日本の牛豚鶏肉の消費傾向をグラフ化してみる(下:分量編)(2014年)

2014/12/26 15:00

先行する記事【日本の牛豚鶏肉の消費傾向をグラフ化してみる(上:金額編)】では【カレーのお肉は「西牛東豚」】に関する問い合わせ「カレーに入れる肉の傾向が『西牛東豚』なのは理解したが、ではどうしてその傾向があるのか」をきっかけに、総務省統計局が定期的に調査を実施しその結果を報告している「家計調査」のデータを用い、日本の主要精肉「牛肉」「豚肉」「鶏肉」に関する消費動向に関し、金額ベースから精査を行った。今記事ではそれに続き、分量(重量)の観点から確認をしていくことにする。

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データを取得する場所は上編同様【家計調査年報】に違いないが、今回は「二人以上の世帯」を対象とする。本来なら総世帯の値を用いたいのだが、「家計調査年報」では総世帯において分量の調査が行われておらず、値の抽出は不可能。もっとも選択項目はほぼ変わらず、「<品目分類>1世帯当たり品目別支出金額、購入数量及び平均価格」から「都道府県庁所在市別・二人以上の世帯」を選び、必要な値を取得する。

ちなみに「家計調査」の解説が行われている【家計調査 収支項目分類及びその内容例示(平成22年1月改定)】【家計調査のしくみと見方(PDF)】で確認した限り、「購入数量」の単位はグラム、「平均価格」は100グラムあたりの価格と定められている。

まずは大まかな状況確認のため、牛肉・豚肉・鶏肉の大よその相場を東京都区部の値で示しておく。

↑ 東京都区部での主要肉価格(100グラムあたり/円、2013年、家計調査年報・家計支出編)
↑ 東京都区部での主要肉価格(100グラムあたり/円、2013年、家計調査年報・家計支出編)

部位や市場、産地、販売地域など多様な条件で変動はあるが、大よそ種類毎にこの程度の価格差が出ているとの認識ができる。やはり牛肉は高めに違いない。

続いて「金額編」同様に「牛肉」「豚肉」「鶏肉」それぞれの、年間購入(消費)量上位10位の都道府県庁所在地をグラフ化し、状況を確認する。世帯単位での年間消費量を示したもので、例えば牛肉消費量トップの京都市なら、2013年1年間で1世帯あたり平均11.7キロを消費したことになる。

↑ 都道府県庁所在市別・二人以上世帯における年間牛肉消費量トップ10(グラム、2013年、家計調査年報・家計支出編)
↑ 都道府県庁所在市別・二人以上世帯における年間牛肉消費量トップ10(グラム、2013年、家計調査年報・家計支出編)

↑ 都道府県庁所在市別・二人以上世帯における年間豚肉消費量トップ10(グラム、2013年、家計調査年報・家計支出編)
↑ 都道府県庁所在市別・二人以上世帯における年間豚肉消費量トップ10(グラム、2013年、家計調査年報・家計支出編)

↑ 都道府県庁所在市別・二人以上世帯における年間鶏肉消費量トップ10(グラム、2013年、家計調査年報・家計支出編)
↑ 都道府県庁所在市別・二人以上世帯における年間鶏肉消費量トップ10(グラム、2013年、家計調査年報・家計支出編)

個々の精肉の比較なら、「西日本は牛肉」「東日本は豚肉」「九州は鶏肉」との構図は金額編からほぼ踏襲している。また各グラフの横軸の区分を見れば分かるが、分量的には全般として「豚肉」>「鶏肉」>「牛肉」であることがわかる。重量当たりの単価は鶏肉が一番安いが、だからといって鶏肉の消費量が一番大きいわけでは無い次第である。

もちろん「地域によっては豚肉以上に牛肉が(重量の観点で)食べられているところもあるかもしれない」という疑問がわいてくる。しかし今データの限りではそれは皆無だった(のでグラフの類は省略する)。残るは「豚肉」と「鶏肉」のどちらが多く食べられているか。つまり主要精肉3種類のうち、「豚肉」ではなく「鶏肉」が分量面でもっとも多く食べられている地域はあるのか否かが気になる。

そこで実際に「豚肉」と「鶏肉」の購入消費量を比較し、「鶏肉が豚肉より多く食されている」(=主要3種精肉では量の上で鶏肉を一番多く食べている)地域を抽出し(該当する都道府県庁がある地域)、日本地図に反映させたのが次の図。こちらも上編同様、図版の作成には【白地図ぬりぬり ver.δ】を利用している。

↑ 都道府県別・「豚肉」「鶏肉」の年間消費(購入)分量の高低(2013年)
↑ 都道府県別・「豚肉」「鶏肉」の年間消費(購入)分量の高低(2013年)

高知がやや飛び地の位置にあるが、大体九州中北部から中国西部に集中していることが分かる。この地域は先の記事や【北九州はから揚げのメッカなのか!?……から揚げ談義もろもろ】でも記したように、唐揚げ文化が活性化しており、結果として消費分量が多いのも納得できる。例えば「鶏肉」の最多消費量を誇る福岡市と東京都区部の消費量を比較したのが次のグラフ。

↑ 主要三精肉年間消費量(グラム、2013年、家計調査年報・家計支出編)
↑ 主要三精肉年間消費量(グラム、2013年、家計調査年報・家計支出編)

単純計算で福岡は東京の1.49倍。福岡の人がいかに鶏肉を愛しているかが、改めて理解できるというものだ。


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