前年同時期比で販売額は23%減少・消費税増も影響か…田中貴金属、2014年上半期における投資用金地金などの取引量を発表

2014/07/24 15:00

田中貴金属は2014年7月24日、同社における2014年上半期(1月から6月)の投資用金地金、プラチナ地金の販売量と買取量の数値などを発表した。その内容によれば金価格は前年同期比でやや価格は下がるも、(田中貴金属側による)金の販売量は減少し23%の減となった。また金の買取量も46%と大きく減少している。田中貴金属側では消費税の税率改定と、金の長期的な資産形成認識の高まりが要因であると分析している(【田中貴金属公式サイト】)。

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リリースによれば2014年前半期における金の平均価格は1グラムあたり4297円(税別、以下同)。昨年同期の平均価格4709円/グラムを400円ほど下回ることとなった。通期価格では過去最高額を示した昨年2013年の4453円と比べても150円強の値下がりとなる。

↑ 田中貴金属における金(ゴールド)の販売・買取量指数の推移と金価格(指数は2001年の販売量を100とした時の値)(-2014年半期、一部概算)
↑ 田中貴金属における金(ゴールド)の販売・買取量指数の推移と金価格(指数は2001年の販売量を100とした時の値)(-2014年半期、一部概算)

2014年前半期の金価格動向は次の通り。1月末のFOMC(アメリカ連邦公開市場委員会)による量的緩和追加縮小が決定されるのに伴い、新興国を中心とした投資引上げへの懸念が高まり、この経済不安定化への懸念を受けて上昇。それ以降も今なお続いているウクライナ情勢など地政学的リスクの高まりを背景に上昇機運は止まらず、3月17日には日本国内の金価格では今年最高額の4563円/グラムを付ける。

その後はウクライナ情勢がやや沈静化(ロシア軍の撤収発表)し、欧州中央銀行(ECB)の主要政策金利引き下げをはじめとした追加金融緩和策の決定でユーロ安・ドル高が起き、国内価格は下落。しかしその後イラク周辺の情勢悪化を受けて下げ止まり、平均価格は4297円となった。

金地金の売買動向だが、前年同期と比べ、田中貴金属側から見た販売量、つまり一般客の購入量は22.6%減。田中貴金属側から見た買取量、すなわち一般客による販売量は46.4%も減少している。金価格そのものは前年同期で400円ほども値下がりしているにも関わらず販売量が減少しているが、これは消費税の引き上げがマインド的に影響していると分析されている(金の取引は一般的に高額となるため、同じ税率でも税額は大きなものとなり、心理的影響は大きくなる。税別1000万円なら単純計算で税率改定前は消費税分は50万円で済んだのが、改定後は80万円となり、30万円もの実質値上げとなるからだ)。

買取量は消費税率引き上げ後も減少を続けており、こちらについては手元にある金地金を売却せずに手元に残す性向が強くなったとの分析がなされている。「長期的な資産形成としての金保有という認知が浸透」と説明されているが、一方で国際情勢の不安定化が進む中で、一時的に値を下げた金価格が、再び上昇する可能性が高いと見て、売りを抑えている可能性も多分にある。

今後はインドネシア民間機の撃墜に伴い大きく状況が変化を遂げつつあるウクライナ情勢、イスラエルのガザ地区侵攻に代表されるパレスチナ関連問題、そしてイラクやシリアで勢力を拡大しつつあるISISによる同地域の混乱化など、国際情勢が大きく動く(多分に悪化)懸念材料が複数確認されている。情勢の不安定化は概して金価格の上昇につながるが、今年の後半はいかなる状態となるだろうか。


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