず、わずかではあるが「親」の回答も見受けられる。これは自分の稼ぎよりも親からの仕送りが多い事例。親と同居している人の場合は半数強が「親」と回答しており、見方を変えると自分の稼ぎでは生活に難儀してしまうので、親と同居しているようすが見受けられる。また兄弟姉妹と同居の事例などでも同じような傾向があるが、これは多分に「兄弟姉妹」とともに「親」の住宅に住んでいるからに他ならない。

配偶者や子供が同居の場合は4割台が「配偶者」。これは上記にある通り、多分に夫が収入源となる妻の共働き状態を意味している。

賃金総額ではおおよそ「低収入ほど『親』『配偶者』が主収入源の割合が高い」「収入が増えるほど『自分』の値が高くなる」動きを示している。誰の収入が主収入源となるかは相対的なものだから、比較対象となる金額が増えれば、それがメインとなる可能性が増えるのは当然の話。

世帯構成の実情はそれぞれの理由によるもので、そのよし悪しは他人が判断できるものではない。他方、金銭的な問題から仕方なく同居を余儀なくされる場合も少なくない。今件調査結果項目は、収入不足の事例が多い若年層において、その収入の少なさが世帯構成にどのような影響を与えているのか、それを推し量る材料になるだろう。


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