政治や選挙に対する子供達の関心度合いをグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/05/11 11:34

国政、地方自治体の選挙で投票する資格(選挙権)は20歳を過ぎないと得ることはできなかったが、2015年6月に可決成立した改正公職選挙法により、選挙権は18歳以上に与えられることとなった(2016年6月19日に施行)。この引き下げが適用される国政選挙は2016年夏の参議院議員選挙からで、その時に選挙権を得られる子供達における政治や選挙への関心がどの程度なのかについて、これまで以上に熱い視線が注がれている。そして現在選挙権が無い歳の子供達でも、国や地域の政治、そして選挙に興味を持つことは大いに意義がある。それは自分達の生活に直接係わる物事で、社会の仕組みを知るのに大いに役立つからに他ならない。また歳を経て選挙権を得た後の、政治・選挙に対する姿勢にも大きく影響しうる。今回は少年教育振興機構が2016年5月2日に発表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」報告書の結果をもとに、国や地域の政治や選挙について、子供達がどの程度興味関心を抱いているかを確認していくことにする(【「青少年の体験活動等に関する実態調査」(平成26年度調査)報告書】)。

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「政治や選挙に関心あり」は3割


今調査の調査要項については先行記事【果物の皮を包丁でむいたり、ぞうきんを絞ったり……いまどきの子供事情を探る】を参考のこと。

次に示すのは直近となる2014年度において回答者が国、そして地域の政治や選挙にどれほど関心を抱いているかを示したもの。青系統が肯定派、赤系統が否定派となっているが、ぱっと見で分かる通り赤系統の面積が大きい。つまり政治や選挙に関心が無い子供が多いことになる。

↑ 国や地域の政治や選挙について関心がある(2014年度)
↑ 国や地域の政治や選挙について関心がある(2014年度)

小学6年生でややイレギュラーな値が出ているが、学年別の傾向的な差異は見られず、強い関心派が1割、弱い関心派が2割、弱い非関心派が3割強、強い非関心派が3割程度といったところ。小学生はまだしも、中高生に至るまで関心派が少数なのには少々驚かされる。もっとも強い非関心派は大よそ学年と共に減少する傾向にあることから、これからさらに歳を重ね、成人に達して選挙権を確保するまで、強い非関心からの脱却は続くものと思われる。

ただし高校2年生は、今後の選挙においては翌年にでも選挙権を得ることに成りうる。この低さでは投票率の低迷につながりかねず、問題視する必要がある。次回調査以降の動向を見極めたい。

男女別に仕切り分けしたのが次のグラフ。

↑ 国や地域の政治や選挙について関心がある(2014年度、男女別)
↑ 国や地域の政治や選挙について関心がある(2014年度、男女別)

小学生では多少のぶれがあるものの男女差はほとんど見られないが、中学生以降になると明らかに男子の方が高い関心度合いを示すようになる。表現を変えれば、女子の方が醒めている。特に選挙権を間もなく得る高校2年生で男女間に10%ポイント程度の関心層の差異が出ている状況は、今後未成年者などに向けた投票アピール・啓蒙活動の際に、関係方面は色々と頭を悩ませるに違いない。

経年変化は大よそ変化ナシ


これを経年別に見たのが次のグラフ。

↑ 国や地域の政治や選挙について関心がある(経年変化)
↑ 国や地域の政治や選挙について関心がある(経年変化)

強い関心派が若干増えているようにも見えるが、その分強い非関心派も増えている。少なくともこの2006年度以降、子供の政治に対する関心度合いは一定、あるいはほんのわずかだが二極化の動きを示しているとみるべきだろう。

次の調査となるであうろ2015年度、あるいは2016年度分では、18歳にまで選挙権の年齢が下げられたこともあり、特に高校生における関心度合いが高まりを見せると思われる。それに従い、調査対象となる子供全体でも、値は底上げされることだろう。その結果が待ち遠しい。



政治や選挙に関心を持つ子供が3割、関心を持たないのは7割との結果は、若年層における投票率の低さに頭を抱えている各方面にとっては、由々しき問題に違いない。一層の啓蒙活動が必要だが、同時に子供にも分かりやすい(当然「正しい」が大前提)、そして興味関心を持たれる、嫌悪感を抱かれない、大人が見ても関心納得のいくような政治の履行や選挙活動が求められよう。


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