「安保は日本の平和と安全に役立つ」はじめて8割を超える

2012/03/18 12:00

内閣府は2012年3月12日、自衛隊・防衛問題に関する定期世論調査の結果を発表した。それによると「日米安全保障条約」が日本の平和と安全に役立っていると考える人は8割を超え、1978年の同項目計測開始以来最大値を示していることが分かった。男女別では男性が、世代別では中堅層が高い値を示している。また「日本の安全を守るための方法」としても、現状の「日米安保体制維持」を支持する人が8割を超えており、こちらも調査以来の最高値を示している(【発表リリース】)。

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今調査は2012年1月5日から22日にかけて、全国20歳以上の層化2段無作為抽出法で選ばれた男女に対して、調査員による個別面接聴取法行われたもの。有効回答数は1893人、男女比は898対995、世代構成比は20代163人・30代270人・40代321人・50代302人・60代427人・70歳以上410人。なお今調査全体は1969年以来、原則3年おきに行われている。

「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」、通常は「日米安全保障条約」と呼ばれる日米間の条約は、両国の同盟関係の根幹を成す条約として知られている。また、両国間の関係50周年を記念して在日米軍司令部からオリジナルの解説漫画が刊行されたことは、先日【在日米軍司令部、日米同盟50周年を記念したオリジナル漫画第4部を公開】などでお伝えした通り。

その安保条約について、「日本の」平和と安全に役立っているか否かを5段階評価で聞いたところ、「役立っている」「どちらかといえば役立っている」を合わせた「役立っている」派は81.2%を占める結果となった。逆に「役だっていない」派は10.9%と1割強に過ぎない。

↑ 日米安全保障条約が日本の平和と安全に役だっていると思うか(内閣府調査)(2012年)
↑ 日米安全保障条約が日本の平和と安全に役だっていると思うか(内閣府調査)(2012年)

属性別に見ると、女性・若年層の否定感、高齢層の留保感がやや強いように見受けられる。軍事的な話には拒否反応を示しやすい属性でもあることから、この動きは当然といえる。

また経年別に見ると、湾岸戦争時に大きな動き…「役だっていない」派の増加が確認できるが、それ以外は概して「役立っている」派が漸増。「役だっていない」派は横ばいで推移しているのが確認できる。

↑ 日米安全保障条約が日本の平和と安全に役だっていると思うか(経年変化)(内閣府調査)
↑ 日米安全保障条約が日本の平和と安全に役だっていると思うか(経年変化)(内閣府調査)

見方を変えると「分からない」、あるいは判断留保の人の割合が減ってきたということでもある。時間の経過と共に安保の意味合いが浸透し、はっきりと判断をする人が増えてきたということだろう。そして「役だっていない」派が増加しないところから、「分からない」人達の多くが判断した結果、「役立っている」と認識したものと考えられる。

それでは「安保の是非」では無く、「安保以外の体制で日本の安全を守る方法は選択できないのか」という問いをしたのなら、現状への認識はどのような違いを見せるのか。

↑ 日本の安全を守るための方法(内閣府調査)(2012年)
↑ 日本の安全を守るための方法(内閣府調査)(2012年)

先の「役立っている」派が、ほぼ「現状維持」にスライドした形で、得票率もほぼ同等な値が出ている。次いで多いのは「安保を撤回して自衛隊のみで日本の安全を守る」との回答だが、どの属性でも1割に満たない。「安保撤回・自衛隊も縮小か廃止」(この状態でどのようにして安全を守るのかは不明だが)の回答者は1-2%程度しか無いく、多くは「分からない」との回答に収まっている。

今件を経年別に見ると、やはり戦時関連の大きな出来事があると「現状」への反発が強くなることや、近年に連れて現状維持への意向が大きくなるのが分かる。

↑ 日本の安全を守るための方法(内閣府調査)
↑ 日本の安全を守るための方法(内閣府調査)

昨今では「非武装化」的な意見は漸減し、むしろ「自衛隊のみ」の意見が増加する兆しもあるが、いずれもぶれの範囲でしか無いほどの少数意見。特に直近で「現状維持」が82.3%とはじめて8割を超したあたり、大勢の意見は「日本の平和・安全には日米安保の維持が一番」と見て問題は無いだろう。


■関連記事:
【日米安保のアメリカ側評価は約9割】

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