1か月の雑誌購入金額は109円!? 週刊誌や雑誌、書籍の支出額をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))(2014年)

2014/03/17 14:00

総務省統計局は2014年2月18日付で、【家計調査報告(家計収支編)における2013年分平均速報結果】を発表した。今結果内容からは、一般世帯の金銭勘定を家計の支出面を通じて詳細に知ることができる。そこでこの値を基に、多様な切り口から最新の家計の内情を探ることにする。今回は現時点で開示されているデータでは最新の2014年1月分(月次)における、家計(世帯)単位での週刊誌や雑誌、書籍といった紙媒体に関する購入度合いの確認を行う。コンビニの雑誌コーナーの変容、いわゆる「街の本屋さん」の撤退など、激しい動きが見受けられる出版業界だが、平均的な世帯ではどの程度の頻度、額で雑誌などが購入されているのだろうか。

スポンサードリンク


具体的なデータの取得元は、家計調査報告内の【「4.詳細結果表 e-Stat」内の「二人以上世帯」から「月次」】を選ぶ。単身世帯は消費性向が大きく異なるため、今回は取り上げない。該当ファイルは最新月の2014年1月における「<品目分類>1世帯当たり年間の支出金額、購入数量及び平均価格 4-1 全国 二人以上の世帯」。

対象となる書籍関連のデータは、「9.3 書籍・他の印刷物」及びその下部層部分「850-859」。世帯平均構成員数(3.04人)が提示されているので、新聞以外の一人当たりの額なども計算し、合わせてグラフ化する。新聞を除いたのは、新聞は通常世帯・月単位で購読するので、一人当たりの数字を出しても意味を持たないため。なお直近のデータでは、調査世帯数は7729世帯、世帯平均構成員数は3.04人、18歳未満人員は0.59人、有業人員(働いている人)は1.35人などとなっている。

↑ 2014年1月における二人以上世帯の平均支出金額
↑ 2014年1月における二人以上世帯の平均支出金額

↑ 2014年1月における二人以上世帯の”一人当たり”平均支出金額
↑ 2014年1月における二人以上世帯の”一人当たり”平均支出金額

項目名で補足をしておくと、「購入世帯数」は純粋に購入者が一人でも居た世帯の割合。1世帯内で複数の人が購入していても、購入世帯としては1件としてカウントする。そして「世帯購入頻度」は世帯単位での月あたり購入頻度。例えば1月中に誰かが2回雑誌を購入すれば、その世帯の購入頻度は200%になる。非購入世帯も含めての計算であることに注意。また今回参照したファイルは2014年1月分であるため、その一か月分のみでの値であることにも留意されたい。

これらのデータから読みとれる(2014年1月時点における)傾向は次の通り。

・「世帯購入ルートで」一人も新聞を読んでいない(二人以上の)世帯は3割以上に達している。

・雑誌や週刊誌を一人も購入しない世帯は約4/5。購入する人がいる世帯は、月2回近く買い求めている(38.0÷19.9≒1.91)。

・一人当たりの週刊誌や雑誌購入金額は108円88銭。通常の週刊誌は200円後半から300円はするので(例えば週刊少年サンデーは税込270円・週刊少年マガジンは税込260円)、平均して月に1冊も買われていない計算になる。3か月でも1冊強(2冊には及ばない)。世帯レベルで計算しても、ようやく1冊/月程度。

新聞は月ベースで頼んで配達してもらう以外に、駅売りなどで時々購入しているケースもある。その場合、家計には把握・算出されない場合が多い(サラリーマンの場合は自分のこづかいで買うため、家計としての計上は難しい。多分に「世帯主こづかい(使途不明)」の一部に収められているものと思われる)。そのため「新聞購入」という実情では、もう少し上乗せされることになる。

今データを見る限り、とりわけ雑誌の購入額・頻度の少なさには、あらためて驚かされる。仮に週刊誌を1誌、毎週購入したとすれば、1か月で1000円程度(上記の週刊少年サンデーを購入したとして、270×4=1080円)。週刊誌を定期購入している人が1人いれば、その人に連動する形で9人の「1か月間雑誌や週刊誌は何も買わない」がいて、ようやく平均値に達する計算になる。

↑ 仮に一人が週刊誌を毎週1冊ずつ買っていれば、他の9.0人は一冊も買っていない計算
↑ 仮に一人が週刊誌を毎週1冊ずつ買っていれば、他の9.0人は一冊も買っていない計算

もちろんこれは二人以上世帯のみの話で、趣味趣向への購入性向が高い単身世帯では、もう少し上乗せした値になる。とはいえ、多分を占める二人以上世帯の実情としては、目をそらしたくなる現実でもある。

ここまで雑誌や週刊誌への出費が減っている理由としては、インターネットやモバイル端末の普及による、情報取得元の多様化が挙げられる。移動中における「時間つぶし」のツールが多数用意され、週刊誌や雑誌を選ぶ必要性が薄れたのが大きな要因。通勤時間帯の電車を見回して、どれだけ週刊誌を読んでいる人がいるか、一方でモバイル端末の類を操作している人がいるか、確かめて見れば、その現状が良くわかる。

次の機会以降の記事では、家計調査報告の値を元に、主に年次ベースでの動向を確認していく。その中で雑誌や新聞などに関する、月毎の差異を考慮しなくても良い、複数年間に渡る動向を確認可能なものも紹介する。社会生活の変化を、支出金額の面から推し量ることができよう。


■関連記事:
【不調・堅調の二極化か…諸種雑誌部数動向(2013年10-12月)】
【本屋の場所、大きさ別・雑誌やコミックの売上全体に占める割合をグラフ化してみる(2013年)(最新)】
【食品、雑誌、たばこ…コンビニから無くなったら困るものとは?】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー