「共働き(希望)」な夫婦は多い…アメリカ合衆国の夫婦における労働意欲をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/02/05 05:00

可処分所得の減退や労働価値観、社会的男女観の変化に伴い、日本では夫婦における共働き世帯が増加している。この「共働き」との夫婦のスタイルについて、労働に対する見識や男女の価値観では日本に先行していることが多いアメリカ合衆国(以後アメリカ)の状況を、【アメリカ合衆国国勢調査局の「Families and Living Arrangements」項目】の公開値をもとに確認していく。

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過半数の夫婦は「共働き希望」


次に示すのはアメリカにおける夫婦の労働意欲状況を示したもの。具体的には夫と妻それぞれについて、労働力人口(就労中であるか、労働の意欲と能力があり就職先を探している人)に該当するか否かを示している。該当者全員が就業中では無い、失業者の場合もあることに注意。

↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全夫婦組比率)
↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全夫婦組比率)

↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全夫婦組比率)(2001年-)
↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全夫婦組比率)(2001年-)

大よそ半数の夫婦は共働き、少なくともその状況を望んでおり、夫のみは2割台でしかない。また妻のみの就労状態を望む夫婦は1割にも満たない。

経年変化を見ると、夫のみの就労希望夫婦は漸減し、1990年代半ば以降はほぼ横ばい、共働きを望む夫婦は漸増していたが、今世紀に入ってからは漸減している。他方、妻のみは漸増しており、男女における夫婦間・就業観の変化を感じさせる。またここ数年で「双方非労働力人口」が上昇機運を示しているが、これは多分に高齢夫婦の増加によるところだろう(夫婦共に定年退職を迎え年金生活に入り、就業を望まなければ、非労働力人口化する)。

ともあれ、アメリカでも夫婦の就業スタイルとしては、共働きがメインであることに変わりはない。

子供が居る場合は……!?


夫婦内に子供が居る場合、状況は大きく変わってくる。まず夫婦自身がシニア層である可能性は低くなり、同時に子供のお守りなどを考慮する必要が出てくる(もっともアメリカの場合は多分にベビーシッターが使われるが)。

次に示すのは18歳未満の子供が居る夫婦の場合。共働きを望む夫婦率は2/3前後と高くなる一方、夫のみの値もやや高いものとなり、妻のみ、「双方非労働力人口」はゼロ近くでの低迷で維持されている。

↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全該当夫婦組比率)(18歳未満の子供がいる夫婦限定)
↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全該当夫婦組比率)(18歳未満の子供がいる夫婦限定)

↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全該当夫婦組比率)(2001年-)(18歳未満の子供がいる夫婦限定)
↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全該当夫婦組比率)(2001年-)(18歳未満の子供がいる夫婦限定)

それでも少しずつ夫のみ・妻のみ就労意欲を持つ夫婦が前世紀末から漸増しており、子供に対する夫婦の接し方への価値観に変化が見えてきた感はある。

子供の年齢を6歳未満に仕切り直すと、夫のみの値は増加する。

↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全該当夫婦組比率)(6歳未満の子供がいる夫婦限定)
↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全該当夫婦組比率)(6歳未満の子供がいる夫婦限定)

↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全該当夫婦組比率)(2001年-)(6歳未満の子供がいる夫婦限定)
↑ アメリカ合衆国における夫婦内の労働意欲状況推移(労働力人口であるか否か)(対全該当夫婦組比率)(2001年-)(6歳未満の子供がいる夫婦限定)

最近に至り少しずつ「妻のみ」の値が増加しているのは18歳未満の場合と同じだが、それでも夫の値が高めに維持されていることに違いは無い。やはり子供が幼い時分は、妻が子供の面倒を見るために家事を仕切ると判断している夫婦が多いのだろう。



繰り返しになるが今件はあくまでも労働力人口における比率推移であり、就業動向では無い。とはいえアメリカの失業率が5%強で推移している状況を見るに、「双方非労働力人口」を除けば大よそ今件グラフと類似した動きを示していると認識しても問題は無い。

いずれにせよアメリカもまた日本同様、むしろ比率動向を見れば日本以上に共働き化が進んでいることになる。環境整備の上で参考になる点があれば、日本も学ぶべき点が多分にあるかもしれない。


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