自衛隊の国際平和協力活動、9割近くは「評価する」(2015年)(最新)

2015/03/12 08:20

自衛隊による活動の一つに、海外における国際平和協力活動がある。国際平和の維持を主目的とし、他国との関係無くしては状態の維持すら難しいほどに密接な関係を有するようになった国際社会においては、これもまた日本そのものの平和と繁栄に貢献する活動に違いない。一方でその行為については賛否両論がなされているのも事実である。今回は内閣府が2015年3月9日付で発表した自衛隊・防衛問題に関する定期世論調査から、自衛隊の海外での活動に対する評価について確認していくことにする(【自衛隊・防衛問題に関する世論調査(平成27年1月調査)】)。

スポンサードリンク


今調査に関する調査要項は先行記事【自衛隊への好感度92.2%・調査以来最高値を更新(2015年)(最新)】を参照のこと。

自衛隊における海外の活動とは「国際平和協力活動」を意味する。これは【国際平和協力本部事務局】の区分によると、「国連平和維持活動(United Nations Peacekeeping Operations、国連PKO))」の他に「人道的な国際救援活動」「国際的な選挙監視活動」などが該当する。

↑ 国際平和協力業務の仕組み。公式ページより抜粋
↑ 国際平和協力業務の仕組み。公式ページより抜粋

これらの活動に対し、どの程度の評価をしているのかについて、肯定的評価「大いに評価」「ある程度評価」と否定的評価「あまり評価せず」「全く評価せず」合わせて4段階、加えて「分からない」の選択肢から選んでもらったところ、「大いに評価」「ある程度評価」の肯定的評価派は89.8%に達した。逆に否定的評価派は7.3%に留まる結果となった。

↑ 自衛隊の海外での活動に対する評価(内閣府調査)(2015年)
↑ 自衛隊の海外での活動に対する評価(内閣府調査)(2015年)

女性及び高齢者・若年層で「分からない」の回答率が高いのは、今件の調査結果における各調査項目で似たような傾向を示している状況同様に、「判断に至るだけの情報・知識を習得していない」実態による選択の可能性が高い。啓蒙不足による結果と言える。あるいはその属性では元々興味が無い人が多いのも要因かもしれない。

興味深いのは「大いに評価」の値。30代がもっとも多く、それ以降は歳と共に漸減する傾向にある。「ある程度評価」の値は世代による変化は見受けられないことから、単純に歳を経るに連れて、国際平和協力業務などの自衛隊による海外での活動を「強く」肯定できる人が減っていることを意味する。自衛隊の海外活動に関しては単純に評価する・しないでは割り切れない、さまざまな想いが錯綜しているものと考えられる。

もっともこれらの違いは、多くて10ポイント内外の違いでしか無く、総論としては「賛成派は圧倒的多数」との事実を呈することができる。

一方で国際平和協力活動の内容・規模については「現状維持派」が多数であり、より積極的な参加とまでは考えていないようだ。

↑ 国際平和協力活動への取り組み(内閣府調査)(2012-2015年)
↑ 国際平和協力活動への取り組み(内閣府調査)(2012-2015年)

前回調査の2012年当時の結果と比べると、積極姿勢派が減り、現状維持派が増えている。また否定派も減っている。他の調査項目では自衛隊への期待に関し、日本国内、あるいは周辺環境での責務への期待が一層高まっていることから、国際平和協力活動の意義や必要性には肯定的であっても、「まずは日本国内の事案対応をより充実すべき」との考えが強まっているのかもしれない。


■関連記事:
【増強3割、同程度6割、縮小5%足らず…自衛隊の防衛力への要望(2015年)(最新)】
【現状維持派は半数、現状以上に積極参加希望は3割強…日本のPKO参加について(2011年版)】
【日本の高さは竹島・尖閣が原因か…戦争やテロのリスク、国民はどれほど懸念しているか(2010-2014年)(最新)】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー