シニアに好まれる食パン…世代別・単身世帯の「食パン」「カップめん」「ハンバーガー」などの支出比率をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(2014年)

2014/03/27 08:00

総務省統計局が2014年2月18日にデータ更新(2013年・年次分反映)を行った【家計調査(家計収支編)調査結果】の公開値を基に、複数の記事において、色々な属性の世帯における消費性向を支出額や購入頻度などの観点から推し量り、人々の日常生活の様相を垣間見ている。今回は少々視線を変え、「単身世帯(一人暮らし)」に限定し、「食パン」や「カップめん」などが、食費全体に対するウエイトを確認していくことにする。シンプルな食材の世代別利用性向、そして各世代の一人暮らし世帯における食事性向の一部が見えてくるはず。とりわけ今後問題視されるに違いない、一人暮らしのシニア層の食生活が気になるところである。

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食パンはシニア層ほど良く買う法則


今件データは該当する「家計調査報告」のデータの中から、「食料(食費)」「食パン」「他のパン」「カップめん」「即席めん」「ハンバーガー」「他の主食的外食」について抽出したもの。これらの項目が具体的にどのような食品を示しているかは、【収支項目分類及びその内容例示(平成22年1月改定)】(現時点で最新のもの)で次のように解説されている。

↑ 各種項目の具体的品目解説

また、家計調査では単身世帯の世代について、34歳以下(若年層)・35-59歳(中堅層)・60歳以上(高齢層)に区分している(65歳以上の特化区分もあるが省略)。そこでこの年齢区分に従い、金額ベース、そして食費に対する各項目比率を算出していく。

まずは月次換算をした支出(元資料に掲載されているのは年次の値なので、単純に12で割っている)。「単身世帯」なので当然、世帯主本人のための購入になる。

↑ 単身世帯世代別・食費項目の月次支出(円)(2013年)
↑ 単身世帯世代別・食費項目の月次支出(円)(2013年)

ファミレスなどが含まれる外食は、高齢者になるとグンと額が減る。お好み焼きはともかく、ドーナツやピザパイなどの調達もシニア層の食事としてはイメージしにくい。また、廉価な主食としてイメージされる「カップめん」「ハンバーガー」なども、全般的に若年層の方が出費額は大きい。特に「ハンバーガー」は60歳以上の場合「月33円」しか出費していない計算になる。仮に120円バーガーを対象としたとしても、4か月に1度、1個のみ。500円程度のセットを年に1回食するか否か、という位のイメージ。

他方、唯一「世代を経ることに出費が増える」項目として「食パン」が挙げられる。【3割が「毎日パンを食べますよ」、歳を経るほど「パンが大好き」】でも指摘しているが、「日持ちする」「手間がかからない」などの便宜性から高齢者にも(特に朝食用として)パンは好まれる。しかしこのパンは菓子パンや調理パン(コロッケパンなどの本格的な「調理パン」は今件の「他のパン」には含まれないが、やはり高齢者ほど購入額は下がる傾向にある。データで確認済み)では無く、食パンなどのシンプルなパンを対象としていると読める。

前年の2012年分の値と比較すると、「他のパン」では若年層で大きなマイナス、「ハンバーガー」は中堅層までで大きなプラス、「他の主食的外食」では若年層で大きなプラス・中堅層で大きなマイナスが起きている。特に「他の主食的外食」における中堅層の下落ぶりは著しく、約1370円も減少してしまっている。もっとも2012年は2011年と比べた場合、逆に大きく突出したことが確認されているので、元の、あるべき姿に戻っただけと見た方が正解に近そうだ。

食費全体に占める比率を算出


これを各世代毎に、食費に占める比率について算出したのが次のグラフ。

↑ 単身世帯世代別・食費項目の食費全体比(2013年)
↑ 単身世帯世代別・食費項目の食費全体比(2013年)

見た目では金額の変移グラフとの違いはほとんど無い。同じ「単身世帯」でも若年層と高齢層では食事構成も大きく異なることが、この比率区分からも分かる。特に単身若年層は食費の(外食費の、ではない)約1/7をファミレスなどの外食に費やしていることになる。

前年2012年との差で見ると、やはり額面の上で大きく変化した中堅層の「他の主食的外食」で、食費全体に占める比率も大幅に減少している(前年は13.08%だった)。



今件記事で単身世帯に的を絞ったのは、今後若年層・高齢層共に単身世帯の増加が容易に予想できること、そして「食パン」と「他のパン」をわざわざ取り上げたのは【ちぎりパン(敷島製パン/セブンイレブン)】でも紹介したように、高齢者に配慮したパン、特にシンプルな食パン系の新商品が目に留まるようになったのが、その理由。また昨今ではコンビニのプライベートブランドに代表される、高級食パンの展開が一種のブームと化しており、しかも購入層には多分に中堅層からシニア層がいることも、大きな精査動機として挙げられる。

別項目の話になるが、同じくコンビニで大いに反響を呼んでいるドリップコーヒーが多分に影響し、「コーヒー飲料」の支出金額や購入頻度に有意な動きが確認できている。高級食パンブームもさらに広域に展開すれば、シニア層を中心に金額の明らかな上昇を見ることができるだろうか。来年以降の動きに注目したい。


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