新聞を読んでいる人って、1日何分ぐらい目を通してるの?(最新)

2018/12/04 05:15

2018-1125紙媒体としての新聞の閲読率は減少中で、財団法人新聞通信調査会が2018年11月21日に発表したメディアに関する全国世論調査によれば、直近の2018年度においては頻度を問わずに新聞を読んでいる人は70.1%、毎日読む人に限ると47.0%に留まっている。さらにいえばこれら「新聞を読んでいる人」に関しては、どれだけの時間を費やしているかは一切考慮されていない。今回はこの「新聞閲読者における閲読時間」を詳しく見ていくことにする(【発表リリース:第10回メディアに関する世論調査結果】)。

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新聞を読む時間は平均約25分、高齢層は40分近く


今調査の調査要綱は先行記事【じわりと下がるメディアへの信頼度、ようやく下げ止まりか(最新)】を参照のこと。

冒頭にある通り、今調査対象母集団では新聞の毎日閲読率は5割近く、頻度は問わずにとにかく読んでいる人は7割強となる(購読では無く閲読なので、回答者自身が新聞を購入していなくとも読んでいれば該当することに注意)。このうちとにかく読んでいる人に対し、その新聞の1日あたりの閲読時間を尋ね、その平均値を算出した結果が次のグラフ。

なお前年度までは単に閲読時間を尋ねていたが、今年度からはニュースとの接触時間の項目での設問となっている。そして比較される他メディアが例えば「NHKテレビのニュース」などとメディア名に「ニュース」がつけられており、新聞のみ単に「新聞」との記載となっている。厳密には前年度までの調査結果との連続性は無いことに留意が必要になる。さらに単純に「新聞」とあることから、朝刊だけでなく夕刊も該当すると解釈できる(前年度までは朝刊と夕刊で別々の調査が行われていたが、今年度から「新聞」で包括している。恐らくは夕刊の影響力がほとんど無いものと解釈されたのだろう。データは朝刊の値を継続して用いている)。

↑ 新聞の一日の平均閲読時間(新聞を読む人限定、属性別、分)
↑ 新聞の一日の平均閲読時間(新聞を読む人限定、属性別、分)

平均は30分足らず。男女別では男性の方が長く、年齢階層別ではほぼきれいな形で年を取るに連れて長くなる傾向がある。

過去調査分からの変化を見ると、1年では大きな変化は起きていないようだが、中期的には30代までで増加、40代以降は減少しているように見える。もっとも30代までは新聞を読む人自身が大きく減っていることから、熟読する人のみが閲読者として残り、結果として平均値が上昇している(より厳選されていると表現すべきか)のかもしれない。

さらに直近年度に限れば、男女を問わず、20代から60代にかけて大きく減少している。もっともこれは設問の様式が変化したのが影響している可能性はある。しかしそうだとすれば、18-19歳と70歳以上の増加の説明ができなくなるが。

9年間にこれだけ減った閲読時間


今調査では毎年ほぼ同じ条件で今項目に関する問いも実施している。単純比較できる最古のデータが2009年度分なので、それと比較した上で9年間の動きを見ていくことにする。

次に示すのは平均閲読時間の変化。18-19歳と70歳以上がプラス値、つまり増えている以外はおおよそマイナス、すなわち平均閲読時間が減少していることになる。

↑ 新聞の一日の平均閲読時間(2009年度→2018年度、新聞を読む人限定、属性別、分)
↑ 新聞の一日の平均閲読時間(2009年度→2018年度、新聞を読む人限定、属性別、分)

元々閲読時間が長いこともあり、おおよそ年上ほど減る分数も大きくなる。また、男女別では大きな差異が無いことから単純に年齢階層別での変化が生じていると見てよいだろう。



新聞を読む理由は人それぞれで、その理由を充足するのに必要な時間もケースバイケース。株式市況面の注目銘柄を読むだけなら10分もかからないし、地元面をじっくりと読み通すのなら数十分、社会面や政治面、経済面まで含めて読み通し、世の中のあれこれを把握するのなら一時間でも終わるまい(それらはすべてニュースと解釈できる)。

その閲読時間がおおよそ減っている現状からは、新聞で必要とされている情報が減少している実情が推測される。情報の流れ方そのものが加速化しているのも理由として挙げられるが、情報取得ツールとしての新聞の立ち位置が、相対的に少しずつ変化している現状もまた、閲読時間の変化に影響を与えているのかもしれない。


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