電気代・ガス代の出費動向をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(2014年)

2014/03/31 11:00

先に【震災と電気使用量・電気代の関係をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))】において、総務省統計局の【家計調査(家計収支編)調査結果】の統計データを基に、先の震災以降における家庭での電気使用量と電気代の動向に関して震災以前とは異なる動きがあり、特に2013年に入ってから顕著化していることについて触れた。今回はその電気代、加えて同じ起因によるガス代の動向について、もう少し詳しい状況を見ていくことにする。

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漸増する電気代、変化があまりないガス代!?


先行記事で言及した通り、震災以降の電力事情を背景に、電力使用量は前年同月比でマイナス圏を推移することが多くなる一方、電気料金の値上がりに伴い電気代ではプラスを見せる場面が増え、2013年以降は両者においてこれまでに無いかい離が見られるようになった。

↑ 電気代の月別支出金額及び購入数量の対前年同月増減率の推移(前年同月比、二人以上世帯)(2011年-2013年)(再録)
↑ 電気代の月別支出金額及び購入数量の対前年同月増減率の推移(前年同月比、二人以上世帯)(2011年-2013年)(再録)

電気使用量がマイナス圏で推移しているのは、電力使用制限令や節電要請によるもの、自主的な節電行動、さらには電力消費量がこれまでと比べて低く抑えられる家電商品の積極的導入に伴う「意識しない節電」による。一方で電気代がプラスに推移しているのは、それら節電による電力使用量の減退分以上に、単位当たりの電気代が上昇しているからに他ならない。

また電気代ほど目立ってはいないが、ガス代も似たような原因により、上昇を続けている。原油価格の上昇や為替相場の変動も一因だが、多分に電力供給関連でガスの需要が一気に増え、需給の関係から一般消費者が日常生活で使うガスにも影響が及んでいる次第。

この電気代・ガス代について、一般世帯を代表する二人以上世帯の、月次代金の推移を前年同月比で示したのが次のグラフ。家計調査(家計収支編)では月次データは二人以上世帯でしか算出していないため、単身世帯や総世帯については省略せざるを得ない。なお前記事でも解説している通り、これらの値は調査世帯が電気料金を実際に支払った日(の月)の「電気使用量」「電気代」の変移であり、実際の電力使用とは一か月ずれが生じていることに注意してほしい。

↑ 電気代・ガス代の前年同月比推移(二人以上世帯)
↑ 電気代・ガス代の前年同月比推移(二人以上世帯)

2011年の夏は大規模な節電(電力使用制限令も発令されている)により、電力使用量が大きく減少。結果として電気代も安く済んでいる。2012年に入ってからはプラス圏での推移機会が多くなり、2013年6月以降はプラス圏で高い水準を維持したままの状態が続いている。これは上記にある通り、電気代金の値上げに伴い、電力使用量が減ってなお支払分が前年同月と比べて高くなったからに他ならない。

一方ガス代についてはプラスマイナスゼロを中心に上下に行き来しているだけのように見える。

家計負担をよりリアルに計算する


ガス代はともかく電気代は2012年に入ってから、少なくとも2013年の夏口以降は家計毎の出費が増えている、負担が大きくなっていることが分かる。その「負担増」をよりリアルに実感できるのが次のグラフ。これは各世帯の消費支出(世帯を維持していくのに必要な支出。「食料費」「住居費」「光熱費」など)に占める電気代やガス代の割合の推移を示したもの。

グラフの形状からも分かる通り、電気もガスも毎年2月支払、つまり1月利用時分がもっとも高くつく、つまり大量に使うことになる。多分に暖房によるところが大きい。ちなみに電気代の小さな山は夏の使用増大に伴うもの。

↑ 電気代・ガス代の対消費支出比率推移(二人以上世帯)
↑ 電気代・ガス代の対消費支出比率推移(二人以上世帯)

電気代で毎年ピークとなる2月の比率を数字で明記したが、震災前は4.4%。震災以降は4.7%、4.8%、4.9%、そして5.4%と、確実に増加をしているのが分かる。特に2014年2月は直近の大幅値上げのあおりを受け、前年同月と比べて0.5%ポイントも増えている。それだけ電気代が家計に大きな負担となっているわけだ。震災前と比べてちょうど1.0%ポイント。この差は大きい。

ちなみにガスは変化が無いように見えるが、震災前は2.8%、震災後は2.9%・2.9%・3.0%。電気代と比べれば緩やかだが、こちらも確実に増加を続けている。



電気やガスは使わないわけには行かず、節電・ガスの節約の工夫も震災を経て数年経過し、かなりなされているはずで、これ以上の節制は難しい。必然的に電気料金、ガス代金の値上げに、利用量の減少で支払金額を抑える手法はかなわなくなる。今後、発電関連の状況に改善が見られなければ、圧迫感はさらに強まることは間違いあるまい。


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