小学1年生16%、高校2年生は96%…子供達の携帯電話保有状況(2016年)(最新)

2016/05/09 05:13

子供達の生活環境、社会習慣、行動様式において、もっとも熱い視線が注がれ、また同時に問題の源となっているのが携帯電話(従来型携帯電話、スマートフォン双方合わせ)。高校生ではすでに9割以上の保有率を示す調査結果も相次ぎ発表されているが、今回は小学1年生以降の保有状況について、少年教育振興機構が2016年5月2日に発表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」報告書の各種公開データから、その実情を確認していくことにする(【「青少年の体験活動等に関する実態調査」(平成26年度調査)報告書】)。

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直近では小学1年生は16%、中学2年生は54%、高校2年生はほぼ全員


今調査の調査要項については先行記事【果物の皮を包丁でむいたり、ぞうきんを絞ったり……いまどきの子供事情を探る】を参考のこと。

次に示すのは直近となる2014年度における、各学年別の携帯電話保有率。冒頭でも触れた通り、今件における携帯電話は(子供向けのGPSを用いた防犯機能に長けた)従来型携帯電話だけに留まらず、スマートフォン、さらにはPHSまで含めたものを指している。また設問では「持っているか」だけを尋ねており、所有権そのものを子供が有している場合に加え、保護者が貸し与え、子供が常用しているパターンも該当する(家族と併用のケースは該当しない)。一方、インターネットが使えるか否かは問われていないので、ネット接続機能が無いもの、あるが封印されているものも該当する。

なお今件設問は直近年度分からスマートフォンと従来型携帯電話など(携帯電話のうちスマートフォン以外)に仕切り分けされているが、一連の報告書のうち概要解説書では携帯電話全体における所有率も表記されている。そこで携帯電話全体だけでなく、従来型携帯電話・スマートフォンそれぞれの所有率を確認する。

↑ 自分用の携帯電話を持っているか(2014年度)
↑ 自分用の携帯電話を持っているか(2014年度)

↑ 自分用の従来型電話を持っているか(2014年度)
↑ 自分用の従来型携帯電話を持っているか(2014年度)

↑ 自分用のスマートフォンを持っているか(2014年度)
↑ 自分用のスマートフォンを持っているか(2014年度)

小学生の所有率の中身は大よそが、防犯目的で持たされている携帯電話によるものだろう。小学1年生では15.5%だが、それが少しずつ保有率を上げていく。しかし小学6年生でも33.7%と1/3程度に留まる。これが中学生になると53.9%、高校生では95.5%にまで跳ね上がる。

見方を変えると、小学生では携帯電話の所有者は少数派だが、中学生になるとほぼ同率、そして高校生では圧倒的多数派となる。実質的にはインターネットへのアクセスができる事を考えると(許可されているか、制限のあるなしはまた別)、高校生のほとんどは携帯電話を有し、少なくとも電子メールのやり取りはできると見て良い。今調査は2015年2月から3月に実施された結果のため、現在ではさらに値が伸びている、あるいはスマートフォンにシフトしているものと考えられる。

携帯電話の中身を見ていくと、従来型携帯電話は小学4年がピークで3割近く。それ以降は少しずつ所有率が減退。スマートフォンは小学生ではほとんど持たれていないが、それでも小学6年になると1割を超える。そして中学生ではすでに4割、高校生では9割近くとなる。いわゆる格安スマホも機能制限型のスマートフォンもスマートフォンと認識されて回答値に反映されているはずだが、小学6年では10人に1人以上、中学2年でも5人に2人がスマートフォンを有している現状は、ほんの数年前には想像もできなかったに違いない。

なお高校2年生では従来型携帯電話とスマートフォンの所有率を単純に足すと100%を超え、携帯電話全体の所有率を上回ってしまう。これは幼い時に持っていた・持たされていた従来型携帯電話をそのまま所有・利用しつつ、スマートフォンにメインの利用端末を移している事例が少なからずあるからと考えられる。

急速な上昇を示す普及率


これを経年変化で見た結果が次のグラフ。

↑ 自分用の携帯電話を持っているか(経年変化)(「不明」のぞいて再計算)
↑ 自分用の携帯電話を持っているか(経年変化)(「不明」のぞいて再計算)

2006年度から2010年度まではほぼ横ばいだが、2012年度は急激な成長ぶりを示している。この上昇の仕方について当時の報告書では「特に、小学生での平成22年から平成24年にかけての増加が大きく、小学2年では、所有率が約3倍になっている(小学2年平成22年:5.2%→平成24年:17.8%)。これは、GPSや防犯ブザーなどの機能が付いた小学生向けの携帯端末やスマートフォンの普及による影響が考えられる」と説明している。他の多数の調査結果でも2013年、早いものでは2012年から未成年者全体ではスマートフォンの、小学生に限れば子供向け携帯電話の急速な普及浸透が数字となって表れており、この時期に日本の若年層の間に「ケータイ革命」「スマホ革命」的な動きが生じたものと考えられる。

そして直近となる2014年度では、2012年度に生じた大幅な上昇の勢いは継続中で、5割に届こうとしている。従来型携帯電話とスマートフォンの種類仕切り分けが成されたのが2014年度からのため、詳細を確認することはできないが、恐らくはスマートフォンの急速な普及が2012年度分以上に進み、この流れを形成したものと考えられる。

この2012年度分、そして2014年度分の急激な上昇の動きが、一層把握できるのが、次に示す学年別の動向。

↑ 自分用の携帯電話を持っているか(経年変化)(学年別、「ある」率)
↑ 自分用の携帯電話を持っているか(経年変化)(学年別、「ある」率)

2012年度分ではどの学年でも有意に上昇しているのが分かる。とりわけ小学生、なかでも若年層の急激な上昇ぶりが目立っている。また中学2年や小学2年に見られるように、ここ数年間は減少の動きすら示していた学年が、それこそ特需的な形で上昇している。

そして直近の2014年度分では前回調査で大きく上げた各学年のうち、中学・高校ではいくぶんの下げが見られるものの、小学生ではさらなる増加ぶりが確認できる。特に小学生の間にスマートフォンが普及し始めている状況が想起される。

次回調査は2015年度分か2016年度分となるはず。高校生はほぼ上限に達しているため大きな動きはないだろうが、小中学生の間ではさらなる所有率の上昇が見られるに違いない。


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