ニュースを見聞きしたり分からなかったら調べてみたり…子供達の知的探究心事情(最新)

2018/10/29 04:59

2018-1018新聞や雑誌、テレビやラジオ、そしてインターネットと、世の中は多様な手段で日々の出来事を取得できるツールに満ちあふれている。それらを用いてニュースを見聞きし、社会動向を知るのは、感性を刺激し、知的探究心を充足するのに欠かせない行動となる。今回は国立青少年教育振興機構が2018年8月22日に発表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」報告書の結果をもとに、日々のニュースの見聞状況、そして分からないことに出会った際にそのままにせずに調べてその疑問を解決するか否かの点から、子供達の知的探究心の実情を確認していくことにする(【「青少年の体験活動等に関する実態調査」(平成28年度調査)報告書】)。

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ニュースの見聞きは増加傾向か


今調査の調査要項については先行記事【果物の皮を包丁でむいたり、ぞうきんを絞ったり…いまどきの子供事情を探る】を参考のこと。

次に示すのは新聞やテレビ、インターネットなどの主要メディアを使い、その日のニュースを見聞きしているか否か、しているならばどの程度の度合いかを尋ねたもの。例えば高校生なら6割強は「自分は日々のニュース取得をしている」(「とても当てはまる」+「少し当てはまる」)と意識していることになる。

↑ 新聞やテレビ、インターネットでその日のニュースを読んだり見たりする(2016年度)
↑ 新聞やテレビ、インターネットでその日のニュースを読んだり見たりする(2016年度)

テレビの利用率も影響していると考えられるが、意外にも中高生より小学生の方がニュースを見聞きする割合は高い。小学5年生では7割超でメディアを使ったニュース取得に肯定的。そして小学5年生をピークに、以降は学年が上がるに連れてニュースとの接触度合いは落ちていくことになる。

全体的な経年変化を見ると、2012年度以降で積極的な方向への動きの気配が感じられる。もっとも直近年度では前回調査の2014年度分からやや後ずさりした感はあるが。

↑ 新聞やテレビ、インターネットでその日のニュースを読んだり見たりする
↑ 新聞やテレビ、インターネットでその日のニュースを読んだり見たりする

これは多分に【月ぎめで新聞を取ってる人はどれぐらいいるのだろうか】でも解説の通り、新学習指導要領によって小中高校で新聞などを教材として活用することが示されたのが原因として考えられる。小学校では2011年度から、中学校では2012年度からの実施となっているが、例えば小学生では有意な積極化が確認できる(直近年度では前回調査比でやや後退したが)。高校生はじわりとだが少しずつ増加している雰囲気がある。

↑ 新聞やテレビ、インターネットでその日のニュースを読んだり見たりする(小学5年生)
↑ 新聞やテレビ、インターネットでその日のニュースを読んだり見たりする(小学5年生)

↑ 新聞やテレビ、インターネットでその日のニュースを読んだり見たりする(高校2年生)
↑ 新聞やテレビ、インターネットでその日のニュースを読んだり見たりする(高校2年生)

次回調査の結果が積み上げられれば、その影響による動きがさらに裏付けられるに違いない。

分からないことがあったらそのままにせずに調べる…かな?


知的探究心を確認できる項目としては、日々のニュースの見聞き度合だけでなく、疑問に感じたことをそのままにせず、調べあげてその疑問を解消する、積極的行動をするか否か、その度合いもある。

↑ 分からないことはそのままにしないで調べる(2016年度)
↑ 分からないことはそのままにしないで調べる(2016年度)

中学2年生でいくぶん大きな凹みが生じているのが気になるが、おおよそ低学年ほど「とても当てはまる」の値は高く、年上になるほど減っていく。ただし「少し当てはまる」の値は中学2年生で減るものの、大体年上ほど増えていく。まったく放置することはなく、調べることもあるよ、程度の知的探求心は年上ほど増加するということだろうか。もっともどの学年種類でも6割台が疑問に思ったことを放置せず、調べてその疑問を解消する姿勢を示していることに違いは無い。

経年変化では2012年度から少しずつ増加の動きがある。高校2年生では顕著なものとなっている。

↑ 分からないことはそのままにしないで調べる
↑ 分からないことはそのままにしないで調べる

↑ 分からないことはそのままにしないで調べる(高校2年生)
↑ 分からないことはそのままにしないで調べる(高校2年生)

それだけ高校2年生の「調べて自分の疑問を解消したい」との欲求が強まっていることが推測できる。あるいは元々疑問への探究心は強かったものの、それを気軽に解消できるツール(インターネット、特に携帯電話(とりわけスマートフォン))が普及し始めていることが、この値の上昇を後押ししている可能性はある。もちろん裏付けは今項目の動向だけでは不可能だが、大いに考えられる話ではある。


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