大雪やたばこ・雑誌低迷で来客数減少……2014年11月度のコンビニ売上高は既存店が1.7%のマイナス、8か月連続

2014/12/23 10:00

日本フランチャイズチェーン協会は2014年12月22日に、コンビニエンスストアの同年11月度分統計調査月報を、同協会公式サイト上で公開した。その内容によると協会加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス1.7%となり、8か月連続してのマイナスを示すこととなった。コーヒーなどのカウンター商材は前月から引き続き好調だが、北日本の局地的な大雪をはじめとする天候不順、たばこ・雑誌などの従来型集客商品の低迷による客足の減退が響き、売り上げの頭を押さえる形となった(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要、調査対象企業などの詳細、分析記事のバックナンバーは、過去の記事をまとめたページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で解説済み。詳しくはそちらを参照のこと。

主要項目における前年同月比は次の通りとなる。

●店舗売上高:既存店は8か月連続のマイナス、全店は21か月連続のプラス
全店ベース……+2.8%
既存店ベース…−1.7%

●店舗数(前年同月比)
+5.2%

●来店客数:既存店は9か月連続のマイナス、全店は44か月連続のプラス
全店ベース……+2.4%
既存店ベース…−1.8%

●平均客単価:既存店は2か月連続のプラス、全店は3か月ぶりのプラス
全店ベース……+0.4%(597.9円)
既存店ベース…+0.2%(589.2円)

●商品構成別売上前年同月比(既存店ベース)
日配食品……−0.5%
加工食品……−1.5%
非食品………−4.3%
サービス……+8.3%
合計…………−1.7%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

11月は全国的には平均気温が高かったものの、中旬には北日本を中心に局地的な大雪に見舞われるなどの天候不順が襲い、さらに消費性向の低迷感、集客アイテムとしてはなお健在のたばこや雑誌の低迷による来客数の減少による影響も大きく、来客数が減退。客単価は淹れたてコーヒーを筆頭に各種カウンター商材が堅調でプラスを示したものの、来客数によるマイナス分を覆すまでには至らず、結果として売り上げはマイナスとなってしまっている。

先月は言及が無かったたばこ、雑誌に関して、今月は特記事項として取り上げられており、その具体数までは明らかにされていないものの、前年と比べれば明確なレベルで売上、そしてそれに伴い生じているであろう来客数の減退が起きていることがうかがえる。

商品構成別の売上高の動向を見ると、淹れたてーコーヒーの堅調ぶりで全体をけん引する日配食品ですらマイナス0.5%、加工食品・非食品はそれぞれマイナス1.5%・マイナス4.3%とマイナス圏にある。既存店における来客数がマイナス1.8%と結構大きな値を示していることから、日配食品・加工食品は足を引っ張られマイナス圏に沈んだ感は否めない。一方で加工食品は来客数の分を差し引いてもなおマイナスであることを考えると、消費税率引き上げの反動の余波が今なお続いているのに加え、たばこや雑誌の購入者減少の影響が大きく働いているとする解釈が妥当だろう。

売り上げ全体に占める構成比は今回月なら4.8%と小さいものの、サービス部門は相変わらず堅調な伸びを示している(プラス8.3%)。客足がマイナス1.8%の中での売り上げ増であることを考えると、注目に値する伸びではある。多種多様な支払いが可能となり、さらに機能集約が著しい情報端末の利用度が増したのも一因といえる。

リリースでは言及が一切無いものの、現状や巷の声を拾う限りでは、昨今続いているガソリン代の上昇も、客足減退の一因として挙げることができる。昨今の景気ウォッチャー調査の具体的言及でも、コンビニに限らず小売店の来客数減退の要因の一つとして頻繁に登場するようになった。ガソリン代が上がれば、確実に外出・移動機運は押し下げられる。あらゆる「ちょっと必要」にも充足しうる、言葉通り「コンビニエンス(便利)な場所」を存在意義としているコンビニにとって、「気軽に足を運ぶ」機運をつまづかせる要因は致命傷になりかねない。積極的な店舗展開も、商用エリアを拡大し、いつでもどこでも感をかさ上げする施策の一つであると考えれば道理は通る(昔の街中にある万屋的な存在といえる)。

かつて集客と客単価の主軸であった雑誌とたばこは時代の流れの中で、その勢いを確実に減じている。また今後復権の可能性も低い。代替軸となる各種サービス(情報端末やカウンター経由)の提供や、カウンターで提供される淹れたてコーヒーをはじめとする新鮮味あふれる日配食品(昨今のセブン-イレブンにおけるドーナツも然り)は順調に成長を続けているが、今なお模索が続けられていることからも分かる通り、不安定要素は大きい。イレギュラー的要素によって生じた軟調な環境の中でも、堅調な売り上げを維持できる軸の模索も多方面で進められており、関連他業界を巻き込む形で、今後も多様な動きが見られそうだ。


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