自分の稼ぎが主な収入源は6割強…若年労働者のお財布事情を確認してみる(2015年)(最新)

2015/03/18 14:30

生き甲斐や社会貢献の場合もあるが、大よそ人は収入を得るために就業し、その稼ぎを収入源として生活し、蓄財していく。一方で若年層は十分な稼ぎを得る事が出来ず、親などに頼る事例も少なくない。今回は厚生労働省が2015年3月6日に確定報を発表した、2013年時点における若年層(15-34歳)の雇用実態を調査した結果「平成25年若年者雇用実態調査結果の概況」をもとに、若年労働者における就業で得られた収入の過不足感を推し量れる指標の一つとなる「収入源の実情」を確認していくことにする(【発表リリース:平成25年若年者雇用実態調査の概況】)。

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「自分の稼ぎが主な収入源」の若年労働者は63%


今調査の調査要件、各種用語の意味などは先行記事【若年労働者の割合などをグラフ化してみる】を参考のこと。調査対象は就業中の若年労働者であること、つまり回答時期において無職の者は含まれていないことに注意。

次に示すのは回答者(15-34歳の労働者)の主な収入源。無職では無いのでそのほとんどが収入を得ているわけだが、その収入が自分自身の住まう世帯にとって主な収入源となっているか否かを示している。

↑ 若年労働者の主な収入源(2013年若年者雇用実態調査)
↑ 若年労働者の主な収入源(2013年若年者雇用実態調査)

全体では6割強の若年労働者が、自分の稼ぎが自分の属する世帯において主な収入源であるとしている。他方、1/4は親が主収入源。仕送りをしてもらったり、親と同居している場合が考えられる。配偶者は共働きによるもの。

性別では男性の方が圧倒的に「自分」の回答率が高く、「配偶者」とする回答率は0.9%でしかない。他方女性は「自分」の回答率は半分足らず、「親」が3割強、そして「配偶者」の回答率は2割に達している。共働きをしていても男性の方が収入額が多い事例が多いことの裏付けとなる。

学歴別では大学院修了者は圧倒的に自分の収入を主収入とする人が多いが、それ以外は「親」に寄るところが2割前後、「配偶者」が1割ほど。但し高専・短大卒では配偶者の割合が2割強と多めの値が出ている。

雇用形態別では正社員以外の「自分の収入」の回答率が4割ほどしかなく、「親」がほぼ同率。非正社員単独の収入だけでは生活が難しい実態の表れといえる。もっとも「配偶者」の値も高めなことから、多分に女性のパート・アルバイトも含まれているのが実情。実際、女性回答者の54%は親と同居しており、10代に限れば89%、20代前半でも68%に達している。

年齢階層別に見ると、若年層ほど「親」の値が高く、歳を経るに連れて「自分」「配偶者」が増えていく。若いうちは稼ぎも少なく親と同居し、年と共に収入も増えて別居し、さらには結婚する事例が増えてくる実情が表れている。

同居人や賃金額で見ていくと


次に示すのは回答者の仕切り分けを同居人、賃金総額(回答時である2013年9月の月次)別にしたもの。大よそ納得のいく結果が出ている。

↑ 若年労働者の主な収入源(2013年若年者雇用実態調査)(同居人・賃金別)
↑ 若年労働者の主な収入源(2013年若年者雇用実態調査)(同居人・賃金別)

同居人が居ない、つまり一人暮らしの場合、自分自身の収入が主収入となる……とは限らず、わずかではあるが「親」の回答も見受けられる。これは自分の稼ぎよりも親からの仕送りが多い事例。親と同居している人の場合はほぼ半数が「親」と回答しており、見方を変えると自分の稼ぎでは生活に難儀してしまうので、親と同居している様子が見受けられる。また兄弟姉妹と同居の事例などでも同じような傾向があるが、これは多分に「兄弟姉妹」と共に「親」の住宅に住んでいるからに他ならない。

配偶者や子供が同居の場合は3割台が「配偶者」。これは上記にある通り、多分に夫が収入源となる妻の共働き状態を意味している。

賃金総額ではきれいな形で「低収入ほど『親』『配偶者』が主収入の回答率が高い」「収入が増えるほど『自分』の回答率が増加する」動きを示している。誰の収入が主収入源となるかは相対的なものだから、比較対象のもととなる金額が上がれば、それがメインとなる可能性が増えるのは当然の話。

もっとも月次の支払い賃金総額(税込)が25万円以上になると、「親」「配偶者」の回答率はほとんど変わりが無くなる。見方を変えれば若年労働者のいる世帯は、25万円以上の稼ぎを確保できれば主収入源に成れるような収入状態の世帯が大部分であることを意味する。

世帯構成の実情はそれぞれの理由によるもので、その良し悪しは他人が判断できるものではない。他方、金銭的な問題から仕方なく同居を余儀なくされる場合も少なくない。今件調査結果項目は、収入不足の事例が多い若年層において、その収入の少なさが世帯構成にどのような影響を与えているのか、それを推し量る材料になるだろう。


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