耐震診断経験のある持家住宅は10.3%……関東周辺は診断率が高く、沖縄や北陸は低め

2010/03/14 09:00

総務省統計局は2010年2月24日、2008年の「住宅・土地統計調査」の公表を終えたとして、その確報集計結果を元にしたトピックス【統計からみた我が国の住宅(2) ( 「平成20年住宅・土地統計調査(確報集計)」の結果から )】を発表した。今回はその資料の中から、耐震診断の浸透状況について考察してみることにする。

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今年に入ってから相次いで海外で大地震が発生したこともあり、元々地震国の日本としても、南関東周辺地域などでの大規模な地震発生への懸念が再び話題に登るようになった。そこで地震への備えの状況の一つとして、持家3032万戸に対して耐震診断をしたことがあるかについて問い合わせた結果が次のグラフ。全体では10.3%に留まっている。

↑ 耐震診断をしたことがある住宅(持ち家)(建て方別持家数に占める割合)
↑ 耐震診断をしたことがある住宅(持ち家)(建て方別持家数に占める割合)

「耐震診断をしていない」イコール「耐震性能を持たない」ではないことに注意。建築当初から耐震補強・性能を持つ住宅もあれば、診断を受けずに補強工事をした場合もありうる。実際、内閣府の調査結果【耐震補強工事してますか? 「予定が無いネ」の人は65.5%・最大の理由は「お金が無いネ」】では「すでに耐震性あり」の回答者は23.0%に達している。

↑ 耐震補強工事の実施状況(内閣府調査、再録)
↑ 耐震補強工事の実施状況(内閣府調査、再録)

種類別に見ると、やはり共同住宅の方が診断率が高い。お客様の命にかかわる話であることや、住民側の要望も多く寄せられているのだろう。特に例の「耐震強度偽装事件」の件で、神経質になった住民が家主に対し、診断を要請した状況は容易に想像ができる。

これを都道府県別に見ると、「なるほど」という結果が見えてくる。

↑ 耐震診断をしたことがある住宅(持ち家)(都道府県別・上位下位5位ずつ)
↑ 耐震診断をしたことがある住宅(持ち家)(都道府県別・上位下位5位ずつ)

南関東直下地震や東海地震の発生が懸念されている地域、そして阪神淡路大震災で影響を受けた地域は診断率が高く、地震が比較的少ない地域は診断率が低い。やはり日頃からの地震に対する意識の違いが、そのまま診断率の差異にも表れるのだろう。



本文中でも触れたように、診断率の高さがそのまま耐震性住宅普及率の高さにつながるわけではない。しかし耐震診断率の高さは、地震に対する意識や耐震性住宅普及率を底上げする要素となっているのも事実である。持家に住んでいて耐震性の保証が元々無く、気になる人は、まずは公的な補助制度があるか否かについて、お役所などに連絡を入れてみてはいかがだろうか。

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