ネットショッピング動向をグラフ化してみる(2015年)

2015/02/12 05:25

スマートフォンやパソコンをはじめとした多種多様な道具を使い、気軽に、そして瞬時に、距離を感じさせずに情報のやりとりを可能とする技術とインフラ、インターネット。その普及は多様な方面に革新的な変化をもたらしている。その一つが通販部門。インターネットを用いて実商品やサービスの注文をしたり、さらにはデジタルデータ・権利を購入する仕組みは、通販のハードルを大いに下げ、それこそ近所のコンビニで買い物をするかのような手軽さを提供するようになった。今回はインターネットが利用できる端末の普及率向上、サービスの充実や取扱業者の増加でますます生活に密着したものとなりつつあるインターネットショッピング(ネットショッピング)に関し、総務省の定点観測的調査の一つ、家計消費状況調査の結果をもとに、その動向を確認していくことにする(【家計消費状況調査】)。

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確実に増加する利用率、利用額


家計消費状況調査は2002年1月分から調査結果が公開されているが、月単位では二人以上世帯のみの公開となる。そこで二人以上世帯の動向を確認していくことにする。まずはインターネットを利用した支出額の推移。ここにおける「利用」とはインターネット上で商品やサービスの注文、予約をした場合を意味し、店頭で直接注文や予約をした場合は含めない。各種物理的商品(ピザの注文など、さらにはネットで注文して外食した場合も含む)、サービス、デジタルコンテンツの購入も含まれる。インターネットで購入手続きを行い、コンビニで支払いをした場合は含むが、不動産の購入や投資活動、財産の移動、寄付などは該当しない。

次に示すのは二人以上世帯における、インターネットを利用した支出額の推移。非利用者も含めた平均額であることから、利用世帯率と利用世帯における利用額の動向双方を合わせた、一般的な利用状況を示すことになる。

↑ インターネットを利用した支出額(二人以上世帯、月次、平均、円(非利用者含む))
↑ インターネットを利用した支出額(二人以上世帯、月次、平均、円(非利用者含む))

↑ インターネットを利用した支出額(2011年1月-)(二人以上世帯、月次、平均、円(非利用者含む))
↑ インターネットを利用した支出額(2011年1月-)(二人以上世帯、月次、平均、円(非利用者含む))

インターネットそのものの普及やインターネット上で買い物が出来るサービスの増加もあり、まさに右肩上がりの状態を示している。またここ数年間に限れば、広告費動向の記事で言及している「年末と年度末はインターネット広告費が有意に上昇する。これはインターネット通販の需要が急増するのに合わせて云々」との話を裏付ける動きが確認できる。

非利用者も含めた世帯単位でのインターネットを利用した支出額は、直近の2014年12月においては7763円。2002年1月の時点では1000円にも満たなかったのと比べて、格段に増加していることになる。

非利用者も含めた世帯単位の平均額が上昇しているのは、利用世帯率の増加と、利用している世帯の利用額の上昇、双方の結果によるもの。実際、利用世帯率もまた右肩上がりで、直近の2014年12月では28.0%に達している。

↑ インターネット経由で注文をした世帯割合(二人以上世帯、月次)
↑ インターネット経由で注文をした世帯割合(二人以上世帯、月次)

今では大よそ3割の世帯がネットショッピングをしている計算になる。

利用者における利用額は微増


インターネットショッピングに関して世帯全体の利用額は右肩上がり、利用率も右肩上がり。ならば利用世帯における平均額はどのような推移を示しているのだろうか。

↑ インターネットを利用した支出額(二人以上世帯、月次、平均、円(利用者限定))
↑ インターネットを利用した支出額(二人以上世帯、月次、平均、円(利用者限定))

↑ インターネットを利用した支出額(2011年1月-)(二人以上世帯、月次、平均、円(利用者限定))
↑ インターネットを利用した支出額(2011年1月-)(二人以上世帯、月次、平均、円(利用者限定))

利用者限定で見ても、利用額は漸増している。ただし世帯全体の上昇度合いと比べると穏やかなものに留まっている。もっとも年末・年度末に利用額が上昇するのは利用者に限定しても明らかな形で数字となって表れているのが分かる。しかしながら世帯全体の動向と比べると盛り上がり方はいくぶん穏やか。これは年末・年度末のみにネットショッピングをする世帯が少なからずいるからに他ならない。

また直近の2014年12月では2万7726円を示している。大よそ3万円近くとなる。



「インターネット経由で無くとも、年末や年度末は買い物が多くなる。ネットショッピングの額面が増えるのも当然では」との話もある。実際、支出総額の動向を見ても、年末・年度末はそれ以外の月と比べ、支出が増加する傾向にある。

↑ 支出総額(二人以上世帯、月次、平均、円)
↑ 支出総額(二人以上世帯、月次、平均、円)

↑ 支出総額(2011年1月-)(二人以上世帯、月次、平均、円)
↑ 支出総額(2011年1月-)(二人以上世帯、月次、平均、円)

しかしながらその他の月の額と比べた、年末・年度末の増加状況は、ネットショッピングの支出額動向の盛り上がり方よりははるかに穏やか。それに支出総額にはネットショッピングの支出額も含まれるので、起伏がある程度生じるのは当然の話となる。

ネットショッピングの利用率、利用額の増加が続いていること、そして年末と年度末には利用額・利用率双方において一層活況な動きを示し、それは普通の消費性向全体以上の増加ぶりを示していることが、あらためて確認できよう。


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