災害派遣と国防…自衛隊の存在意義、これまでとこれから

2012/03/16 12:00

内閣府は2012年3月12日、自衛隊・防衛問題に関する定期世論調査の結果を発表した。それによると自衛隊の存在理由について「災害派遣」を上げた人は8割を超えており、8割近くの値を示した「国の安全の確保」をも上回っていることが分かった。今後力を入れて行くべき面でも、この2点が多くの人の賛同を集めている。前回からの変移では「国の安全の確保(侵略防止)」の項目に大きな伸びが確認できる(【発表リリース】)。

スポンサードリンク


今調査は2012年1月5日から22日にかけて、全国20歳以上の層化2段無作為抽出法で選ばれた男女に対して、調査員による個別面接聴取法行われたもの。有効回答数は1893人、男女比は898対995、世代構成比は20代163人・30代270人・40代321人・50代302人・60代427人・70歳以上410人。なお今調査は1969年以来、原則3年おきに行われている。

現在における自衛隊の存在理由について、複数回答で尋ねたところ、もっとも多くの人が同意を示したのは「災害派遣」で82.9%に達していた。東日本大地震・震災における活躍ぶりで改めて評価されたと考えて良い。

↑ 自衛隊の存在理由(複数回答)(内閣府調査)(2012年)
↑ 自衛隊の存在理由(複数回答)(内閣府調査)(2012年)

次いで多くの人が回答したのは「国の安全の確保(外敵からの侵略防止)」。こちらが78.6%に達している。以降「国際平和協力活動への取り組み」「国内治安維持」が5割近くで続き、「不審船や武装工作員への対応」「民生協力」「弾道ミサイル攻撃への対応」などが並んでいる。

もっとも、広い範囲での「外敵の侵略から国を守る」という観点では、直接的な表現の「国の安全の確保」以外に「不審船や武装工作員への対応」「弾道ミサイル攻撃への対応」(場合によっては「国内治安維持」も含まれる)も該当すると考えても良い。従って、自衛隊本来の意義「武力侵攻から国を守る」が大いに評価されていることに変わりは無い。

一方、「これまで」ではなく「これから」の意義、言い換えれば今後どのような面に力を入れて行くべきとの点でも、トップ2は「災害派遣」と「国の安全の確保(外敵からの侵略防止)」で変わるところが無い。

↑ 自衛隊が今後力を入れて行くべき面(複数回答)(内閣府調査)(2012年)
↑ 自衛隊が今後力を入れて行くべき面(複数回答)(内閣府調査)(2012年)

順番はほぼ変化は無いものの、「弾道ミサイル攻撃への対応」がやや順位を上げており、状況のひっ迫度と自衛隊への期待の高さをうかがわせる。

「現状」「今後」双方の項目で目に留まるのは、「国の安全の確保(外敵からの侵略防止)」「不審船や武装工作員への対応」「弾道ミサイル攻撃への対応」のような、日本への直接的武力行使への対応への意義・期待が前回調査より大きな高まりを見せていること。元々値が高かったこともあるが、東日本大地震・震災の後に行われた調査にも関わらず、前回調査からの上昇率では「国の安全の確保(外敵からの侵略防止)」の方が「災害派遣」よりも上。この状況を見ると昨今の国際情勢に対し、緊迫感を覚える人が増えているのが容易に推測できよう。


■関連記事:
【防衛省、ミサイル防衛システム運用進む・4年間でパトリオットを10基地15部隊に配備】

スポンサードリンク


関連記事



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2018 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー